第1話 どんな部屋に住もうかしら。
みなさん、どんなテイストのお部屋に憧れますか?
シンプル?
モダン?
北欧?
姫系?
男前?
調べると色々出てきますね(あの渋い感じ、男前って言うんだ……とひとつ賢くなった筆者)。
もちろん様々な生活要件が加わるので完璧にとは言えませんが、やはり自分好みのお部屋にすると、自宅で過ごす時間も楽しくなっちゃいますね。
かくいう依田宅は現在和モダンがベースになっており、家具はダーク・ブラウンで統一、木とガラス製品を増やしメタルのものを極力減らす、という一種の縛りプレイをしております。
さてさて、今回の最大の目的はあくまで「模様替え」。その点を踏まえて――ひとつだけ、買い物をすることにしました。
そしてやってきたのです。『あれ』が。
「おいでませ! ガリレオ温度計!!」
ガリレオ温度計とは。
液体の密度はその時の温度に比例して変化しますが、その性質を利用してできた温度計のことです。エタノール水溶液とかパラフィンオイルとか、そういう類の液体を使っていることが多いみたいですね。
簡単に言うと、「透明な液体が入ったガラスの筒に色つきの液体が入ったガラス玉を投入し、勝手に浮いたり沈んだりするのを眺めて楽しむアレ」です。我ながら雑な説明なのでインターネット先生に聞いてみるといいと思います。
で、これをなぜ今買ったのかと言うと、ホームベース作成のためです。
机の上に花やランプが置いてあったりすると、その机の上にものの『ちょい置き』がしにくくなります。そんな人間の心理を利用して、今回はまず「一か所、確実に散らからない場所」を作ることにしました。
お気に入りのオブジェや飾りたいものがすでに決まっている方にはおすすめのやり方です。逆に足の踏み場もないほど散らかしている場合は、先に周囲を整理して危なくない状態にしてからの方がいいと思います。物事にはそれなりの順序があります。
さて、事前に決めておいた棚に設置(ついでに棚の上を片づける)。
きらきらに輝くガラスの筒。憧れていたものが今、目の前に!!
感激したわたしは思わず呟きます。
「たっ、せい、かん……!」
まだ土俵にも上がっていないのにこれである。
しかしながら、小さいことで自分を褒めるのは大事。
今後はこの場所を中心に活動を進めていきます。
温度計が似合う部屋にするよ! と固く胸に誓った一日でありました。
――ところで、和モダン系の部屋にいきなり「ガリレオ温度計」なる科学的なものが登場した訳ですが、早くも方向性が迷子になっている気がします。