1812.タンタロスタイガー
具体的には、夜虎の特徴である漆黒の毛並みと白色の縞柄は溶け合う様に混ざり合うと一様な銀灰色、レオニード自身がシェイプシフトで変化する際のジャガランディと酷似した色合いへと変わり、金属質な毛髪全てが光源となって周囲を照らし始めたのである。
ネタバレ的に蛇足を言ってしまおう、この毛並みを構成している物資の名はタンタル、原子番号73、Taと表記される第五属元素である。
タンタルはギリシャ神話のニオベーの父、タンタロスから名付けられた金属の総称、倅のニオベーもニオブとして原子番号41番の元素の名になっている。
特徴としては硬い、融けないし溶けない、融点は高く腐食耐性、伝導率と帯電性も高くて重い、おまけに金をも溶かす王水であっても簡単には溶けない、結構珍しい金属で皆さんの時代ではレアメタルとか呼ばれちゃったりしているのだ。
そんなハイテク渇望、省エネ礼賛な時代では希少な資源、時に国際情勢の具合まで左右してしまいそうな金属に身を包んだレオニード、彼の変化はそれだけに留まらなかった。
四肢の先から伸びた爪は全て強靱さを増した黒銀に輝き、最大の武器であろう牙も又、サーベルタイガーか拗らせ過ぎたラノベでのオーガ的に馬鹿みたいに成長していたのである。
表現するならば『漆黒の長牙』と言った所だ、痛々しくも微笑ましさ溢れる感じだ。
既に述べた通り、全身はジャガランディっぽい濃灰の毛色でありながら、雄虎独特の頬脇から顎に掛かる見事な髭が彼の元来所属した分類、つまり科目類別が地上での最強種の一角、その物である事を物語っていた。
数段以上精悍さを増したレオニードは、驚きに続けて浮かべた満面の笑みを一瞬で消して、独り溢す様な呟きを洩らす。
『確かに俺は強く、そして美しくなった…… だがこの虚しさは何だ…… いや、理由なんかとうに気が付いている…… この奇跡の大成長も共に喜ぶ仲間を失った今では…… くっ、弟レイブ(今日会った)、ギレスラ(今日会った)、妹ペトラ(今日会った)、それに忠実なる僕ミロルとブロン(惜しい)、バッタ…… 愛しいお前達を失った今、どうして心から喜ぶ事など出来ようか…… うぅっ、そう言えばパダンパ(実の息子)も居たか? 居たよな、多分、うっうっうっ』
だいぶ錯乱しているのか、いやきっと愛情や信頼、友情に時間なんて関係無いっ! そんな感じの現代恋愛カテゴリー的なアレなのだろう、と思おう、折角だし。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です(*'v'*)
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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