2115.ブランド
慰める様にバッタの肩? ってーか片方の羽に手を置いたカメムシが大声で言う、カメムシとは現ハタンガの副王、元オサガメ長老のキトラである。
『全く仕方が無いのう~、これだから凡百の女と言うヤツはぁ~、はぁ~、下らぬ事にばかり頓着しおってからにのぉ~』
確かに、この場面でこれは無い! 無いのだが、ここには別の耳もある訳でぇ……
『ンガッ? 女って下らないのっ? じゃ、じゃあやっぱり僕って男の――――』
『カタボラっ! 大切な事っ! 大切な事だからぁっ?』
『あ、う、うん、えっと後で時間を取って改めて、だっけ?』
『無論っ! 後でっ!』
『う、うん……』
『良しっ! 今はエバンガの救出っ! 他の事は後でなのだっ! オケイっ?』
「「オケイっ!」」
『ジッ!』
『ま、まあ、そうじゃの』
『う、うん、後で、だね……』
『僕はどっちを選べば……』
『大切な事ぉっ!』
『判ったよ……』
周囲の成体にとってはくだらないタントラムだろう、しかし当事者にとっては非常にセンシティブで際っ際っ、今後の生涯の全てに関わる一大事なのだ……
良かれと思って、若しくは便宜上発したギレスラの言葉……
『今はエバンガの――――』
これはこの後のカタボラの生涯を決定付ける事となる……
全てにおいて自分を二の次に、常にエバンガを優先する事を至上とする、そんな暴竜を誕生させる事になってしまうのだがぁ…… まあ、それは別のお話し、機会があればいつの日か又、その観察でご一緒しようではないか。
未来に澱を落としたカタボラ、しかしもっと大切な事に向き合う面々は一様に途方に暮れていた。
エバンガの拘りは言うまでもなく我儘だ、だが無碍にも出来ない…… そう、遠い未来とは言え、彼等は皆、令和から続く歴史の伝承者なのだ…… ジェンダー的な物事に対する慎重さはその遺伝子にはっきりと組み込まれているのである。
日本人ならクチャらずに口を閉じて喰えっ! みっともないっ! 的な価値観として定着しているのである。
別の表現で言えば、麺を啜る前に口に入る量を考えろよ! 馬鹿みたいに掬い上げて結局途中で噛み切るの? 何? 何なの? 飢餓状態なの? 飽食日本でしょ? 浅ましいなぁ…… 的な体にも頭にも染み込んだ不動不屈で絶対的な美意識と言えるかも知れない。
ついでに肘っ! とか? 箸なら、立てんなっ、刺すなっ、渡すなっ、垂らすなっ、寄せんなっ、指すなっ、舐めんなっ、噛むなっ、迷うなっ、探んなっ、叩くなっ、んで送るんじゃねーよ、骨かよっ? みたいな所謂、普通に生きていれば誰でも無意識に守っている物、つまりエチケットってヤツと同義、それがジェンダー問題、ことさらQに向き合う姿勢として定着し切っているのである。
もう少し判りやすく言えば、エバンガにとっての冬場の角、オーディエンスの皆さん的には女性にとって髪は命、そんな感じかも知れないのだ。
これならお判り頂けるだろう♪ 判らない方は女子プロとかであった『髪切りデスマッチ』とかシラけていた口なのだろう…… それはそれでお見舞い申し上げるしかない…… 辛いね……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU









