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複数回更新できんかったー。
残念。
それにしても登場人物少ないですね。
森山実留です。
兄弟の為に採取に挑むことになりました。
ポロ草美味しいですよね。
どんな食べ方が好きですか?
僕のお勧めは生齧りです。
それしか食べたこと無いですけどね!
虫狩りの日々を過ごしちょっぴり強くなった気がする。
次の目標はポロ草を兄弟の為に大量入荷しようと思う。
あいつら妙に体が小さいんだよな。
よちよち歩きは卒業したけどまだ走れないし。
そんなんじゃウサギに勝てないぞ。
まぁ俺なんか瀕死まで行ったけどな。
俺の今のステータスはこんな感じだ。
名前:森山実留
性別:オス
種族:ワイルドドック
年齢:生後2ヶ月
職業:なし
称号:駆出し虫狩人
≪スキル≫
捕食者
種族変更耐性
言語(犬)
軌道予測(簡易)
大声
称号は虫を狩り続けたら付いた。
三食とも虫でお腹いっぱいになるぐらいは狩ったしね。
称号も増えると色々と特典があるようだ。
≪駆出し虫狩人≫
説明:虫狩りの入口に立った証
効果:虫類に対する攻撃と防御にプラス補正
なんかカッコよくは書いてあるけど効果範囲は虫類のみか。
プラス補正なら良いけどさ。
各種パラメーターは表示されないのでわからないが
以前に比べて成長したとは感じる。
なんといってもウサギ戦の前と後じゃ食事が違うしな。
母乳から虫にチェンジだぜ。
あぁ、普通の食事を食べれる日は来るんだろうか・・・・。
「≪駆出し虫狩人≫って称号なの?どちらかと言えば
職業っぽいんだけど?」
「職業は何かの形で対価を得るような場合等に
得られるものです」
「今の俺が得れるとしたら?」
「虫を誰かと交換したらですかね?」
「犬が持ってきた虫を欲しがる奴っていると思う?」
「さぁポロ草を探しに行きましょう!」
露骨に話を逸らされた。
職業の欄は要らなくね?
アリスも若干だが体の調子が良くなってるみたい。
俺の魔力なんかも伸びているんだろうか。
そもそも魔力ってよくわかってないし。
そのうち魔法なんかも使ってみたいが
どうやって覚えればいいかが全然わからん。
犬語がわかる通りすがりの魔法使いが弟子入りでも
させてくれないかな。
まぁ可能性はゼロじゃないけど
それを待ってたら寿命が先に来そうだ。
犬族に魔法使える奴いないのかな。
そのうちに機会があれば覚えてみたいなぁ。
今日からはポロ草の群生地探しだ。
ポロ草は日陰に出来る事が多いので上空から探すのは難しい。
しかし俺には秘策がある。
俺は犬。
そう犬だ。
犬と言えばあれだ。
あれと言えあ犬だ。
鼻。
鼻だね。
犬の嗅覚は凄いからね。
「そんなわけでアリス君
俺の鼻でバッチリ探すぜ」
「え~と、実留さん?
そんなに嗅覚に自信ありましたっけ?」
「いや、無いな
意識したこともないよ」
「なんでそんなに自信満々なんですか?」
「え?犬は嗅覚凄いんでしょ?」
「え?」
「え?
・・・とりあえず今迄は特段の意識はしていなかったが
それでも人間の時に比べて様々な匂いを
強く感じてはいた
基本スペックは高いはずなんだ
訓練すれば何とかなると思う」
「そ、そうですね、とりあえず訓練しましょう」
それから1週間はポロ草を嗅ぎ匂いで探すを繰り返した。
反復練習は大事だからな。
成功率が5割を越えた辺りでスキルをGET
ピローン
> スキル≪嗅覚≫を手に入れました。
≪嗅覚(LV1)≫
説明:嗅覚が冴える
効果:嗅覚とプラス補正
スキルをパッシブ化すると世界が急に濃密になる。
そうか世界にはこんなにも様々な匂いがあったのか。
「まさか嗅覚までスキル扱いだったなんてな
いや、犬なんだから最初から持たせとけよって
そう思っちゃう俺は悪くないと思うんだ」
「え~と・・・・
スキルは技能や特殊能力のような位置付けだそうです
実留さんは犬になった事で元々の嗅覚は優れていましたが
それだけだったんですね
それを鍛える事によって個人能力として更に強化された事で技能を手にいれました
これが人種族が得ようと思うと更に長い時間が必要だったはずです」
「なるほどパラメータを鍛えていって一定値を越えたから
スキルを取得出来た
そして犬種族は嗅覚の初期パラメーターが高いから
スキルを得やすかったけど人種族だと低いから難しい
ってとこかな?」
「そうですね、そんな認識で良いと思います
もちろん才能限界がありますので全種族において
全てのスキルを取得できるという事もありません」
「そこらへんはゲームに例えると理解しやすいな」
「ですです」
そこからは早かった。
≪嗅覚≫を使用すると匂いの判別もしやすくなったので
ずっと嗅ぎ続けたポロ草の匂いを間違えるはずもなく
匂いが強い方に向かっていく。
それと同時に生き物の匂いも以前より感じれるようになったので
嗅いだことのない匂いは避けて進む事にした。
途中にあった小さな小川を越えて
しばらく進むと濃密な匂いを嗅ぎつけた
向かってみると少し広めの広場にポロ草が群生していた。
念の為、広場を確認し匂いも嗅いでみるがポロ草しかしない。
慎重に広場に足を踏み入れる。
一面のポロ草に感動するも持ち帰る分を確保していく。
ある程度纏まったところでアイテムボックスに格納する。
アイテムボックスと言うのはゲームでお馴染みの
何もない空間にアイテムを保存しておける便利機能だ。
但し初期は3アイテムしか入らず
追加アイテムによって拡張していかなければいけない。
拡張アイテムは大き目な街の魔法道具屋に
売ってるらしいが値段は結構するらしい。
犬がどうやって手に入れれば良いんだって話だよ。
そこらへんのシステム的は情報はアリスが教えてくれる。
今の俺にそこまでしまっておく物なんてないんだけどね。
1アイテムは999個までスタックできるのは嬉しい。
ちなみに今のボックス内はこうなっている。
1:チッタ(97)
2:空き
3:空き
えぇ、虫しか入ってません。
ボックス内は状態が保持されているので
いつでも新鮮な虫が食べれるぜ。
モシャモシャ。
ポロ草を取れるだけ取って帰ろう。
ヒャッハー乱獲だぜぇとか調子にのって採取する。
そのせいで背後に注意していなかった。
「実留さん左後ろ!」
アリスの声に反応し左側に振り向くも既に遅かった。
左前足にガップリと蛇が噛みついて来た。
「いってえぇぇぇぇぇ」
蛇は大きくもないが小さくもない。
胴回りで10cmぐらいだろうか。
そいつが噛みついている。
噛みつかれたのは痛いがそこまで酷くもない。
力がそんなに無いのだろうか。
「うぉぉぉぉ」
お返しとばかりに頭に噛みつく。
あまり固くないので勢いで噛みちぎる。
そのまま食べる。
ゴリュゴリュゴリュ。
おっ、こんな時になんだけど結構美味しい。
淡白な身の味にピリリと刺激があって良いね!
頭を食べると体は動かなくなった。
まだピクピクしてるけどね。
「ふぅ、そんなに強くもないな」
「実留さん!まだ来ます!」
「え?!」
周囲を見渡すとそこには
同じような蛇がワラワラと湧いてきていた。
「まじ・・・・か・・・・あれ?」
体がちょっとフラフラする。
「実留さん、今の蛇って毒持ってるんじゃ?」
「え・・・・まじで・・・・」
少しづつだが体に力が入らなくなってくる。
え?毒?まじで?
さっきのピリリ感って毒なの?
毒にかかり蛇に囲まれた実留。
ママン、近くに毒持ってるやつ居ないって言ったじゃん。
・・・・やべっ、ここ結構離れてるわ。