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いわゆる異世界転移をする話  作者: 黒岩かなで(K。)
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青山聖也 2

 さて、リトライが死に戻りスキルだということは分かった。だが、ここからどうしよう。出来ることなら他の人たちも起こして一緒に逃げたいところだが、そんなことをすればミハイルさんたちに勘づかれて全員殺されてしまうのがオチだろう。であれば、


「すまん、みんな...!」


 申し訳ないが所詮は一日弱の付き合いの人たち、俺一人だけで逃げさせてもらおう。


 さっきは外に出ようと玄関に向かった結果死んだため今回はこの部屋の窓から外へ出て逃げることにした。


「よう、窓から出てどこに行くつもりだ?」


 外へ出て逃げ出そうとした瞬間後ろから声が聞こえてきた。ミハイルさんだ。

さっきは話を聞かれてたって理由で殺された。今回は話は聞いてないけど今の俺はミハイルさんたちが殺しにくるのに勘づいて窓から逃げようとしてるように見えてもおかしくない、というかそれが正解だしね!つまりここで立ち止まったらそのまま言い訳も出来ずに殺される可能性が高い...!


「おい!逃げようとするじゃねぇ!」


 ミハイルさんが追いかけてくるが俺は走りには少し自信がある。このまま逃げ切らせてもらう!


「"刺突"!!!」


 そう思った矢先、俺の右足の感覚が無くなり俺はそのまま倒れてしまった。


 痛い熱い痛い熱い痛い熱い痛い熱い!!!!


 見れば右の太腿から先が無くなっていた。


「逃げようとなんかするからそうなるんだぜ?」


 俺の右足を消した(切った?)であろうミハイルさんに簡単に追いつかれてしまった。


「あそこで逃げるってことはお前らを殺そうとしてるってことに気づいたってことだよな?それなら実際に殺されても文句はねぇよなぁ?」


 文句大有りだ。そう言うよりも先に俺の体はミハイルさんの剣によって貫かれ、2度目の死を迎えた。




「リトライを使用しますか?」


 その前にお前には聞きたいことがある。


「リトライを...何?特別に一つだけ質問に答えてあげる」


 一つだけかよ、ケチだな。まあいいや、なんであのタイミングでミハイルさんに外で出会ったんだ?あの人はあの時間は家の中で喋ってたはずだろ?


「ミハ...イル?あぁ、あの男のこと?なんでかって聞かれても知らないわよ、なんで私がそんなこと知ってると思ったのよ」


 なんだ...知らないのか...こんなよく分からないとこで会話してるからてっきり神的な何かでなんでも知ってると思って期待してたのに...がっかりだ...


「ちょっと、そんなに落ち込まないでよ、ちょっと待ちなさい今可能性を考えるから。」


 想像以上に優しいやつだった。


「何よ想像以上にって...まぁいいや、考えられるのは何らかのスキルによって行動が変わったってことね、というかあんたがリトライ使ってさっきと違う行動とったから結果的に他の人も違う行動になったんじゃないの?」


 あ、そっか。ミハイルさんたちは外から帰ってきて家の中であの会話をしていたって考えると時間的にも納得がいくか。さっきのは家の中に入る直前で俺が外に出るのを見つけたとか


「まあとにかく質問には答えたから次はこっちが質問する番よ。リトライを使用しますか?」


 そりゃもちろん、使用しない理由なんてあるわけが無い。




 目を覚ますと時計は2時15分。


 さぁ3回目の挑戦だ。

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