プロローグ
先日、俺はココにやってきた。
いわゆる異世界に。
漫画やライトノベルじゃあベタな話だ。
魔法があって、ヒロイン?がいて、ナニかと戦って。
しいて俺の世界に文句を言うなら、俺にチート能力がないこと。女神すらついていない。そのあたりのベタは認められなっかたらしい。
異世界転移後、そんな俺は冒険者となった。つまるところ、それが生活する唯一の選択肢だったわけだ。多少なりともあこがれがあったことも否定できないですがね? あと別に魔王討伐だとかは、考えてない。何せ、魔族は友好的。
おおきな目標はなく。ゆえに、今は。
『自分の手の届く範囲のものを助ける』
元の世界で貫いていたポリシー。
そのせいで、ココにいる訳だ。人を助けて死んでたんじゃ意味ないが。まったく笑えない。
そのあたりの回想はこれかr
「ねえねえ、アスマさん何をそんなに物思いにふけってるの?ねえ。ねえってば!」
「さっきからうるせーよ!こっちとら読者様に世界観説明しようとしてんの。これから、もろもろの回想に入るの。邪魔すんなって、だから口ほひっはるな」
青く長い髪、青い瞳の‛‛バカ''は、シズク。紹介することといえば、とりあえず空気が読めないことだ。こっちにきて一番付き合いが長いのもこいつ。ヒロイン?は?こいつが?絶対にありえない。御相手もいるしな。
「またまたシズクのしつこい絡みが始まりましたよ。それに、アスマの理解できない言動。毎回唐突すぎてビックリしますよ。 」
この白髪のちっこいのは、メルディオ。通称メル。お告げとやらで、俺を探しに来た一人。ちょっと特別な魔法が使える‛‛自称''火力担当魔女っ娘。そう、‛‛自称''である。もう一度言う、‛‛自称''だ。言ってしまうが、発動する魔力量が足りないそう。が、そんなことはどうでもいいってほど、‛‛かわいい''。気持ちを伝えたかって?できる訳。こう見えても、結晶族のお姫様。白い髪に紅い目小柄ってのは、結晶族の特徴らしい。
「いつものことであろう」
本を読むこいつは、セネカ。俺より身長が高いうえに、筋肉質。褐色肌の眼帯女剣士。鍛冶の家系の生まれらしい。色々あって、メルとともに、ここドイルにやってきた。他2人に対しても容姿は引きをとらない。クラスにいれば、それはそれは、男子の視線を集めたであろう。なんという万“乳”引力。がしかし、こいつは性格というか、なんというか。とんでもないやt。
「いっっっ。てぇぇぇ! セネカ! 本投げんな」
「お前。今、私に失礼なことを考えたであろう」
とまあ。まず、勘が鋭い。
落ちた本のページ。『やられてうれしい!やってうれしい!飴とムチ ~傷に塗り込むもの編~』。
そっと目をそらす。こういうやつだ。
再び口を引っ張るシズク。
「ほ、_ッ! と、いうわけで今はこんな3人とそれなりに、冒険者やってるわけだ」
いっぱつ後頭部にくらったシズクは床にふせる中。
「とりあえずだ。俺がここにくるまでと、こいつらに出会うまでの回想を」
「「「「どうぞ!」」」」
こんな形ではありますが物語は始まります。
自分の手の届く範囲を守りたい、そんな主人公。
そんな彼のベタな異世界話。
時間あるとき更新!