2023.美の象徴
ノイズに続いて響いた声は更に続く。
「知ってると思うけどここは正規メンバー専用のクラックなの! あんたら二軍、言わばセピア的な補欠が使えるとでも思っている訳じゃ無いでしょーねー? ケラケラケラ♪ さあ面倒臭がらずに自分達の惨めで薄汚い僻地のクラックから出直す事ねっ! さもないとアタシのテンプテーションでイ・チ・コ・ロ、よん? さあ、さっさと尻尾を巻いて逃げるが良いわんっ! おーほほほっおーっほっほっほほほお♪」
「コユキだわ」
『ビーッビーッ、直ちにコンパルサリーデスクロウ、プレゼントバイシンボリックビューティーを発射します、退避をお薦めします』
『おっ、しすさんなのだっ!』
コンパルサリーデスクロウ? ああ、デスサンダースパイクの事だな…… 残りの戯言は、まあ、良い、いつもの相手にしないに限る系の奴だろう。
相変わらずなギレスラの単純極まりない発言を他所に、賢い勢の対処は無駄無く進む、全っ然っ違う。
『ファイヤー!』
ブッシュー、シュアァー……
「おっと! ペトラちゃんっ!」
『任せてっ! 『魅了酒作成』! ふぅ、大丈夫?』
ぶっつけで見事な連携、臭気が襲い掛かった刹那、身を躱したガトのそれまでいた場所に噴出されたペトラのエタノール濃霧、まるで分厚いカーテンの様に死の棘、いやいや、美の象徴たるおばさんの死ぬ爪のごり押しを押し包んだのである、見事としか言い様が無い。
ギリギリ避けて、エタノールの幕に顔を近付けながらクンクンやっていたガトが顔を顰めながら言う。
「うん、この臭さ、間違いなくコユキの体臭だわ…… 至近距離で直接嗅いだりしたらヤバいわよ、コレ? ペトラちゃん、まだ何か試すんなら充分に気を付けなきゃね~、あっ、因みにだけどアタシの配下、ってかサタナキアのなんだけど、同じ魔界の悪魔を宿しているダダ坊とパダンパでも結果は変わらないわよ? 無駄に虐めたりしないでよね! 良い?」
『うーん、まあ判ったわ』
謎の不承不承、寧ろ実験の効率的には正鵠を射る言だと思うのだが…… 嫌いなのかな?
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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