2106.狂気
「ふぅ、それで?」
「はい、ラマス姉さん! それでですね――――」
ヴラドはピッシリと直立不動でお辞儀状態、しかもいつの間にか蝶タイまで綺麗に締め直している様だ、出来る奴だったらしい。
「姉さん? ラマスはダーリンの――――」
「これはっ、失礼しました、我輩とした事が…… では、レイブ様の奥方様、そうお呼びすれば宜しかったでしょうか?」
「えっ! ま、まあ良いわ♪ それで?」
「はい奥方様、ではご説明致します」
その後、出来るヴラドは説明を続けた、多分、潰されてはたまらんからだろう。
それによると、坑道の中で身を潜めていたヴァンパイア達は異変に気が付いたという。
朝を迎えて戻って来るコウモリ、つまりマナナンガルの上半身が少な過ぎる事に、である。
通常、帰還したコウモリは自分の下半身と合体し、暫らくすれば元通りのマナナンガルとしていつも通りの行動を始める。
因みに事故などで帰って来れなくなった者の上半身は残されている下半身から生えてくるらしい、中々に化け物じみている…… まあ、明確に化け物ではあるのだが。
合体、若しくは上半身が生えてきたマナナンガル達は前夜の記憶が無いそうだ。
まあ夜中そこらを飛び回って目に付いた生き物を無差別に襲い捲っているのだ、あったらあったで自分の存在意義や倫理観に疑問を持ったりしてしまうだろうから無いのは一種の自己保存本能なのかも知れない。
さっき目を瞑ったと思ったのにもう朝! みたいな熟睡後みたいな感じなのだろう、と思う。
兎に角、その朝帰って来たコウモリの数は、普段の夜明けと比べて極端に少なかった、ヴラドの声音には確信が含まれていた。
「ですからその朝、我輩達は満腹になれなかったのです」
『え?』
『コウモリが少ないと満腹になれない…… ま、まさかっ!』
「ええ、穴ぐらから出れない我輩達にとって唯一の食料ですからね」
『…………仲間、よね?』
「勿論でございます、基本優しくて時に愉快、そして美味しくて栄養価も高い最高の仲間です」
『うわあ』
『凄いわね、アンタ等……』
「そうでしょうか?」
「ふぅ、まあ良い、わ…… 続けてちょうだい」
衝撃の事実は何と無く流される事となりヴラドの説明は続いた。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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