1833.特別
因みにニンゲンは木の上で暮らすから良いっ!
そんな感じの消極的な変化を選んだ、最初は、だが。
なんだよ、臆病だなっ! そんな批判は的外れだ、何故ならコレ、結構流行ったのである。
最終氷河期前の温暖な気候は、植物天国、巨木ヤッホウな楽園を形成していたからだ。
おサルを始め、ネコ科、ネズミやリスの仲間達、これらの共通の先祖、オポッサム的な奴等はメッチャ増えた、勝利者となったのだ。
デカくてつおい、そっちを選んだ勇者や安全そうな僻地を住処としたかつての仲間、脊椎同盟の輩は時代の変遷の中、徐々に数を減らし続け、危惧されながらも次々と絶滅しこの星から消え去り、勝利者の中に新たな魂の担い手、ブラフマンとして姿を変えて行く事となる。
敢えて背負った言い方をしよう、この世に生を受けたありとあらゆる生命体、それは独りきりではない。
そもそも個人とか自我とかセルフとか独自とか固有とか個性? 自分? 人とは違うんだから! 何ソレ? 美味しいの? な訳で、食や呼吸で他者の成分を補給し続ける肉体は勿論、初期装備の魂すら数体、数十体、場合によっては数万体の命が複合されて出来たアートマン、まあブラフマンが生きている間だけ認識できる集団意識、それが自分なのである。
まあ自意識過剰で、
「あたしはあたし、他の人とは違うんだから!」
とか言えちゃうのはある意味物凄さを感じてしまうが、別に良いだろう、未熟な内ってそんな感じらしいし。
大人になってから自分で処理できる範囲、秘密のノートや日記とかを焼却処分出来るのならば、全然大丈夫っ! 個人的にはそんな風に思う、ってか思う様にしている、大丈夫だからねっ!
個々が抱えている、又は今後抱えざるを得ないだろう黒い歴史はこの際脇に置こう。
今言っているのは存在としての生命の有り様、その歴史なのだから…… つまり普通でマトモ、そうっ、白の話だ、白ね白。
要約すれば自我を自分個人だけが持ち得る能力、つまり主人公だと考えている個体は総じて大した事が無い、所謂、ザコだ。
知性が決定的に足りていないのである。
社会? んな物俺に関係無ーしっ! 何かして貰った事とか皆無だかんねっ!
そうか…… じゃあ明日からアスファルトとか橋とか踏むなよ? 勿論、電気も水道もトイレも使うな! 当然ネットやスマホなんか論外だ…… ってか喋るな読むな書き込むな、言葉とか、それ社会が何千年も掛けて頑張った結果だからよっ!
ああ、肉も魚も焼くなよ? アニサキスや大腸菌の強靱さを思い知るが良いわっ!
そう…… この瞬間から盗んだ生米をガリガリ咀嚼し素っ裸でフラフラ彷徨う覚悟がある者だけが口に出来る勇気の言葉、それが『関係ねーし』なのである。
は? あ、ああ、そのつもりで言ってんだけどぉ?
そうか…… ならば何も言うまい…… ガンガレ、それしか言えねぇー、だ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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