表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/254

4-7

眠い・・・・・妙に眠い。

寒くも無く暑くもない。

寝るには良い時期ですね。

俺の剣は天下一だっ!

はっ、すいません妄想です。


最近は物作りの楽しみがわかった森山実留です。

こう手作りで作ると愛着がわきますよね。

コボルドに店なんて無ければ商人も職人も居ないから

自分で作るしかないんですけどね。

・・・・・いつかは俺の剣で世界をっ!!





製作に本腰を入れてから1週間が経過し

状況は大きな変化をしていた。


まずコボルドのオス達が狩りから帰ってきた。

オスの大人達で組んだ一団は以前に見かけたゴブリンと

同じような装備をしていた。

つまりはボロボロって事だ。

1回出ると2週間から1ヶ月程のようだ。

長期狩りは冒険者や旅人なんかを襲うらしい。

武具や道具はそのときの戦利品のようだ。

稀に人族や亜人を捉える事もあるようだが

今回は誰も連れて来ず戦利品のみだった。


帰っては来たもののオスは基本的に外に狩りに行き

帰って来ては寝るだけだ。

メスもそんなに関わりがあるわけじゃないので

全体的に統一感というか統率はない。

全員が好きなように動いてるって感じだ。


簡単なルールと最低限の生活レベルを維持しているが

掃除や洗濯もないので家事といった類がない。

唯一の家事が食事だけだが成果によって割り振るだけで

料理と言った概念も無い。


まぁ、要は自分から関わりに行かなければ

大抵は関係が薄いって事だ。

俺が何を言っているかと言うとだ・・・・・。

何故か武具の手入れをさせられる事になったんだ。





接着剤が出来たので2人の武具を手入れをしていた。

槍は固い木の表面をナイフで削り滑らかにする。

先端にホーンラビットの角を取り付ける。

それをウィングスネークの皮で固く結びつけて

接着剤をこれでもかと使い固定する。

持ち手は少しだけ細くし扱いやすくしている。


ウィングスネークはボロボロ君が発見してたので俺が狩ってきた。

空を飛ぶというよりは高い所から滑空してくる感じだ。

牙には毒があり高い場所からの攻撃は脅威だ。

冷静に良くみれば直線的な動きなので対処は簡単だけどね。

一緒に行って何回かやれば2人にも狩る事が出来るようになったので

日々、族長に差し出す事で好感度を上げる作戦にした。

もちろん素材は俺の物だ。

皮は鞣すと丈夫な紐代わりになったので便利だ。


鎧も基本パーツは変わらないが2人の体に合わせて作り

隙間もなるべく出来ない様にした。


これらに役に立ったのはナイフだ。

粘板岩らしき物を拾ったので砥石に使ってみると

ナイフは何とか使える物になった。

元々はソコソコの獲物だったようだな。

もう少し刃渡りがあれば武器としても使えるのにな。


=========================

≪鋼鉄製のナイフ≫


鋼鉄製で出来たナイフ。

手入れが行き届いていないが切れ味は悪くない。


種類:武器

品質:低品質

=========================


それらの作業を帰ってきたオス達に見られたんだ。

案の定、手入れをするように依頼をされた。

依頼と言ってもほぼ命令だ。

武具は命綱ってのは流石に理解してるようだし。


そうは言っても俺も色々とやる事がある。

族長を巻き込んで話し合った落とし所はこうなった。


・武具の手入れ等は請負いで仕事とする

・依頼料は素材や食料等と交換となる

・なるべく頑張るが時間が無い時は受けられない


簡単に言えば空いてる時間にやってあげるけど

その分の報酬は頂戴ねって事だ。

武器や防具の作成も受けてはいるがボロボロと言えども

剣や盾を装備しているので自家製槍等の依頼はない。


次の変化としてはアイテム類を作り出した。

適当に混ぜたりしただけでは駄目だが配合を変え手順を変え

何十回と繰り返し試した事で通常使用出来る程度の物は作りだせた。

道具も大したものがないので効果が低い物しか出来ないが

無いよりは全然良いだろう。

これも在庫限りで物々交換で販売している。


=========================

≪回復薬(微)≫


ポロ草の有効成分を抽出した回復役。

抽出効率が低いので回復量は微量。


種別 :道具

品質 :粗悪品

=========================


=========================

≪毒消し薬(微)≫


ソルツ草の毒成分をポロ草ので中和した毒消し。

抽出効率が低いので効果は微妙。


種別 :道具

品質 :粗悪品

=========================


そんなわけで俺の日常サイクルは結構変化した。


早朝の訓練は欠かさず行っている。

他の大人達に見つかるとまた何かありそうなので

少し離れた場所で行うようにした。


それが終われば狩りに行く。

2人は丸一日掛けて狩りと素材集めに行く。

最近はウサギ、蛇を安定して狩れるようになり

たまに蛙まで狩ってくる。

少しづつだけど成長してるね。

俺は昼過ぎまで狩りをし住処に戻る。


住処では材料が無くなるまで薬作りを行い

夕方までの時間を各種実験や調合を試す。

大人達が狩りからゾロゾロ帰ってくると

武具の手入れや作った薬の販売を受けつける。


依頼分が終了したら2人の武器防具の製造、改良を行う。

激しく使うのでよく壊れてしまい再作成も多い。

槍なんて何の処理もしていない木だから耐久性は諦めるしかない。

ちなみに俺は未だにボロ布だけだ。


これが一日の流れとなる。

自分の強さ向上に充てる時間が減ったが

手先の器用さや技術が身についていくのは楽しい。

まだ俺達じゃ狩れない獲物や見知らぬ素材を集める事も出来るしね。


そしてあれだ。

何と言ってもスキルGET出来たから良しとしよう。


=========================

≪武器作成≫


説明:武器を愛すれば武器は愛してくれる

   さぁ今こそ恥ずかしげもなく名前を付けるのだ!

   でもとある女性名は駄目だぞ


効果:武器作成時に各種プラス補正

=========================


=========================

≪防具作成≫


説明:安全第一

   でも黄色は自然界だと目立つぞ


効果:防具作成時に各種プラス補正

=========================


=========================

≪加工≫


説明:ほーら、委ねなさい

   君を開発してあげるよ


効果:素材加工時に作業効率や品質等にプラス補正

=========================


=========================

≪補修≫


説明:直しても直しても壊れ壊される

   世の中とは無常なのよね


効果:補修作業の作業効率と補修率にプラス補正

=========================


ふむ、このスキル達は納得できる。

ここんとこは作って直しての繰り返しだったしな。

でも効果の表記内容が違うんだよな。

武器と防具は各種プラス補正とアバウトなのに

加工や補修はちょっとだけ具体的だ。

これは多分、武器防具作成の方が関連項目が多いからだと予想する。

確かに手際もよくなったから作業効率もあがったし

品質なんかも良い影響が出てる。


まぁ有用なスキルには違いない。

それにしたって生産まっしぐらだな。

戦闘系スキルが全然増えないのに・・・・・


そんな日々にも慣れてきた頃にちょっとした事が起きた。




最近は寝る前の魔力消費を部屋の拡張作業に充てている。

土魔法で岩壁を少しづつ削って拡張しているんだ。

それが終わり魔力枯渇で睡魔に襲われたまでは何時も通りだった。



「・・・・・ここは何処だ?」


寝たはずなのに見知らぬ場所に立っていた。

何も無い白い部屋だ。

天井は少し高くて広めだ。

う~ん、何か思い当たる節のある部屋だな。


キョロキョロと部屋を観察していると

何処からか声がしてくる。


「若きコボルドの少年よ・・・・聞こえますか?」


若い女性の声が部屋に響く。

耳当たりが良くて聞きやすい声だ。

もうすでに確信に近いモノはあるが

とりあえず乗ってみる事にする。


「はい、聞こえます」


「戸惑っている事でしょうが緊張する必要はありません

 私は神の1人でシュバーラと言う者です」


「わかりました、神であるシュバーラ様ですね」


「ええ・・・・あまり驚かないのですね

 まぁ、良いでしょう

 貴方はコボルドと言う種に生まれながらも

 類まれなる才能を持っています

 それを認め私から貴方に祝福を授けましょう」


ほほう、やはりこれがブタ子とかが言っていた

夢の中に神が出てきたって事か。

あれ?神様達って俺に手を出しあぐねているんじゃなかった?

俺的には加護を貰えるなら何だって良いけどさ。


「ほう、それで何の加護を頂けるのでしょうか?

 シュバーラ様は何の神なのでしょう?」


「・・・・・妙に馴れてませんか?

 

 ンン、コホン


 私は起業の神です

 貴方が質素ながらもコボルド達を相手に

 商いを創めた事は非常に高く評価できます

 生後1ヶ月も経たないコボルド種が

 そのような概念を持ち行動に移すとは

 まさに驚きに価する事です」


起業の神って何だよ。

何を司ってんだよ。


「更にですね

 私の友人である神も貴方に深く興味を抱いております

 その者からも加護を受けれるでしょう」


「吾輩の名はイプラールである

 物作りの神をしている

 貴様はコボルド種という存在でありながら

 守る為の武具を自ら考えだし作る

 その発想に吾輩は感銘を受けた

 よって加護を授けよう」


次に聞こえてきたのは少し威厳を感じさせる

ちょっとだけ低めの男の声だ。


まさかのダブルGET?!

これは興奮するな!


・・・・・物作りと起業ってやっぱ

自分が作った物で商売したいって考えが多そうだし

神もそんな感じなのかな?


「同時に複数神の加護が受けれる事もあるんですね

 これは知らなかったなぁ

 えーと、物作りの神と起業の神と言うのは

 やっぱりオリジナル商品で商売したいって考えが

 多いと思うので神同士も仲が良いって事なのでしょうか?」


思った疑問をそのままぶつけてみる。


「・・・・・・ん?何か変だな?

 何でこんなに平然としているんだ・・・・

 おい、この者に神の加護は付いてないんだろ?」


「え・・・・う、うん

 確認したけど加護は付いてなかったよ」


何か相談しだした。

つうか声聞こえっぱなしだぞ、おい。

何で俺が気を使わなきゃいけないんだよ。


少し待ってみたがコソコソ話は終わりそうもなかった。

・・・・ったく。


「あのーちょっと良いですか?」


「なんでしょう?」「なんだ?」


「俺、世界神グラバスの加護持ちですけど・・・」


「「はいっ?」」


「いや・・・だから・・・俺はもう加護持ってますけど・・・」






「えーーーーーーーーっ!

 イッちゃんどうしよ!」


「おいおい、シュー!

 加護持ってねーって言ってたじゃん」


「だって!グラバス様の加護って

 今は3人だけでしょ?」


「うん確かにそうだ

 この前の回覧資料で回ってきたから間違いない」


「え?じゃぁコイツが嘘言ってる?」


「あ!確かに!

 僕らからも加護が見えないし

 資料にも載ってないのはそうかもね!」


おいおい、さっきまでの厳かな感じや

威厳感たっぷりの話かたとかはどうしたよ?

しかもコイツ呼ばわりまでしちゃってるぞ。

それにシューとイッちゃんって呼び合ってんのかよ。

回資料料ってなんだよ!

もう突っ込み所満載だろう。


「神の2人、ちょっと落ち着いてー

 何か加護を持ってるってわからないようにしてるって言ってたよ

 前にも迷宮神のラバリオってのが同じように分らなかったみたいだよ」


「迷宮神ラバリオ?・・・・それってラバリオ先輩の事?」


「いや、先輩かどうかはわからないけど

 ツナギを着てチャラい感じのッスッス言う神

 確か最近、ツナギが短くなったはず」


「あーそれ・・・・間違いないっぽいなぁ」


「え?そうなの?ラバリオって前にシューが言ってた

 金髪の先輩の事?」


「ん~、ちょっと上に確認してみないと駄目かなぁ

 イッちゃん相手してて~」


何か天井をトタタって走ってく音が聞こえたぞ。

まさか神が居たので天井裏なのか?


天井から視線を戻すと目の前に男が立っていた。


「うおっ!ビックリするわっ!」


「あぁ、申し訳ないね

 緊急事態だから直接来ちゃったよ」


男って事はコイツがイプラールって神なんだろう。

見た目は中肉中背だがナヨっとした感じを受ける。

多分着てる服のせいだろう。

何と言うか手作り感が半端ないんだ。

独得の色使いとデザインに妙な布地感。

物作りの神だろうけど・・・・・まぁ神達に突っ込んでも仕方が無いしな。


「イプラール様?」


「あぁそうだね

 僕がイプラールだよ

 シューが確認に行ってる間は

 僕が相手をするよ」


「随分と口調が違うんですね」


「う~ん、僕としては威厳が欲しいから

 敢えてそうしてるんだけど

 どうにも身につかなくてね

 シューにも無理すんなって良く言われてるよ」


それはわからんでもないな。


「それで今からどうするんで?」


「どうしようか? 

 話をする位しかないんだけど」


うわーこの神、ノープランで出て来ちゃったよ。


新たな神の登場です。

実留君の扱いやいかに!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ