2110.栓
横に並んだギレスラはミロンとブロルに話し掛ける、ヴラドが離れて『強壮』の効果も切れた様だ。
『しかし…… あの娘達を治すとなると、それはそれで面倒になるのだ……』
「ギレスラ様?」
「可哀想じゃないです? 治して何か不都合でもありましたっけ?」
あっ……
『病気になったり呼吸困難、それに衰弱死とかあったでは無いか…… ペトラやラマスではイチコロなのだ……』
「あ……」
「そう言えば……」
不穏な言葉にカタボラが反応する。
『グァ、あ、危ないの?』
『危ないと言うか死ぬと思うのだ、前回はレイブが呪いを反射したから九死に一生を得た物の…… 今回はどうすれば良いのやら皆目――――』
『きゃーっ! ラマスぅーっ!』
『ま、待ってエバンガーっ!』
更に慌てふためいて坑道に掛けていく白竜と大鹿、その姿を見送りながらミロンは呟く。
「良い仲間なんですね」
「だな」
『スリーマンセルなら当然なのだ』
こいつら何言ってんだ? ってかお前等も行けよ。
まあ行っても感染性の病気とか呼吸器不全とかで迷惑掛ける未来しか想像出来ないんだが…… ん?
これはっ!
皆さんに謝罪しなければならない…… 行こうにも行けない状況だった…… ラマスやペトラを追って坑道に入ろうとしたエバンガが詰まって動けなくなっていた……
余程力を込めて押し込んだのだろう、ピッチリと隙間なく埋まった通路は完全に密閉されている様だ…… その外で手持ち無沙汰っぽく俯いているカタボラが哀れに見える。
助けを請うエバンガの泣き出しそうな声音はかなりくぐもっている、空気の振動が伝わり難いのだ、密閉度の高さが窺い知れる。
『ギ、ギレスラ…… あの、ど、どうすれば? なんか呼吸も苦しくなってきた感じなのだけれど……』(クグモリ中)
『それは気のせいなのだ、坑道内部はことの他広い、加えて換気用の横穴も結構あったから大丈夫なのだ』
『ジジジッ』
『おっ、そうそう、最初ここに来た時にテューポーンさんが空けた大穴だってあったのだ! 安心して挟まれ続けるが良いのだ♪』
『ええぇーっ!』(クグモリ中)
『己のサイズも考えずにどこでも何にでも顔を突っ込むからなのだ、そこで自分の愚かさを噛み締めながら今後は下半身だけ外に出した女鹿、そう呼ばれて嘲笑の中で暮らし続けるしかないのだ、グハハ♪』
『うわぁーん! 嫌過ぎるぅー!』(クグモリ中)
『ふんっ、お前の欠点はそーゆー軽はずみな所、レイブやズィナミもかつてよりそう言っていたであろう! 自業自得なのだ』
『シクシク……』(クグモリ中)
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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