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掌編小説集9 (401話~450話)

症候

作者: 蹴沢缶九郎

山へやってきた一組のカップル。彼氏がシャベルを手に無心で穴を掘り、彼女はその様子を傍らで見守っている。

自力で登るには苦労しそうな、ある程度の深さまでを掘り進めた所で、彼氏は穴を掘る手を休め、土で汚れた額の汗を拭いながら見下ろす彼女に言った。


「突然驚いただろう。だけど、君と一緒になる前にどうしても知っておいてもらいたくて…。実は、僕は穴掘り症であり、突発的な発作で無性に穴を掘りたくなるんだ。こんな僕でも一緒になってくれるかい?」


彼氏のカミングアウトがあり、それからしばらくの沈黙の時間が流れ、


「ごめんなさい、やっぱり貴方と一緒になるのは無理みたい…」


と、彼氏が埋まった穴を見つめ、穴埋め症である彼女は言った。

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― 新着の感想 ―
[一言] 彼女の心にある穴は、誰も埋められそうにないですね。
[良い点] 怖いのに笑ってしまいました。笑
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