2105.強壮
『ちょっ、やめなさいよレオ兄さんっ』
『ペトラちゃんは黙っていてくれっ!』
「ギレスラ兄さん、我輩の事でしたらどうかお構いなく、むざと仲間を奪われたのは事実ですし……」
『ふんっ、お前は下がっているのだ、聞いたであろう? この猫は我を馬鹿だ何だとぬかしたのだ…… 少し立場を教えてくれよう』
おいおい。
『やってみろやトカゲ』
『泣かしてやるのだ、このニャン吉めが!』
うん、もうこうなったら一度ガチンコでやるしかないな、猫、もとい夜虎レオニードは全身をタンタルの光沢に包んだタンタロスタイガーに、ギレスラもその身に纏った赤い鱗を紫に明滅させながら鋭い尖角から紫電のプラズマを放出し始めている、待ったなし状態だ。
因みにだがここまで来た原因、それはヴラドのパッシブスキルに他ならない、『強壮』である。
つまり臆病なギレスラは敵愾心の向け先をレオニードに移して必要以上に噛み付き捲った訳だ、レオニードはぶり返した主人公補正か何かで売られた喧嘩を看過出来なかった、と…… ふぅ、まあ仕方が無い、やるだけやれば良いんじゃね? んでタイマンはったらダチ的な流れに行けば?
「ちょ、ちょっと待ってよギレスラ! と、えっと、レオニードさん? だっけ? それ名前なのよね?」
ラマスだ。
『黙っているのだ!』
『男の勝負に口を出すなっ! 因みにそれは名前だからっ!』
うむ、カカリ状態の男には避けては通れない戦いがある、まあそれがこの場面だとは到底思えないが、まあ、あるのだ、仕方ない。
男同士の戦いに女は立ち入る事など出来はしない…… そんなジャンプ的な不文律に踏み込むラマスは続けて声を張ってしまう、判ってない奴だな、全く。
「そう…… じゃああっちでやってっ! 今ラマスがこのヴラドとか言う奴と話している最中でしょ? 邪魔なのよ? 五月蝿いし……」
ん? ユリアとかとちょっとムードに差が?
動きと発言を止めてラマスを見つめるギレスラとレオニード。
ラマスはそのまま足元から拾い上げた自然石を顔の脇まで持ち上げると、笑顔の横で握り潰しながら言葉を続ける。
「判ったらさっさと行くっ! のそのそしてたら握り潰すんだからねっ!」
どことは言わないが握り潰した石のサイズ的には例の急所だろう、そう判断した竜と夜虎は無言で俯いた、恐らくだが、静かにします、すみません、的な意思表示なのだろう、潰されてはたまらんからな、さもあらん。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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