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4-5

一部、表示方法を変更してみました。

見やすくなると良いのですが・・・。

俺が白と言えば黒も白いんだっ!

俺のいう事だけが唯一の絶対的な正義だっ!

弱音を吐く体力があるなら動け!突けぇぇぇぇぇ!


あ、どうも森山実留です。

ちょっと厳しく教育してたらハッスルしちゃいました、テヘ。






翌朝からは日が昇る前から訓練を行う。

柔軟をしっかりと行う。

これは俺がやっている事と同じ事だ。

ぎこちない感じに真似してくるのでしっかりとやらせる。

体がほぐれて十分に温まったら槍の練習の為に小川に移動。

辺りもうっすらと明るくなってきたので丁度良い。


まずはシンプルにただ突くだけを念入りにやらせる。

その後は簡単な体捌きを教える。

避けて突く避けて突く避けて突く避けて突く。

これをずっと繰り返す。


まだまだ覚束ないが続けていれば上達するだろう。

継続は力なりってね。


完全に日が昇り明るくなった所で朝の訓練は終了する。

まだまだ体が出来てない2人には

辛かったみたいだが知った事ではない。

死なないようにする為には日々の努力が必要だ。


小川で汗を流させ俺の分の食糧を渡し食べさせる。

量が少ないがそれは仕方が無いだろう。


俺は隣で虫をムシャムシャと食べる。

まだ沢山あるからな。

アイテムボックスは腐らないから有り難い。


ボロボロ君と大怪我君にも分けてあげたが

2人共に数匹しか食べなかった。


腹ごしらえも住んで2人を狩りに行かせる。

武器を持ってら覚悟が決まったようで

オドオドしながらも前を向いて歩いて行った。


他のコボルド達は素手で狩っているんだろうか?

武器を持っているようには見えなかったけど。

少なくとも木を棍棒のように使えば効率は良いのにとは思う。

そこまで考えれないんだろうか・・・・う~ん。


お粗末なレベルだが2人は武器を持ったんだ。

落ち着いて対処すればウサギ位なら何とかなると思うがね。

後は2人の努力と運に期待しよう。


俺も遅れて狩りに出発した。




虫は美味しいものの物足りないのは事実だ。

速攻でウサギを見つけてシバキ倒して貪り食う。

うん、肉うめぇ。


アリスにも余裕があるうちに焼いてあげた。

ここ数日で少しだが魔力も底上げされているようだ。

ウサギも食べているので能力値にも僅かに加算されているはずだしな。

1匹丸毎は無理だが足1本程度なら焼いても睡魔は襲ってこない。


腹も満たされたのでウサギ以外も狙ってみようと奥に進む。

2人にウサギ狩りを命じて俺も同じじゃカッコつかないしね。


辺りを探索しながら進んで行くと

まず見つけたのが大きなカエルのような奴だ。

トードフロッグに似ているが違うようだ。

マッドフロッグと言うらしい。



=========================

≪マッドフロッグ≫


40cm程度でトードフロッグよりも小柄のカエル。

土や泥に潜んでいる事が多く急に襲ってくる。

唾液を凝固させて放ってくる。

直撃すると結構痛い。

唾液には凝固成分が含まれているので

動きが阻害されるので注意が必要。

=========================



こいつは匂いで気が付いたが

風向きが悪かったら奇襲されてたと思う。

危ない危ない。

攻撃自体はトードフロッグと大差なかったので

簡単に対処は出来た。

躱しながら接近し≪大声≫と≪挑発≫で

動きを単調にしてから貫手でブスっとね。

簡単に貫けるので一回、匂いと気配を覚えてしまえば

俺にとっては良いカモだ。

遠距離攻撃に慣れていないと手強いと思うけどね。


土で汚れているので洗って食べたら美味しかった。

鶏肉よりは味が濃くしっとりしてる。

これはトードフロッグと食べ比べしたいなぁ。


次に見つけたのは鎧リザードとか言う変てこなトカゲだ。

和名なの何なの?

見た目は鎧のように見える甲羅のような物が背中についたトカゲだ。

亀みたいに丸みが無く平らに近い。



=========================

≪鎧リザード≫


大きな個体になると2m近くまで成長する事もある。

背中に大きな甲羅をもっていて固い。

手足はそうでも無いので狙えるならそちらの方が楽だが

危険を感じると手足を甲羅にしまい防御姿勢になる。

甲羅は堅いが重量があるので扱いにくい。

亀ではなく蜥蜴です。

=========================



こいつには結構手間取った。

攻撃自体は噛付きが強力だが動きは早くなく

そんなに脅威ではない。

ただこちらが攻撃に移ると甲羅に閉じこもるんだ。

これが硬いのなんのって。

今の俺の手持ちじゃ突破できそうもない。

色々と試行錯誤した結果に辿り着いたのは・・・・・凄く簡単な話だ。

甲羅に閉篭もったら手か足の部分に貫き手をぶち込み魔法炸裂。

骨時代にやったなぁ・・・コレ。

火力も低いので手は回復魔法で治るレベルだが攻撃&回復がセットで魔力が尽きかける。

1匹倒す毎に倒れる訳にもいかないので

睡魔と闘いながら身を潜めて休憩する事になり効率が非常に悪い。

足もそんなに早くないので2匹狩ってからは無視をした。


甲羅は死ぬと表と裏で2分割になるので甲羅は素材として使えそうだ。

1匹は食べて見たが実に美味い。

中身はプリプリとしていながら噛み応えもあるが硬くは無い。

噛めば噛むほど上質な油が出てくる。

もっと食べたいが倒すのが面倒だ。

いつかは甲羅を直にぶち抜いて好きなだけ狩ってやる。

そう心に決めた。


他にも気配を幾つか感じていたが

無理をしないで帰ることにする。

帰りがけにウサギを追加しておいた。


今日の成果はホーンラビット2匹、マッドフロッグ3匹、鎧リザード1匹だ。

結構な量が確保できた。

もちろん素材は回してもらうので肉を半分弱になってしまうから

3人が腹一杯とはいかないけどな。

俺は狩りの途中に食べる事が出来るかそうでもないが

2人は量を食べさせてあげたいものだ。

無理してまで頑張ろうとは思わないけどね。


住処に戻ると2人が俺を待っていた。

ボロボロで所々に怪我をしているが大きなモノはないようだ。

安心したのでほっとする。


「ミノル、オカえりなさい」


「今日は無事だったんだな安心したよ」


「僕達ハがんバました」


「ホーンラビットには勝てそうか?」


2人はモジモジして何も話してくれなくなった。

そりゃ頭を下げて教えを受けて武器まで渡されて

成果無しじゃそうなるか。

最初は俺が養うと決めたしな。


「ミノル、帰ったか」


そこに教官が現れる。

少し嬉しそうな顔だ。


「教官、嬉しそうですが何かありましたか?」


「うむ、こいつ等が遂にホーンラビットを狩ってきたぞ

 しかもお前から色々と教わったと聞いてな」


「え?狩れたの?」


コクコクと頷く2人。

よくよく見れば嬉しそうな顔をしてる。


「程度は酷くて食べれるところは少ないが

 それでも狩れたんだ褒めてやると良い」


「そっかー、良くやったなぁ!」


俺が声を掛けると嬉しそうに笑った。




教官に見せて貰った獲物は確かにボロボロだった。

至る所に傷があり食用となる部分も少ないだろう。

それだけ2人と死闘を繰り広げたって事だろうな。

だがこの1匹は大きな1歩だ。

今日よりは明日、明日よりは明後日になれば

ドンドン強くなるだろう。


その日は俺の分の食料を少しだけ食べ殆どを2人に渡した。

初狩り祝いも兼ねているが2人の成長も兼ねてだ。

どうやら俺程じゃないが食べた分だけ強くなるのは変わらないようだ。

成長期と言うのもあるだろうが強くなれれば沢山食べれる。

そして更に強くなると良い事尽くめだ。

ウサギだけじゃ成長の限界はあるだろうけどね。


それに沢山狩れるようになれば素材と食料の25%は俺の物だぜ。

これは初期投資だよ・・・うんうん。


朝の訓練と狩りで相当疲れてたんだろう

沢山食べたらすぐに寝てしまった。

寝たのを確認した後に回復魔法を掛けて小さな傷を消した。

その後、鎧リザードの甲羅を使って防具を強化した。



=========================

≪鎧リザードの胴鎧≫


鎧リザードの甲羅を使い防御力を大幅に向上させた。

裏側にはホーンラビットの皮を使い着用感は悪くないが

重い上に体にフィットしてないので動きにくい。


種別:武器

品質:粗悪品

=========================



どうしたって植物で無理くり付けてるだけだから

素材のズレが出ちゃうし良くないなぁ。

≪工作≫だと組み合わせるだけだから限界だなぁ。

これなら≪合成≫か≪調合≫辺りを取得しとくんだったか。

金属を扱えるようになるか裁縫系でも良いなぁ。


現実的な所だと植物かな?

粘着系で使えそうなのがあれば素材同士を張りあわせたり出来るから

もう少しはマシになりそうなんだけど。

教官に聞いてみるかな。





翌日も朝は訓練から始まる。

防具が重くなったが諦めて貰おう。

2人は文句も言わずに身に着けて動き槍を突く。

槍もガタが来てたのできつく巻きなおしておいた。


俺も隣で体を動かしているが

日に日に動きが良くなって行くのが判る。

成長期ってのは素晴らしいね。


訓練後に2人を送り出したら

俺は夜に思いついた事を教官に聞きに行く。


「粘着性の高い植物?又はそれに代わる物?」


武器や防具を作りたいのだが

それに加工する為の材料が欲しい旨を伝える。


「確かに保存している武器や防具は一人前と

 認められなければ使えないが

 ミノルなら遠くない内に認められるだろう?」


「俺は良いんですが2人が・・・・」


「ふむ・・・・そうだな・・・・確かに現状ではな

 わかった、他の者や族長にも聞いといてやろう」


「ありがとうございます」


「うむ・・・・私は鎧リザードが好きなんだ・・・」


「ははは、教官の為に狩ってきますよ」


教官と約束し狩りに出る。

その日は鎧リザードを3匹とホーンラビット1匹を持って帰った。

やはり鎧リザードに時間がとられてしまい効率が悪い。

無視するか攻撃力が上がればなぁ。


攻撃も中から火魔法で焼くか水魔法でかき回す位しか手がない。

火だと回復しないと駄目だし水だと威力を上げるのに魔力を使う。

思ったように行かないなぁ。

あっ、カエルは途中で食べました。


教官に約束の手土産(鎧リザード)を渡しに行くと族長と話していた。

丁度良いとばかりに一緒に話を聞く事にする。


族長が手土産を摘まみだしたので話を聞く。

俺が望むような効果がありそうな植物や動物の体液等を教わる。

だがそのままでは効果が弱そうではある。


コボルド達は道具は利用するがそれを工夫して

使ったりと言った事はあまりしないようだ。

あるがままをそのまま使う程度。

その為、武器や防具の手入れなんかも殆どしない。


だからそれらを組み合わせたり混ぜたりする情報は殆ど無い。

上手く組み合わせる事が出来れば良くはなりそうなんだけどな。


鎧リザードの肉が美味かったのか族長が良い感じになっている。

ここぞとばかりにどんな状態でも良いからナイフが

欲しい事を訴える。


いや~、ナイフがあればな~。

もっといい肉が食べれるようになるはずだよな~。

どんな状態の物でも良いんだけどなぁ~。

っと色々と甘言を言ってたら特別じゃぞとか言いながら

ボロボロのナイフをくれた。



=========================

≪ボロボロのナイフ≫


手入れもせずに使い続けたので

錆も浮き切れ味は期待出来ない。

刃こぼれが無いのが唯一の救いか。


種類:武器

品質:粗悪品

=========================



いやまぁ、どんな状態でも良いって言ったけどさ

本当にボロボロとはね・・・。


しかも


「わしゃぁウィングスネークが好きなんじゃがなぁ・・・・」


とか言い出すし。

はいはい、狩って来いって事ですね!

良いですよ狩ってきますよ。

どんな奴かも知りませんけどねっ!

後で教官に聞いておこう。



攻撃には使えそうもないが

ナイフを手に入れた事は大きいな!

これで素材加工や剥ぎ取りが向上するだろう。



地味な内容をお送りしています。

実留君が弱いと物語が動かないですね。


明日以降、ちょっと更新が遅れるかもしれません。

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