2114.レジスト
『む? 時期が違うと抜けないのか?』
『そんな事無いけど……』(ややクグモリ中)
「けど?」
「何です?」
『可能ならやろうよ! ほら、緊急事態なんだしさ!』
一々尤もな声に対して大鹿エバンガは返す。
『だって…… この時期に角が無かったら男みたいでしょ? 恥ずかしいわよ』(ややクグモリ中)
だとよ。
呆れ返る面々を前にカタボラが叫ぶ。
『ンンガァッ? お、男って恥ずかしいんだねっ? そっか!』
『えっ! いや、あの……』(ややクグモリ中)
ギレスラは心中で唸る。
――――なるほど、な…… 避けたくて仕方なくても避けては通れぬ一大事、どうあってもこの場で生涯の選択を我に強いると? そうか…… しかしっ! 我がその程度の運命に抗えぬとでも思うたかっ! 我こそは誇り高きニーズヘッグ最後の生き残り! しかも赤っ! 運命如きフワっとした物に良い様に翻弄されたままでいると? フフフ…… 見せてくれよう、我が覚悟をっ! 改めると言ったら改めるのだっっっ!
胸中に生じた覚悟は言葉として顕現する。
『少し待っているのだカタボラ、後で時間を取ると言ったであろう? 言ったよな? ほら、大切な事だからって! なっ?』
『…………』
うん、そうか……
答えを待たずにギレスラは言葉を続ける、強引だ。
『うんっ! でも大切な事っ! 判るであろっ! 大切な事っ!』
『う、うん…… 判った』
確固たる覚悟はカタボラの魂に届いた、良かった。
『落ち着くのだエバンガっ! 折った角だったらお前自身の『回復』で元通りに出来るのだっ! であれば躊躇は無駄っ、そこから脱するになーんにも悩む事は無いではないかぁっ!』
確かに…… 最悪ペトラやラマスの回復、その上ミロブロまで使える重複し捲りスキルだもんなっ!
くぐもった声は答える。
『いやでもぉ…… アタシ達トナカイにとって落角って結構普通だからぁ……『回復』じゃあ治らないかも知れないじゃないのぉ……』
『あ? ああぁぁぁっ?』
「んだよ面倒臭いなぁ~」
「ちいぃっ!」
『まっまっ! 確かに場にそぐわないけどさっ、ほら、気持ちは判る、かな? ねっ?』
何と言う我儘だろうか…… この期に及んで自分自身の見てくれを優先したいエバンガ…… 仲間達が呆れ返るのも当然だなぁ、こりゃ……
『ジ、ジジジ……』
テューポーンのバッタもがっかりな様子だ、判るぞ、エバンガって我儘だからな!
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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