表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/254

3-6

12時更新 or 18時更新を変更しようか検討中です。


こんにちわ、アリスです。

三回目の転生で実留さんがイケてないです。

パーツ単位で見ると良い感じなのに

全体でみるとションボリです。

味がある顔なんですよ・・・・あり過ぎるのも困りものですが。







> サポートシステム 固有名称"キュイ"とのLINKを設定します

> ・・・・LIMKが確立されました

> 続いてシステム調整を行います

> ・・・・調整が終了しました


どうやら繋がったようだ。

時間としては3分位だったけど何が変わったかがわからない。

俺的に変化はないんだけどな。


「おぉ、私にもキュイさんの存在が確認できます

 ふむふむ、なるほど神システムの補助サポートシステム的な

 扱いになったんですね


 私の方が上位ですね・・・・ふふふ」



何かブツブツ言っているけど

あれはキュイと話しているんだろうか。



ピローン


> ナビゲーションアプリとサポートシステムの

> 通信内容を表示しますか  YES / No


俺の胸の上にはニヤニヤしながらブツブツと呟きながら

虚ろな目をしてるアリスがいる。



Noを選択した。


踏み込まない方が良い事もあると思うんだ。

後からでも再設定できるみたいだしな。

うんうん。



さて、これで何が出来るようになったんだろう?


【キュイ、何か変化はあった?】


《神システムとLINKした事により各種サポートが可能となりました》


【具体的には?】


《システム操作やスキル関連の操作等が可能です》


【へぇ~、魔法とかも操作出来るの?】


《スキルを介しての発動となりますが可能です》


ほうほう、なるほどなるほど。

体が動くようになったら色々と試してみよう。



「なんにせよ体が回復しない事にはなぁ」


ぼやくように呟くとアリスが反応する。


「回復魔法は駄目なんですか?」


「いや、だから俺の体は魔法に耐性があるから

 今の力じゃ通らないよ」


「体の内部に直接掛ければ良いのでは?」


「へっ?」


「回復魔法だからと言って全体に掛ける必要もないのでは?

 内部だけとかでも可能じゃないですかね

 ブタ子さんも魔法はイメージだって言ってましたし」


むむ、それはそうかもだな。

アリスやるじゃないか。


俺は目を閉じ体を思い浮かべる。

外側は魔法を弾くので内部から外に向かうように。

芯から外に外皮で反射して再度中に。

力が循環するイメージだ。


中から外に。


外から中に。



「癒せ」


魔法を発動させる意志を言葉にする。

キーワードは何でも良い。

そこには世界を変える強いイメージが必要なだけだ。


体の奥底に暖かみのある力を感じる。

どうやら成功したようだな。

ジンワリと広がる力は体中を巡り治まった。


【キュイ、状態は?】


《各部接続部分の損傷が若干回復しました》


これ肩と腰が治るのにどんだけやればいいんだよ。

何回もこれやるの面倒だぞ。


そこで俺はピコリンと思いついた事がある。


【キュイ、スキル経由だけど魔法を使えるって言ったよな?】


《可能です》


【それなら俺がやったみたいに回復魔法を

 体内に向けて掛ける事は可能?】


《可能です》


【ちょっとやってみてよ】


《スキル≪回復魔法≫を発動します》


おぉ、さっきと同じような感覚があるぞ。

でもちょっと弱いかな?


【なるほど、発動は出来るんだな

 連続で使う事は可能?】


《可能です》


【じゃぁ、回復するまで連続でお願い】


《スキル≪回復魔法≫を発動します》

《スキル≪回復魔法≫を発動します》

《スキル≪回復魔法≫を発動します》

《スキル≪回復魔法≫を発動します》

《スキル≪回復魔法≫を発動します》

《スキル≪回復魔法≫を発動します》

《スキル≪回復魔法≫を発動します》



ピローン


> スキル≪自動回復≫を手に入れました。 



えっ?どういう事?

キュイの行動でもスキルGETとかあるの?


【キュイは今何かした?】


《回復までの必要時間を考慮し

 回復魔法を自動発動に登録しました》


【なにそれ?】


《スキルを条件指定し自動発動するように登録しました

 今回の条件は身体にダメージを負った場合と指定しました》


ふむふむ、その状態の事を

神システムは≪自動回復≫と判断したわけか。


【毎回、スキルを発動している状態なのか?】


《その通りです》


ふ~む、アクティブスキルを常時発動させる感じなのか。

これスキルの熟練度向上とかにも使えるんじゃね。


【≪魔力吸収≫、≪魔力混合≫、≪身体魔補≫を常時発動にセット】


《了解しました》


これでスキル効率が上がれば少しはマシになるだろう。

感覚系や魔力操作系は通常時から発動だと弊害も出るしなぁ。

他にアクティブであまり使ってないのは・・・・。


【≪百足硬皮≫もセットしといて】



これは失敗したかもしれない。

何故なら皮膚にテカりがでたからだ。

質感がかなり人形っぽい。

それでも使えるようにしておけば役には立つはずだ。

人前では解除すれば問題ない。




回復魔法の連続使用により貯蔵魔力は直ぐに切れ

内魔力に切り替えた。

魔力だけはあるので順調に回復は進んだ。


少しづつスキルの熟練度も上がっているようで

回復効果も向上しているようだ。

自動回復で回復魔法の威力まで上がるのは嬉しい誤算だ。


それにしても色々と応用が利くな・・・・。

思わず顔がニヤリとしてしまう。


「実留さん、気持ち悪いです」


アリスよ、それは顔の事なのか表情の事なのか?







翌日、ハレンさんが戻る頃には

俺は完璧に治り運動性能を確かめんばかりに

短槍を振り回していた。


「えっ?何でもう動けるの?」


「ドパール卿の遺作は凄いですねっ!」


もうこれで押し通す事にした。

アリスの件もこれでゴリ押しだ。

破素魂さんのフォローも良かったかもしれない。



「そ、そうね流石は我が一族の作品だわ」


多少、顔が引きつっていたのは気が付かなかった事にしよう。




「それにしてもこんなに回復するのなら

 折角、集めてきた素材が無駄になったわね」


「すみません」


「いいわ、別に素材を捨てる訳ではないし

 別の実験に回せば良いだけだしね

 それで体の調子はどう?」


「問題ありません

 ただ、魔力貯蔵量が少ないのは

 何とかならないでしょうか?」


「そうね、ドパール卿の作品を組み込んでみたのだけれど

 貯蔵する部分は私が作ったので可能ね」


「でしたらお願いします

 今のままですと出力不足で」


「えぇ、模擬戦でも魔力が残っていれば

 良い勝負が出来たでしょうね

 

 良いわ付いてきなさい」



ハレンさんの部屋を抜けて通路に出る。

あの部屋以外はまともなのか

以外と普通の作りだったりする。

通路もシンプルな作りだし綺麗なもんだ。

掃除が行き届いているようだ。


ちなみにハレンさんの部屋の前には


"はれんのけんきゅうべや"と札が付いている。


よし、俺は何も気にしない。


建物内は薄暗いという事も無く普通に明るい。

天井も高くて通路も十分な幅がある。

室内闘技場が有る位だから敷地も広いのだろう。



「何処に行くので?」


「ミノルの魔力を溜めておく部分には

 魔核結晶を使っているのだけど

 高品質な奴にちょっとした加工が必要なのよ

 手持ちだと質はギリギリだけど

 加工に必要な材料が足りなくてね」


「なるほど、それを今から取りに行くと」


「いや、私の開発チームを管理している方に貰いに行くわ

 その方なら持ってるとは思うのだけど

 紹介を兼ねて連れて行くわ」


「ほうほう、その方も魔族で?」


「この組織は上層部は魔族ばかりね

 亜人もそれなりに居るわ

 人族も数人はいるけど近寄らない方が身の為ね」


「なぜです?」


「人族でこの組織にいるという事は

 桁違いの化け物って事よ」


おっかねぇなぁ・・・・・。

人外には関わりあいたくはないもんだね。

まぁ、俺の様な下っ端には関係がないだろう。

それに少数みたいだしな。

魔族のみでの構成っても無理があるだろうし

そういやザッカリアも魔族ってよりは亜人だもんな。


それに開発チームって言うけど

ハレンさんと破素魂さんしか居ないじゃねーか!

俺は大人だからそこには突っ込まないけどな。



しばらく歩きシンプルながらも質の良い扉の前に立つ。

ここが目的の場所だろうか。


「気難しい方ではあるが悪い人ではない

 そんなに気を張るな」


そうか俺は緊張しているか。

気が付かないうちに握っていた拳を解く。


ハレンさんが扉をノックする。

ここらへんは魔族でも同じなのか。


「ハレンです

 お願いがあって参りました」


「・・・入れ」




ビシィッ



一言だけの返事だったが

背中に電気が走り抜ける。


得体のしれないモノがゾクゾクと背中を這う。

汗をかければ全身からダラダラになっていた事だろう。



俺は肝心な事を確認し忘れていた事を思い出す。




「マスター、この組織の名前は何と言うのです?」


「あぁ、言っていなかったかな


 この組織は


 "ミリナリス"


 と言う」



ハレンさんは事なし気にそう伝えると扉を開く。

そこは広いが物が無い部屋だった。


窓際に大き目の机だけがあり

魔族が座っていた。









そこに居たのは黒ずくめの魔族。




ヴァースだった。




実留君ピーンチ




かもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ