第1話「よく聞く異世界転移とやら」
「まじで! 俺も昨日それ聞いた! 久しぶりに音楽で興奮したわ!」
「マ!? マ!? めっちゃイイよな! これ! お前も聞いてたんだ! やっぱタクヤは最高だよなぁ!」
まさか俺の友達の福島絢斗が同じ音楽グループの趣味まであってるとは思わなかった。ちなみにタクヤとはその音楽グループのヴォーカルにあたる。絢斗とはかなり仲が良く、幼稚園から小中と、同じ学校で育ってきた。とはいってもなぜかクラスはよく話されていたが。そしてこの親友とも言える絢斗の好きな音楽グループが一致していたことに今更知っただけにかなり驚いている
「なぁ桜庭、このグループの歌ならどれがいい? この数滴の影響とかどうよ!」
数滴の影響!? 好きなグループの好きな曲までもが同じなのか!
「それ俺もめっちゃ好き! 新曲のIDEAL REAL ってのも最高なんだぜ!」
放課後の教室に響き渡る俺たち2人の声。クラスメートは部活なり帰宅なりしてる時間だ
「おっと時間だ。話が盛り上がりすぎて全然課題進まなかったな。続きは帰ってから通話でもしようぜ」
帰ってからでもいいのだが、今手をつけている課題は提出が遅れたものであり、その後担任に指定された時間は日が暮れるまでという話になっている
「悪ぃ。先帰ってて。ぱっと終わらせてから帰るわ。わんちゃん追いつくから」
「んー。おっけえ! んじゃまた後でな」
荷造りを終え、俺にじゃあなーと手を振りながらドアの向こうへ行ってしまった
「さーて、ほんとにぱっと終わらせっかー!」
再びペンを持ち、課題に手をつけようとしたその時
――――――ッッッ!!!
目を開けられないほどの光が教室を包んだ。失明した
「目がぁぁぁぁ!」
そっとめを開ける。なに失明したとは言ってない
「いってて、ここどこだぁ?」
と、俺のもう見えるはずのない目が捉えたものは今住む日本の格好とは全くの別のものを着た同じくらいの身長の美女だった。
「ええっと、ねぇ、魔王はどこ? 魔王を倒さないと元の世界に帰れないみたいなの」
「あわ、あわわわわわーーー!」
いや、なんで突然人間がこんなところに! 夕日に映えたその綺麗な瞳に、可愛らしくも力のある青い眼光。なんかクラスの本読み連中が好きそうなキャラみたいなのが突然! どうしてここに!
「あなたってこの異世界の人よね? 突然で悪いけど少しこの世界のことを教えてよ。さっきも言った通り、魔王を倒すためにチート能力まで貰ってきちゃったんだから!」
日本に魔王なんて存在あらへんわぁ
とりあえず思いついたので書くだけ書き出しました。
本命作が終わるまでとくに続きを書くつもりは無いです。
構想はすこしだけなので