表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1866/1868

1866.さっきの敵は

 混迷は度合いを増している。

 死んだ様に虚空を見つめ続けるレオニードは、穴と言う穴から体液をダダ漏れさせながら、時折全身を細かく痙攣させていた、そろそろな感じ、そう表現すれば判り易いだろうか。


 近くで様子を見つめるレイブとギレスラは彼の変化に満足気な表情を浮かべていた。

 効果あり、そう判断した兄弟は、一仕事終えた雰囲気で今後の成り行きを野次馬気分で観察中なのだ。


 ビクンビクンしているレオニード、その耳汁塗れになった側面からレイブが大声で問い掛ける、多分見ているだけに飽きたのだろう。


「なあレオニードの兄貴っ! 今どんな感じ? 何か聞こえてるんだよな? なあなあ!」


 ギレスラも続く、飽きていたのだろう。


『アスタさんに聞けたのか? 存在とか万物の意思とかなんとか、で、どうだ? 我の声だったのか? それともレイブっぽかったのか?』


『アブブブブ、アブブブゥ』


 返事と言うか、顔面の振動による不審音しか発せられないレオニード、もうちょっとだ。

 おつむの具合があまり良ろしくない兄弟は息を飲みつつ次の声を待っている、もうっ、本当に……


 中はガヤガヤ、外はシーン、これなーんだ? 状態のレオニードに気楽な音曲が近付いて来た。


『ピー♪ ピピピー♪ ピピー♪ あら?』


 口笛、いや鼻笛の主はスリーマンセルの賢い担当、ペトラであった。

 機嫌が良い理由は一目瞭然、突き出した巨大な鼻の上部で、器用に踊る二粒の木の実、そう、紛失していたドングリを見事に見つけ出せたお蔭だろう。


 ウキウキでご機嫌な四足歩行のスキップを目の前で止めたペトラは言葉を続ける。


『何コレ? レオ兄さん死に掛けてるじゃない! 何? ()る事にしたの、お兄ちゃん達?』


 物騒な妹の言葉に返すレイブはまだ小声のままだ、恐らくレオニードの返事を待ってでもいるのだろう、全く。


「何でだよ、殺したりしたらカーイソーじゃんか、パリーグ姉さんの旦那、俺達の兄貴なんだぞ?」


『ふーん、じゃあ何してんの?』


 基本的にレイブを模範としているギレスラも小声だ、全くもう。


『今はレオニード兄さんの返事を待っているのだ、我々の魔力に含まれるアスタさんと会話中でな…… 丁度良い、お前も一緒に待つが良い』


『へー、でももう死んじゃうわよ? 一旦救っといた方が良いんじゃないの? カーイソーだし? でしょ?』


「『え?』」


 どうやらレオニードが死ぬとは夢にも思っていなかったらしい…… ペトラは溜息と共に返す。


『はぁ~、じゃあ取り敢えず魔力を吸い上げちゃうわよ、その後必要そうならヒールを掛けてあげるわね』


「え、ああ、うん、そうだな……」


『レイブ、アスタさんとのお話はどーするのだ?』(コソッ)


「一旦おいて置こうぜ、カーイソーじゃん? なっ?」(コソソッ)


『はぁ~、じゃあ助けとくわよ?』


「お、おう、頼むな! えーっと、お、俺達はそうだっ! 旅立ちの支度でもすっか? い、行こうぜギレスラっ!」


『うむ、む、無論だ、ミロンにブロル、それにパダンパ、付いて来るのだ』


「「ははっ」」


『っす! あ、でも支度だったら(ほとん)ど済んでるっすよ?』


 阿呆と阿呆の仲間たちはこの場を離れた、良かった。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=140564926&size=200



fw2razgu4upfkla8gpm8kotvd1hy_1365_xc_ir_92ne.jpg
にくい、あんちきしょう…… ~食パンダッシュから始まる運命の恋~ は↑からどうぞ



eitdl1qu6rl9dw0pdminguyym7no_l63_h3_7h_23ex.jpg
3人共同制作の現場 小説創作の日常を描いた四コマ漫画 は↑からどうぞ



l7mi5f3nm5azilxhlieiu3mheqw_qn1_1kv_147_p1vu.jpg
侯爵令嬢、冒険者になる は↑からどうぞ
~王太子との婚約を一方的に破棄された令嬢はセカンドキャリアに冒険者を選ぶようです~ 



jvan90b61gbv4l7x89nz3akjuj8_op1_1hc_u0_dhig.jpg
見つからない場所 初挑戦したホラー短編 は↑からどうぞ



異世界転生モノ 短編です
8agz2quq44jc8ccv720aga36ljo7_c1g_xc_ir_97jo.jpg
【挿絵あり】脇役だって主役です ~転生を繰り返したサブキャストは結末を知りたい~ は↑からどうぞ



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ