表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

生きるためには働くしかない(1)

 強く頭が痛む。打った記憶。というより落ちた記憶はある。


 大学近くの崖で危うく落ちそうになった男の子を助けた後に。


 そうだ。強風にあおられて落ちたんだったか。


 目を開け起き上がる。


 しかし、なんだろうか。違和感がある。

 「ここ。どこだ? 」


 明らかに元いた場所とは違う。

 崖から落ちたとすると大学構内に落ちるはずで。

 でも、ここは森の中?

 日本にしては涼しい。夏真っ盛りって気温じゃあない。


 着てる服装は変わってない。

 冷房が効きすぎる点に配慮した黒のロングカーディガン。青のジーンズ。白T。

 土で汚れているが、ここでついたものか。

 てか、これ着てたから、風にあおられ落下したのでは?

 まあ、今はいいか。


 外傷はなさそう。

 そういえば、携帯が右ポケットに_充電切れか。

 おかしいな。家を出るときは100%だったんだが。


 記憶にない場所にいて?頭痛?まるで、酒でも飲みすぎたみたいじゃないか。

 実際、そこまで酒飲んだことないからわかんないけど。

 

 ははっと、から笑い。


 だいぶ楽になり、立ち上がる。

 人を探すか? そもそも近くにいるのか?


 森で遭難となると。

 まず、水だな。次に風をしのげる場所か。火か。ディスカバリーチャンネルで言ってたっけ。


 その時、背後から葉をゆする音がする。


 「あーと…人か、獣か。できれば前者で」


 上半身があらわになる。

 狼?いや、ニホンオオカミは絶滅したはず。

 じゃあ、犬?


 全身があらわになる。


 そこに現れた犬(?)は、()()()()だった。


 

 目を離さず、後ろにゆっくり後退する。

 がしかし、俺と目が合うやや否や、俺に向かってくる。


 瞬間、俺は踵を返し走り出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ