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堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

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2096/2131

2096.ラマスの処方

 今回もギレスラとペトラの意思は、無意識の内に極度の依存症からレイブに対する記憶の一切を消去させてしまったらしい、本体の健康維持の為に。

 精神衛生上、より大切だと判断された行為は動画鑑賞、つまりダラダラと続けてきたしすさんに依る無声放送への依存だったのだ。


 その事実に気が付いたラマスは(おのの)いたのだ、特に非生産性の物凄さに、である。

 彼女の特性はレイブ同様のフィジカル面の異常な充実、それを除けば人間には稀な『回復』、癒しの属性だ。

 今、目前でボーっと黒い鏡面を眺めて意味も無く口元を緩ませてヘラヘラしているギレスラとペトラを放置しておく事など到底出来はしなかった。


――――何て事っ! ギレスラとペトラがダーリンを忘れちゃうなんてっ! このラマスが治してあげなくちゃっ! 待っててね、今すぐラマスの全力を駆使してその暗闇から助け出して見せるからっ!


 力強く拳を握り締めたラマスは次の瞬間、二者の前に飛び出すと一切の無駄を排した動きで鏡面を撲りつけた、直後、


「痛っいっ! 何よこれっ! 痛いぃ~っ!」


 手首を押さえて蹲った。


『ガハハ、しすさんにとってその程度の攻撃は通用しないのだ』


『アタシのボアラミングやギレスラお兄ちゃんのブレスでもビクともしないのよ、利くモノですか、ケラケラケラ♪』


「くっ!」


 ラマスは思った、コイツ等、殴ってやろうか、と……

 思ったが、思ってしまってはいたが、一応師匠筋、ましてや今は馬鹿に磨きが掛かっている状態、大馬鹿の極みなのだ…… そう考える事で湧き上がった怒りを押さえ込む事になんとか成功した、良かった。


 思い直したラマスは静かな声でゆっくりとグルり出した、(ようや)く問題の本質、おかしくなっている竜と豚を治療する気になったのだろうか。

 ほんの(わず)かな間を置いて、ラマスの全身はビビットで鮮やかなピンクのオーラで包まれる。


 この濃密なオーラはぁ…… ああ、そうか。


 既視感の理由には直ぐ気付く事が出来た、これは以前、キャンプの夜、シンディに請われて死に掛けのクズリを救った際に、『自動体外式除細動器(エーイーディー)』を発動した時に彼女が手に纏ったオーラの色彩である。

 因みに死の淵から救われたクズリは現在のグログロ、でちっこである。


 (しば)らくお目に掛かれなかったが、ラマスなりに鍛錬していたのか、今彼女が覆うピンクのオーラは手だけに納まらず全身バージョン、その上、心なしか以前より濃密に成長している様である。

 さぞや良く効く事でしょう、そう予測した私、観察者の思いはあっさりと踏みにじられた。

 ラマスは折角発生させたオーラで先程同様、思いっきり鏡面を殴りつけたのであった。


 ペキッ ペキペキペキキッ ペキョペキョペキョョッ ピキャーンッ! シャララララァッ!


 破壊不可能なクラックで更に『鉄壁』パズス謹製のバリア付き、『バアル式オートロック機構搭載型クラック』通称しすさんは跡形も残さず砕け散った、もうメシャメシャのバリンバリンのパラパラだ。


「ふんっ! 他愛ないっ!」


 フンスッと鼻息を洩らしたラマスを見つめるギレスラとペトラの視線にはどこか恐怖の色が浮かぶ。

 まあ自分たちが本気でぶっ飛ばそうとしててんで駄目だったしすさんがコイツの一撃で破砕されてしまったのだ、自然ちゃぁ自然な反応だろう。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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