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アクセス数がピョーンと伸びました。

頑張って書こうって思います。

狩りデビューに失敗した森山実留です。

いやぁ、ウサギってあなどれないですね。

貴方の心には何が残りましたか?

僕には恐怖しか残りませんでした。








初狩りに失敗し瀕死の状態で住処に戻ると

母犬は何も聞かずに寝かせてくれた。

体中を舐め綺麗にすると何処からか

薬草らしきものを取ってきて口で潰し

傷口に塗ってくれた。

ちょっと臭うけどそれも母の愛だね。


薬草について質問すると。


「これはポロ草と言う

 傷に付けると治りが良くなり食べると体に良い

 覚えておきなさい」


と教えてくれた。



ピローン


> ヘルプ≪一般植物図鑑≫を手に入れました。


どうやら何かしらの情報を手に入れると

それに見合った図鑑が手に入ったりするようだ。

その判断も神基準なんだろうなぁと思う。

あって困るものでもないから便利だけどさ。

もっと早く欲しかったぜ。


ちなみに図鑑はインデックスも

何も無く名前での索引しかない為

かなり使い難い。

実際問題で名前を知らないと調べるのも難しい。

アリスが似ている妖精を探したときはは

暇つぶしに夜通し頭から見ていって見つけたから

正確な種族かは不明だ。

これは早々のバージョンアップを望みたい所だ。



入手した植物図鑑で早速、ポロ草を調べる。



≪ポロ草≫


森などに自生する薬草。

生命力が強く何処にでも生えるが

野生生物も食すため纏まって生えるのは珍しい。

塗って良し食べて良しの優良草。

青臭さが慣れると美味しいと評判。



なるほどコレは良い事を知った。


翌日になると体は痛むが何とか歩ける程度にはなった。

薬草凄いな。


母犬は宣言通りに母乳はくれなくなったので

住処の近辺を歩き回りポロ草を探す。

少量だが生えている場所を見つけれたので

食べては探して休んでを繰り返し

夕方には戻って寝た。

2日程同じ事を繰り返すと怪我も治り

元通りになった。


動き回れるようになった俺は前回の経験を生かし

地道に行く事にした。

小さな生き物を捕まえては母犬に見せる事にしたのだ。

名前を教われば辞書が引ける。

簡単と言えども情報があれば対処方法が増える。

何事も勉強と経験は必要だってことだな。


まず良く見かける虫から捕まえた。

逃げるけで襲ってこないのは非常に安心する。

動きは早かったが単調な動きだったので

10匹目で捕まえる事が出来た。

虫と言っても結構大きい。

15cmはありそうなバッタ似の奴だ。



「それはチッタと言う

 動きが早いが動きが簡単で捕まえやすい

 練習には良いだろう」



≪チッタ≫


ピョンピョン跳ねる虫。

色も形でいくつかの種類に分けれるが

総じてチッタと言う。

揚げると意外と美味しい為、酒飲みのは好評。



何か説明が適当になってない?

虫だからかなぁ。

とりあえず食べてみると美味しい。

モシャモシャとした食感が癖になる。



アリスと二人の時に丁度2匹狩れたので。


「美味しいよ、食べてみる」


と1匹をムシャりながら聞いてみる。


「実留さんちょっと虫を食べた口を

 近づけるのやめてもらっていいですか

 節足がはみ出てて気持ち悪いです」


「はい、すみません」



精神的ダメージを追いつつも

練習と実益を兼ねて虫狩りを続けた。


ある程度慣れたら徐々に他の虫も獲物にしていく。

母犬曰く、この周辺の虫類は動きが単調で

毒を持ってるものも居ないので練習には丁度良いとの事だ。

最初からそう言ってくれよママン。



1週間程は虫を狩り続けただろうか。

アリスはその間はポロ草を食べていて

虫は一口も食べてくれなかったのが悲しかったが・・・。


慣れてくると簡単な動きなら何となく先が

わかる様な気がしてきたなぁ

と感じていたら久々にスキルをGETした。



ピローン


> スキル≪軌道予測(簡易)≫を手に入れました。


≪軌道予測(簡易)≫


説明:見える!見えるぞ!


効果:簡単な動きなら何となく先読が出きるようになる。

   簡易版の為、精度は低い。




ふむ、どの程度かわからないけどこれは便利だなぁ。

早速、スキル表からパッシブ化させる。

その際に気付いたことが一つある。


「アリス、スキル表に見覚えがない奴があるんだけど」


「本当ですか?どれどれ

 あぁ、これはウサギ戦の時の最後で手に入れたんですね

 意識が無かったので気が付かなかったんでしょう」



スキル表にあったのは≪大声≫。


≪大声(LV1)≫


説明:おんどぉりゃぁ


効果:衝撃波に威圧を伴う攻撃。


どんな説明だよ。


いや、良い。

説明はどうでも良いんだ。

それよりも初めての攻撃スキルだ!

来た!ついに来たよ!

攻撃スキルがないなんて何がファンタジーだよ。

ついに無双時代が来ちゃうのか・・・フハハ。





試しにチッタに≪大声≫を発動。


「ウゥオォンッ!!」


ぴょーん、ぴょーん、ぴょーん。


「・・・行っちゃいましたね

 虫さんには効果薄いのでしょうか」


「うん・・・そ・・う・・・みたいね・・・」


「落ち込まないでください

 色々と試して行けば良いんですよ」


「うんそうだね!」


その後も色々と試すものの

虫類には殆ど効果が無かったのがわかっただけだった。


「そのうち役に立つときが来ますよ!」


「う・・うん・・・そうだね」


きっと役に立つときは当分来ないんだろうなと思う

そんな夕暮れの一時。




その日の夜。

俺はアリスと相談する。


「アリス、今後はどうしたらいいと思う?

 スキルも増えたから少しは強くなってきたと思うんだ

 体もこの前よりも動くようになってきたし」


「そうですね

 虫類はそろそろ大丈夫だと思いますが

 その他の小生物を狩ってみますか?」


「うん、そうだね

 そうしようか

 

 あっ、その前にポロ草を探しに行きたいんだ」


「ポロ草ならちょっとづつですが生えてるところが

 あるじゃないですか」


「兄弟の2匹が妙に体が小さいんだ

 ポロ草を食べさせてあげたくてさ

 沢山さん生えているところを探したいんだよね」


「なるほど、優しいですね」


「うん、まぁ2匹とも顔で見分けがつかないけどね!」


「そ・・・そうですか・・・・」





狩りのステップアップよりも先に

兄弟の為のポロ草採収に向かう事にした。

よ~し、俺に任せとけ。

2匹とも待ってろよ。









とある空間。


一回見ただけじゃ顔を覚えられないような

特徴のない青年が何処かを見ながらニヤニヤしていた。


「他の2匹が小さいんじゃなくて君が大きんだけどね」


そんな青年の言葉が実留に届く事はない。



RPGの醍醐味は地味なレベルアップだと思います。

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