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あなたへ...2015年7月

メロン

作者: あずま

今日

メロンが届いた

北海道の友達から


何日か前に

近況のはがきが届いていた

あなたと同級生の娘さんが受験で、もうすぐ寂しくなるって書いてあって


どうしていいか分かりませんでした。


同い年の娘さんのこと

遊びに来たときは一緒にあなたと遊んでいたこと

思い出して


なんといおう

黙っていようか


でも

黙っていて

これからも

ずっと

幸せなはがきを見続ける勇気が無くて


メロンのお礼の電話をかけるつもりが


しばらく

はがきを送らないで欲しいと頼んでしまいました


お父さんには

余計なことをいわなくていいと

叱られました


でも

でも

生きていることが

未来のあることが

明日のあることが


羨ましくて

もっといやな気持ちになって

何か傷つけることをいってしまう日が

来ないとは

言えなくて


それくらいなら

あなたがいないことを

伝えてしまった方が

いいかなと


たとえば来年

「娘がそっちの大学受かったからよろしく頼むね

一緒の大学だったら面白いよね」って

言われたら

そのとき

伝えたら

きっと

もっと

友達を傷つけてしまうかもしれないなあとか


考えてたら

伝えた方がいいと思ったんだけど


本当はどうしたら良かったんだろう


ずっと

あなたがいるふりをして生きていくことも

できるけれど


それは

あなたの決意を

苦しみを

慟哭を


気付かないふりをしていること


生きているうちに気付けなかったのに


こうなった今も

気付かないわけはないから


なかったことにしちゃいけない


そう思って



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