2113.Q
ドラゴンとしてのお手本にして親代わり、更に物心つく前から歪な性的対象としてカタボラを濁り切った目で見て来たギレスラは一見堂々とした感じで聞き返す、これは質問に質問で返すという余り褒められた行為ではないのだが、場面が場面だけに仕方がない、非常事態なのだ、ギリセーフとして置こう。
『お、お前自身はどちらが良いのだ? ん?』
『僕? うーん…… 良く判らないんだ……』
希薄っ! それがギレスラの偽らざる気持ちであった、んが、そのまま伝える訳にもいかず……
『ま、まずはエバンガを出すのが優先なのだ』
まあそうだな。
『僕の事は後回しで、って事なの?』
『ちょ! ばっ! ち、違うぞっ! あれだ、大切な事だからこそ確り時間が取れる時に改めて、だな! 判るであろう?』
カタボラは頷いた、取り敢えず渋々ながら不承不承丸出しで大変消極的ではあったが肯定の意思を示した。
ギレスラは思った。
面倒臭いな、と…… しかし、この面倒臭さは誰もが通る道、言わばかつて来た道なのだ、そう思い直して話題を挟まった鹿に戻す。
『さーて、では然して大切では無いがエバンガの救出を続けるのだ、本当はどーでも良いが哀れで惨めで同情に耐えないから仕方なく片付けちゃうのだ』
『シクシク……』(ややクグモリ中)
必要以上に気を使い過ぎた結果、大鹿の心には大きな傷が残った。
ここで、近くで成り行きを見守っていたレオニードが参加する。
『角を取っちゃえば良いんじゃない? それ抜けても又生えてくるんだろ?』
流石は竜王の里が誇る魔獣軍団の長、獣には詳しいのだ。
『なるほどなのだ♪ 聞こえたであろうエバンガ、やれ! その小汚い角をへし折ってさっさと出て来るのだ!』
言い方……
「ま、まあ解決策としては完璧じゃないですか、なあ?」
「そうそうっ、エバンガさん、角外せば出られますよー! スポっと、スポっと行きましょうー!」
『え、でも……』(ややクグモリ中)
折角の解決案、略して折角の折角が見つかったと言うのに煮え切らない感じの声、しかもややくぐもっている。
ギレスラの音量はイラつきプラスでボリュームアップだ。
『でもでは無いのだ! 早くへし折るのだっ!』
ややくぐもった声が答えて曰く、
『この時期に角が抜けるのはオスだけなのよ……』(ややクグモリ中)
なるほど…… 確かにトナカイのメスは春から夏にかけて角が抜ける、一方オスは秋から冬だったな。
前述のサンタさんのソリを牽くのがメスだけ理論、クリスマスの時期に角があるのはメスでーす! 的な雑知識から出た都市伝説はこの辺りから始まったのだろう。
しかし、繁殖ホルモンのテストステロンが低下しなかったオスの個体は落角が遅れる場合もある。
一概に角ありメリークリスマス=メスとは限らないのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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