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堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

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1837/2041

1837.マウンティング

 異常なまでの庇護欲の高揚、そしてミロブロの発言から察するにこのスキルはヘソ天だろう。

 本観察で既に何度もご紹介させて頂いたお馴染みの技、一般的には同種が集まった群れの中で、より上位の個体に対して取る隷属(れいぞく)や服従のポーズ、所謂(いわゆる)、マウンティング行為の事である。


 皆さんの時代では犬や猫、ハムスターや兎にリザード、カメに小鳥にマーモット、モモンガ、蝙蝠(こうもり)、、虫やらコブダイまで、ありとあらゆる飼育種が飼い主である人間に対して取り、やー可愛っいー♪ なんて軽薄に喜ばれていた筈だ。


 そこら辺の理由は当時人間が霊長っぽかったから、その証左とも言われている理由にも繋がっている、まあ、只媚びていれば餌と安全な生活が保障されるから便宜上、なのかも知れないが……

 本当に心から好いていたかどうか、疑問が尽きない所ではあるが、まあ、脊椎動物が人間や上位の存在に媚びる為の手段、それが『ヘソ天』なのは紛うこと無き事実だ。


 ヘソ天、英語で言えばベリーアップ、狼似のブロルが言った通り、直訳のまんま、腹を上げる、寝転がって柔らかな腹部を相手に曝す、完全服従の態度を指す、屈服の証である。

 お猿さん達が(うずくま)り上の者が腰に乗るのと同じ、あちらは無抵抗な肛門、雄であれば睾丸まで無防備に曝す事で叛意(ほんい)が無い事を表しているのだが、まあ、ミアキス発の生物にとってはこのヘソ天のが最上級の服従ポーズ、そう言って差し障り無いのでは無かろうか。


 因みにだが虎似なミロンが言及し虎とライオンの混血児、タイゴンのパダンパが絶賛したヘソ天、ベリートラップとはネコ科の最終奥義、究極の絶技とも言われているチャーム系最上位のスキルである。

 他の近似種では達成不可能な媚技、仰向けに寝て手足を広げるだけのベリーアップからの進化技能、弱々しい泣き声と共に繰り出される同情技、その所在なさげさは幾つかの流派に別れて伝えられている、そうだ……


 真上では無く体を少し斜めにずらす事でより脆弱さを印象付けるチャトラ流、腹部を擦られる度にわざとらしく喜びの声を上げ続けるキティ流、触ろうとすれば敢えて逃げるくれ騙しなマダラ流、等々、いづれも流派名の由来こそ不明な物の、この時点、皆さんから見て数千年未来の世でもしっかり伝え残されているのである、ご安心頂きたい。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

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