表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~  作者: KEY-STU
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1823/1829

1823.三文について

 一瞬前までの黒ゴマ団子っぽい質感から、あっと言う間に人間本来の肌色に戻ったレイブの横には、ゴリゴリに分厚かった鱗を嘘みたいに消し去ったギレスラが真紅の鱗を輝かし、長尺な演技のせいで脂肪燃焼をいつもより過度に進めてしまい過ぎたペトラはほっそりとした姿を表して、兄達とお揃いの笑い顔を浮かべていたのである。


 まあ、ここまでのスリーマンセルの観察にお付き合い頂いたオーディエンスの方々にとっては当たり前、幼少期からモンスターを捕食してはグルグルやり続けてきた結果なのだから彼等にとっては息を吸う、そして吐く、そんな感じなのは余裕でご理解頂けるだろう。


 (むし)ろ急速な治療を要する緊急事態の証、『ふっ!』が出ていない事が彼等にとっての日常、通常運転さを表している、つまり文字通りの三文芝居に過ぎないのだ。


 余談に余談を重ねてしまうがこの三文、二束三文なんて言葉でもお馴染みだがどれ位の価値だかご存知だろうか?

 聞いて驚いて頂きたい、なんと九十円前後だったと言うのだ! ※あくまでも皆さんに判り易く令和七年五月初旬での換算レートです


 文なんだから当然江戸時代とか昔の通貨である。

 にしても二束、つまり二足で三文? えっ、九十円? である。


 当時は一般的だった履物、外履きや道中履きのキングオブキング、草鞋(わらじ)が二足、まあ一揃えなのだが、それでたった三文だったのだ、ビックリ価格、デフレの極みでは無かろうか?

 庶民なんかの夜の楽しみ、立ち食い蕎麦とかが十六文、着席できる一膳屋でも数十文から数百文で商売出来ていた時代でだ。


 一汁一菜のちょっと()えた匂い漂う激安店でも三十文位していた事を(かんがみ)みれば、蕎麦の安さ、()いては草鞋(わらじ)の馬鹿みたいな安さが際立って感じられるのでは無いだろうか? 皆さんの時代の靴とは全然違うのである。


 それ位の極端なディスカウントで表現される素人芝居は演者の諦めで唐突に終焉を迎えた、勝手さも素人故の雑さが理由なのだろう、仕方が無い。


 三文ぽっちの芝居、それは、観てくれて時間を使ってくれて本当に本当にありがとうっ! そんな気持ちで演じなければならない、そもそもその前提で名付けられているのである。


 しかし、(しか)しだっ、この一座にはそこら辺の謙譲心、自分達がまだまだ、お金を貰える程ではないっ! そんな謙虚さ、転じて成長力が決定的に足りていなかった、過去の獣人達が与えた成功体験がそう思わせていたのである。

 誰が彼等の勘違い、適度なレベルの天狗現象を責める事が出来るだろうか? 人とは総じてか弱き存在なのだ…… まあ、豚とトカゲも弱いんだろう、そう思おう。

お読みいただきありがとうございます。

感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)

まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、

皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。


Copyright(C)2019-KEY-STU

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=140564926&size=200



fw2razgu4upfkla8gpm8kotvd1hy_1365_xc_ir_92ne.jpg
にくい、あんちきしょう…… ~食パンダッシュから始まる運命の恋~ は↑からどうぞ



eitdl1qu6rl9dw0pdminguyym7no_l63_h3_7h_23ex.jpg
3人共同制作の現場 小説創作の日常を描いた四コマ漫画 は↑からどうぞ



l7mi5f3nm5azilxhlieiu3mheqw_qn1_1kv_147_p1vu.jpg
侯爵令嬢、冒険者になる は↑からどうぞ
~王太子との婚約を一方的に破棄された令嬢はセカンドキャリアに冒険者を選ぶようです~ 



jvan90b61gbv4l7x89nz3akjuj8_op1_1hc_u0_dhig.jpg
見つからない場所 初挑戦したホラー短編 は↑からどうぞ



異世界転生モノ 短編です
8agz2quq44jc8ccv720aga36ljo7_c1g_xc_ir_97jo.jpg
【挿絵あり】脇役だって主役です ~転生を繰り返したサブキャストは結末を知りたい~ は↑からどうぞ



小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ