6-21 強くなり始める人々
本日もよろしくお願いします。
馬飼野が校舎に向かうのと同時に、命子とサーベル老師がウッドゴーレムと戦闘を始める。
ウッドゴーレムは身の丈2メートル強で、量産の魔物にしてはかなり大きなサイズだ。朽ち木が人の形を取ったような姿をしており、少しずんぐりしている。ちっちゃな命子からすれば見上げるほどである。
「老師、コイツの攻撃はたぶん老師の防御力を貫通します! 回避してください!」
「任せておけぃ!」
命子の忠告にサーベル老師は溌溂と答える。
命子は老師としか言及していないが、自身は龍鱗の鎧を装備しているので天狗の時のように、痛みでゴロゴロするようなダメージにはならないと踏んでいる。ただ、ウッドゴーレムは見た目がおっきいし怖いので、あえて試すことはしない。
サーベル老師に向け、ウッドゴーレムが拳を振り上げた。
サーベル老師がそれを回避しようとするが、ウッドゴーレムは回避先を予測して拳を振り下ろす。
その時、奇妙なことが起こった。
ウッドゴーレムの攻撃は、サーベル老師が回避したほうとは逆に振り下ろされたのだ。
その瞬間、ウッドゴーレムの股関節の駆動部に沿うようにして、サーベル老師が斬撃を放つ。
「ホッホッホッ、恐るべき力だが、技術は未熟のようじゃのう!」
さらに次の攻撃もウッドゴーレムは見当違いのところに振り下ろし、隙だらけになった股関節へ斬撃を浴びせられる。
「老師は剣の妖怪さんだったのかな? 今度教えてもらおう」
命子は、老師の技術力に若干引きながら、ウッドゴーレムを攻撃しまくる。
ウッドゴーレムはすぐに命子へ向けて腕を薙ぐが、命子はその攻撃をしっかりと捉えて回避する。以前、教授が考察してくれたように、紫の炎を目に宿した命子は、ウッドゴーレムの動きが手に取るように分かった。
そうして命子が回避し始めると、今度はサーベル老師が背後から太ももを斬りつける。
「ううむ、硬いの!」
そんな風にサーベル老師は嬉しそうに言った。
戦場で何体もの魔物を斬ってきた老師だが、高い防御力のウッドゴーレムに大きなダメージを与えるには至らない。しかし、確かにダメージは蓄積している。
「スネイクバインド!」
と、そんなことをしているうちに、ウッドゴーレムの足に鞭が絡まった。
援護にやってきた馬場の鞭技だ。
片足を縛られたウッドゴーレムは機動性が下がり、攻撃方法も限定された。
サーベル老師は、内心で余計なことを、と思いつつさっさと倒して次の戦いに移ることにした。
「にゃしゅっ!」
ルルも援護に駆け付け、命子と共にウッドゴーレムへ攻撃しまくる。
命子は水弾と土弾を頭部に当て、ルルは振り下ろされた腕を凄まじい速さで躱して、そのまま体捌きに合わせてカウンターを浴びせる。
「硬いってのは本当だね、全く!」
「ワタシたちの攻撃だと軽すぎデスね!」
命子たちはウッドゴーレムにかなりてこずった。
ルルの言うように、魔物の盾役とも言えるウッドゴーレムにサーベルや忍者刀での攻撃は軽すぎるのだ。
代わりに命子や馬場の魔法がよく効き、それと合わせて斧やハンマーなどの重量武器での攻撃が外国で推奨されている倒し方であった。ちなみに、ウッドゴーレムは火魔法が弱点ぽいが、水魔法で消さない限り燃え尽きるまで身体に火を纏って戦うため手ごわくなったりする。
さらに、命子たちはこの戦闘に乱入してくる魔物も相手しなくてはならず、かなり激しい戦闘になっていた。
しかし、それでもサーベル老師が執拗に攻撃してきた股関節部分がついに両断された。その瞬間を狙って馬場が鞭を引き、ウッドゴーレムは引きずり倒される。
移動する心配が完全になくなったので、あとは魔法で叩いてお終いだ。
「マジで面倒くさい魔物だったな、っていや!」
「こういう魔物も出てくるっていうのは覚えておいたほうが良いわよ、っと!」
ウッドゴーレムを倒した感慨にふける暇もなく、命子たちは周りの魔物の掃討に移る。
命子は、E級ダンジョンを潜るためにも馬場の忠告を心にメモしておく。
「そうだ、老師。万が一があるからE級とは……」
命子が注意しようとしたが、すでに老師はわぁーいと言わんばかりに元気よく別の魔物と戦っていた。
じ、ジジイ……、と命子は引きつつ、もうE級とは戦うつもりはなさそうなので、自分の役割を全うするために戦線を上げ始める。
命子たちがウッドゴーレムを倒しても、戦闘は終わらない。
落石攻撃をしたカラスたちは、なんか思ったのと違うのかフェンスや木の上で傍観に入ったが、場を乱した影響は大きかった。
最前線で戦う自衛隊が連携によって上手く分散していたE級を他の仲間のところに向かわせてしまわれたり、相手取っていたG級やF級がカラスを追いかけてしまったりした。特にE級の行き先を管理できないのは大きな問題なので、余計な仕事が増すことになった。
中衛以降でE級が誘引されたのはツバサたちの一件だけだった。
しかし、自分たちのほうへ向かってくる魔物の構成を見て心構えや簡単な作戦を交わしていたのに、それがいきなり別の場所へ連れていかれる事態が多数起こった。
そして、カラスは飛んでいるため、魔物は途中であきらめて近くの人間と戦闘を始める。それがキャパを越えていないグループなら良いが、側面からの乱入とかだと非常に困ることになっていた。
カラスによって戦線は少し乱れ、結果的に後衛にまでやってくるG級の魔物が多く現れるようになる。
そこを守るのは、低レベルの冒険者もいれば指導員もいる。さらに、青空修行道場のオッチャンたちの姿もあった。
「ロクさん、シュウ坊! こっちは良いからあっちを手伝ってやってくれ!」
「おう、了解だ! 行こうシュウ坊!」
「はい!」
「石坊主が混じってるぞ! てっつぁんの『強打』を軸に攻めろ!」
「みんなは柔らかいのを叩け叩け!」
「ヤバい、竿がひん曲がっちまった! すまん、誰かこの場を代わってくれ!」
「タカちゃん、おいらが代わる!」
各所で声を張り上げて連携を取る。
青空修行道場のメンバーの多くもまたレベル教育を受けて、レベルとジョブをゲットしている。中には修行の効果にハマって、冒険者になってしまったご隠居だっていた。定年退職して暇だった日々が、すんごく面白くなったなどと語っていたりする。
そんな集団なので、G級と戦う分にはかなりの戦力になっていた。
ダンジョン武器を持っていない人がほとんどなので、みんな合成強化した鉄パイプや物干し竿でビシバシ魔物を叩いている。
長い棒を持った集団が繰り出す叩きつけ攻撃は、G級はもちろんF級でさえも容易に近づけさせない。それはまるで魔物を叩き潰す瀑布のようだった。後衛ゾーンに限定して言えば、むしろ下手に小奇麗に戦う冒険者よりも殲滅力が高かった。
「前の冒険者が押されてるぞ! 援護しつつ負傷者を後ろに回せ!」
「救護班! こっちこっち!」
前方で10体規模の魔物たちと戦う6人の冒険者が、攻防を繰り広げながら徐々に後ろに下がってくる。
何発か攻撃を喰らっている者もおり、お前は下がれ、とリーダーに離脱を命じられている。
オッチャンたちは救護班を防衛しつつ自分たちの戦線を上げて、その戦闘に加勢する。
「兄ちゃんたち、F級は任せたぞ!」
「助かります!」
そうして冒険者と共に戦線を維持しつつ、他の冒険者が来たら再び戦線を下げる。
救護班に担架で運ばれた青年はすぐに診断されて、適宜、回復薬を投与される。魔力回復が必要ならば魔物を呼び込まない校舎の上に行って休憩してもらった。
そして、そんな校舎の中でもまた、青空修行道場の面々があくせく働いていた。
「ウメ婆ちゃん、これを直してください!」
「ほいきた、婆ちゃんに任せなぁ。クッキーがあるから食べてなね」
「く、クッキーですか、ありがとうございます。飲み物も貰いますね」
「コマリちゃん、物干し竿の予備はねえか!?」
「こっちにありますぅ! せんせーせんせー! 物干し竿持っていきますぅ!」
「オジちゃん、合成強化したスポーツドリンクだよ、飲んでって!」
「おーっ、メグちゃん、君は良い嫁さんになるぜ!」
魔石を使用して武具の耐久力を戻す【武具お手入れ】や、壊れてしまった武器の代わりを即席に作るための【合成強化】等々、小学生から大人まで自分のできることをしていく。
他にも風見女学園でも行なっていたように小さな子供をあやす小学生の姿も見られたし、給食室を借りて大人数の昼食を作り続ける人たちもいた。
これは第二小学校や風見女学園だけではない。
青嵐で、文化会館で、役場で、デパートで――青空修行道場の面々は八面六臂の活躍を見せる。
その活躍は、世界のスイッチをカチリと入れた。
《Sインフォ・特定の集団が条件を満たしました。魂に称号【青空修行道場】が芽生えます》
やはり最初にそれに気づいたのは、役割上、魔力を気にする人たちだった。
「せ、せんせーせんせー! 称号が生えたぁ!」
小6の女の子が、一緒に働いている先生にご報告する。
少女の報告は、すぐに伝播し、多くの人が知ることになる。
【青空修行道場】
・この称号を持つ者が一定範囲内に100人以上集まると、その全ての者に【疲労回復速度アップ 極小】【魔力回復速度アップ 超極小】が発動する。
「はははははっ! 地球さんってのは粋なことするじゃあねえか!」
「まあ私らはその地球さんにピンチにされてるんですけどね!?」
「ちがいねえ! っとと、深田さんところが大きい集団にぶつかりそうだ。行こう!」
国とか、企業とか、大きなものに頼らずに、自分たちだけで作り上げたコミュニティが認められたようで、大人たちはまるで秘密基地を夢中で作ったあの頃に返ったような喜びが込み上げてきた。
まあ、こんな大激戦にさせられたのは勘弁願いたいのだが。
青空修行道場の創始者である命子も当然この称号を得ていたが、前線で魔物を相手取るのに忙しすぎて気づかない。効果も微々たるもののため、なおのこと気づきようがなかった。
称号【青空修行道場】を得たのは、この場にいる人だけではなかった。
青嵐や文化会館、学校、デパートなど、青空修行道場で活動してきた者たち全員がこの称号を得ていた。風見女学園の生徒の中には2つ目の称号となる者もいる。
そしてこれを皮切りにして、このイベント内で同一の強い想いもしくは目標を持って活動する組織のメンバーに、その組織名を冠した称号が付与されていく。
その効果は様々だが、効果の強さは微々たるものだ。しかし、微々たるものでも集まればそれなりの強さを現した。
それから20分ほど戦うと、大群としてやってきた魔物たちは全て排除された。
カラスにより一時的に混乱した戦場だったが、どうにか一先ず終息させられた。
このウェーブで一番の負傷者は、馬飼野。
次に、レン、ツバサと続く。レンは軽い脳震盪と複数箇所の打撲、ツバサは片足の亀裂骨折だった。
幸いにして死者はおらず、校舎内の一般人に負傷者はいなかったが、戦場に出ていた者の中には裂傷や打撲などそこそこダメージを負った人もいた。
馬飼野たち3人は回復薬で治療を受けており、本日はもう戦えないだろうというのが校医と町医者、双方の診断だった。
馬飼野の負った怪我だと本来は中級回復薬を処方したいのだが、馬飼野は魔力が30しかないため低級回復薬を数回に分けて処方することになる。病院に運べないため、そういった方法で癒すしかない。
重傷者の救護室は誘引の都合で校舎の4階の教室になっており、そこで3人はお休みだ。
風見女学園から援軍としてやってきた冒険者と指導員はこの場に残り、自衛官たちは風見女学園に戻っていく。
青嵐からの援軍は自衛隊だけだったので、戦闘が終息すると同じく元の場所へすぐに引き返した。
命子たちは一先ず小学校に残ることにした。
風見女学園に帰ってもやることがほとんどないし。
戦闘は小康状態になったが、やることはたくさんある。
特に、生産職の多くは戦闘員たちの武具のリペアに追われた。
冒険者の中には、妖精店で買った『簡易武器お手入れ紙』を使う者もいる。かつて無限鳥居で命子たちが効果を疑いつつ念のために使っていた非生産職用のリペアアイテムだ。
今の命子は、ジョブ『冒険者』で【武具お手入れ】をスキル化したので、それでリペアする。
持ってて良かった魔石ケースだ。
命子は腰に下げた魔石ケースから魔石を取り出し、装備をリペアする。その行為が一丁前の冒険者っぽくて中二病な命子はむふぅと大満足。
ルルの装備もリペアしてあげる。
親指でキュポンと蓋を弾き、片手で魔石をいくつか取り出し、リペア。
「メーコ、いちいち動きがカッコつけデース!」
「えー、かっこなんてつけてないよ? これはね、私の中のベテラン冒険者が顔を出しちゃってるんだ。こら、ダンディズム引っ込め! これで落ち着いたかな?」
「十分カッコつけデスよ、んふふぅ!」
なお、馬場は『冒険者』でそこそこの期間研修していたようなので自前だ。
命子はさらに、装備に似合った和風のホルダーから、スポーツドリンクを取り出す。
避難活動中にカバンへ付与した【アイテムボックス】を解除して、今はこのホルダーをアイテムボックス化させ、ドリンクや回復薬などを入れているのだ。たくさん入れると重くなってしまうため、少量である。
ルルにも飲ませてあげ、馬場と3人で前線にてお話だ。
「それにしてもおっきな群れだったデスね」
空になったペットボトルを命子に返しつつ、ルルが小康状態になった校庭を見回す。
遠くでは時折出てくる魔物を討伐している人もいる。大群のあとなので、1体程度ではもはや相手になっていない。
「あれが珍しいことなのか、段階的に厳しくなってくるのか……ところでルルと馬場さんはE級何体倒した?」
命子は、受け取ったペットボトルの中に粉末のドリンクの素を入れ、水の魔導書から水を生成して、ペットボトルを振った。ダンジョンで培ったのは戦闘だけではなかった模様。
「1人でデス?」
「うん」
「1人でだと倒してないデス。さっきババ殿と一緒に1体だけ倒したデスけどね。最前衛じゃないデスから、流れてこないデス」
「まあそうだね。私も1人でだとまだ倒してないや。あっ、魔物が湧いた!」
1人でE級と戦うのはどんな塩梅なのか尋ねようと思っていたのだが、どうやらルルも1人では戦っていないらしい。
近くにF級の魔物が湧いたため命子はダッシュして討伐して帰ってくる。
「メーコメーコ。ちょっと気になってるデス」
「なにが?」
「無限鳥居と同じに思えるデス。いっぱいと戦ってるから動きがどんどん良くなってるのが分かるデス」
ルルの言葉に、命子は指貫手袋が嵌った手をギュッギュと握った。
「言われてみればそうかも」
命子たちにとってもはやF級はザコ敵だが、G級も含めていかんせん数が多い。
後ろに極力流さないためにじっくり戦うことができないので1体に時間を掛けられず、されど戦闘をずっと継続するために多く被弾することもできない。さらに、陣のバランスのためにあまり自分の戦闘領域を広げることもできない。
G級やF級とばかり戦っている命子たちだが、そんな縛りがあるために、かつて無限鳥居で急激に強くなった時のような手ごたえを感じていた。ただ、ほぼゼロと言える弱かったあの頃に比べればその上昇率はずっと穏やかだが。
「っていうか、そうなると戦闘に出てる人たちはみんな、私たちが経験したみたいに短期的に強くなるのかな?」
命子の考えに、馬場は手を顎に添え、曲げた人差し指で下唇をウニウニ弄りながら答えた。
「それ、あり得るわね。しかも遠距離攻撃を縛っている場所が多いから、命子ちゃんたちが無限鳥居で魔力節約のために近接戦を余儀なくされたのと似た状況になってるはずだわ」
「あー、そうかも」
馬場は下唇をウニウニ弄りながら、考える。
命子とルルは、欲求不満なのかしら、と馬場の唇ウニウニを見つめる。なお、馬場の唇は桜色でプルンプルンだ。
「このイベント中にみんなどんどん強くなる? じゃあそれに合わせて魔物の数もどんどん増える?」
「ババどぉの、フラグはダメデス!」
ルルのツッコミに、馬場は顎に添えた手をシュバっと口に添えた。
それからしばらくの間、散発的に50~500体規模の魔物が各避難所へ進攻した。
今のところ、この規模がこのイベントのデフォルトのようであった。
割合としては200体程度が一番多く、山型のグラフを描くように大・小両極の規模の割合が少なくなる。
風見町が作った避難マニュアルによって小型の避難所は削除されているため、必然的に一か所当たりの戦力は自衛隊と民間人の両方でかなり充実しており、決して対応できない規模ではなかった。
しかし、頻度が多かった。
大群を殲滅したそばからおかわりが発生し、まさにわんこそば状態なのだ。
自衛隊は回復薬を飲んでダメージや疲労を回復し、冒険者等の民間人は適宜控えと交代して休憩していく。
生産系のサポート員も、【武具お手入れ】をどんどん使い、戦う人の武具を直していった。
それぞれの避難所で、それぞれの戦法で大群と戦っていく。
何度かのウェーブを体験する中で戦法を修正させ、その防衛地に適したものとして完成させていった。直線が確保できる場所では初手で冒険者の魔法を採用したところもある。
そんな中で、1時間に一回の頻度で大きな群れがどこかで出来上がることが分かった。
それは1000体前後の規模だ。
すでに第二小学校が襲われたため、作戦本部もこういう事態になった時にどのように動くか検討され、魔物が目的地に到着する前に足が速い戦闘犬などを放ち、最寄りの避難所へ少数ずつ分散する方針を取った。
そして。
命子たちが話していたように、各避難所で戦う人たちは時間を追う毎に徐々に強くなっていった。
無限鳥居の修羅っ娘道中記とは状況が全く違うが、やっていることは部分的にかなり似ていた。
近接戦闘の連携が重視され、判断力や各ジョブの術理が研ぎ澄まされていく。
冒険者たちは元々G級としか戦ったことがなかったため、中衛に配置されている者は、修羅っ娘道中記の焼き直しのように能力全般の成長が著しい。
後衛に配置されている民間人は、棒でぶっ叩くインパクト力がメキメキ上がっていく。
これらの効果は、研修でE級と戦うことがある自衛隊も例外ではなかった。
後ろに極力流せられないスピード勝負な戦いは、各員をメキメキ強くさせていく。
さらに、補助要員の人たちも成長していった。
戦っていない者もこのイベントに貢献していると、戦闘員ほどではないが経験値が分配されたのだ。
補助要員はジョブスキルがスキル化した者も現れだし、レベル教育に参加するはずだった者はレベルが1に上がる。
レベル6になるとF級の魔物を誘引するためレベル上昇は必ずしもいいこととは限らないので、選択を迫られつつあった。
前衛と中衛の練度上昇が著しく、次第に200体の群れ程度では温いと思うほどの強さに仕上がっていくのだった。
読んでくださりありがとうございます。
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誤字報告も助かっております、ありがとうございます。




