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堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

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2108/2119

2108.巨竜侵攻

 まだまだ子供なヴァンパイア達の受難はそれだけに留まらなかった。

 ヴラドの口を通して伝えられた内容は、聞く側の耳を腐らせるに充分な悲劇と評されるに過ぎる物である。


 ヴァンパイアは回収した仲間の遺骸を弔った。

 無論、自分達の行動可能な時間帯、夕暮れから深夜、未明に掛けて涙ながらに奪われた仲間達の亡骸を埋葬したらしい……


 ドルドナ率いるフィンチ達は鳥目の為、その脇でポーっとしていたという、ここら辺で既にヴァンパイアの一体感には(ひび)が入り始めていたのかも知れない。

 アイムソーリー髭ソーリー、ごめんして、許してヨロピク…… そんな寒々しい声音が響く中、真面目に埋葬作業に勤しむ猫、ネズミ、霧からは苛々(イライラ)し気な舌打ちが漏れ続けていたそうだ。


「実は面白く無いんですよね、ドルドナ……」


『まあね』


「続けてちょうだい」


 埋葬作業は延々と続いた。

 この間も夜毎追跡を続けた別働隊が次々と遺骸を運び続けたからだ。 ※マナナンガルはその特性上、下半身だけ維持すれば上半身は無限に増え続けます


 繰り返す単純動作は心に緩慢と惰性を生じさせる。

 ブルーカ配下のドブネズミは飽きたのか骨で遊び出し、カーミラ一味はそいつらを追い掛けてこちらも遊び出す、まあ自然な関係に戻った訳だが仕事の効率性は地に落ちてしまった。

 因みに霧は作業の初期からプカプカ上空に漂ってサボっていた、働き手がいない絶望的な状況、作業は永遠に続くかと思われた。


 だが、(おごそ)か且つ重要な埋葬作業、いや葬送儀式は終わりを迎える事となる、いやいや、強制的に終わらさせられた、そう表現すべきだろう。

 それは突然現れたそうだ。


 まだ薄明るい夕暮れ時、大空を埋め尽くす程の飛竜の来訪がその先触れであった。

 そして地を揺るがす爆音の如き足音、耳にしたヴァンパイア達は埋葬の作業や追い駆けっこを中断してその迫る方向に目を凝らした、鳥目で見えないドルドナ達も取り敢えず凝らしたそうだ。


 霧は飛竜の羽ばたきに煽られたせいで空中姿勢を保てなかったらしい、そう告げた際のヴラドは心から口惜しそうに下唇を噛み締めていた、負けん気は充分な感じだ、ドンマイ。


 音の正体は言うまでも無くドラゴンである。

 ガトの後を追ったグラム・ランド率いる竜王の里の大移動、つまりドラゴン大行進がこの坑道前を通過したのだ。


 グラム・ランドは勿論、巨大種達は大地を岩ごと踏み荒らし、先頭を走る火竜や雷竜のブレスは周辺を焦土と変えた。

 地竜のぶ厚い鱗やハンマー状の尾は地面を容赦なく抉り取り、風竜の纏う風は大樹を根こそぎ吹き飛ばしたのである。

 この地を蹂躙した災害級の行進は、真っ直ぐ南に向けて走り去ったのだという。


 すっかり不毛の大地と化した坑道前、後には掘り返されて粉々になった遺骨の残骸、あとは瀕死のキャットにラット、フィンチの痙攣する姿が残されているだけだったそうだ。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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