2-30
勢いで書いていると書きっぷりにムラがありますね。
忙しいと更新が遅れそうです。
もっとマメに書き溜めておかねば。
20万PV達成できました。
ありがとうございます。
何故か捕まる事になった森山実留です。
何もしていません。
俺は無実です。
冤罪です。
存在自体が犯罪だと言われれば仕方ないですが
そんなに変態的な事をしたのでしょうか?
幼女、少年、妖精、ブタ、巨乳。
うん、まともなパーティーメンバーが居ません。
でも俺は手を出してもいない寧ろ俺がこき使われているんだっ!
森を抜けて木が疎らになってきた街道を歩いていると
前に騎士らしき一団を確認した。
嫌な予感がしアリスに戻ってもらう。
そのまま横を通り過ぎようとしたら急に道を阻まれた。
「何か用ですか?」
騎士は何も言わず冷やかにこちらを見つめるだけだ。
中央に居る1人が憎悪を感じさせる目線で見てくるのが気になるが。
何も言わないので通り抜けようとすると
急に周りに人の気配が現れ出す。
どうやら認識阻害の魔法を使っていたようだ。
ゾロゾロと現れた騎士に包囲される。
そこでのレイムールとかいう奴の台詞に繋がるわけだ。
「俺達が拘束されなければならない
理由を教えてもらおうか?」
「身分証を出してもらおうか?」
有無を言わさないとばかりに一方的だ。
「断ると言ったら?
そこまでの権利はないはずだが?」
「それならそれで良い
この人数を無事に抜けれると思うならな」
「チッ」
渋々と冒険者カードを提出する。
ブタ子は商人ギルド発行の商売許可書だ。
身分証と顔を交互に見る。
不躾な視線でジロジロと。
なんとなくだけどコイツは気に入らないな。
そう思った。
年齢は20代後半ぐらいか。
身長は高く体は鎧越しでも鍛えられているのが
分る様な立ち振る舞いだ。
見た目はハンサムだし髪もサラサラで長すぎず短すぎずで丁度良い。
世間一般で見たら間違いなくイケメンと言われるだろう。
但し、目が気に入らない。
絶えず微笑を浮かべてはいるが
確実に人を見下している目だ。
俺を見る目には憎悪すら浮かべて。
「ではお前、ミノルと言ったな
お前の身柄は拘束させてもらう
後の者は一緒について来い」
「なぜ、俺だけ拘束されるんだ?」
「お前に話す必要はないな」
命令を受けた聖騎士が俺を拘束する為に
近づいてくる。
「止めろ!ミノル様に近寄るな!」
キリルが間に入って阻止しようとする。
「よせ、キリルっ!」
「おい、邪魔をするな」
レイムールが右手をキリルにそえ
「縛っ!」
何かの魔法かスキルかは不明だが
キリルは全身を軽く痙攣させた後に崩れ落ちた。
「何をする・・・・」
「コイツが大人しくしないのが悪いんでな
お前も寝るか?」
「お前・・・・・丁寧に扱えよ」
「約束は出来んな
おい、運べ」
俺とキリルは同じ魔法具で拘束され聖騎士達に運ばれた。
首から上は動くが体は動かない。
下手な事はすると不味い事になると
ブタ子とエレアスに忠告されたので
道中は大人しくしておいた。
全員が馬車に乗せられて近くの駐屯地まで連行された。
駐屯地では俺、キリルはそれぞれに独房の様な所に入れられた。
他の3人は不明だ。
近くにはいないようだが。
魔法具は解除されているが部屋には結界は張られた上に
各部屋に2名づつ監視が付いていて隙が無い。
武器防具も没収されて服とブーツと装飾品しかない。
完全に魔法も遮断されているらいく
風で声を運ぼうと思ったが部屋を出る前に消滅した。
見張りは明らかに魔法を使ってる俺に対して
何も言ってこない事を考えると余程の自信があるとみえる。
それから丸一日に渡って何回か尋問を受けた。
・素性はを話せ。
・何処に行こうとしている?
・目的は何だ?
・グリフェリアでは何をしてた?
等々。
何を聞きたいのかが要点を得ない質問ばかりだ。
正直に答えれるモノもあればそうでないモノもある。
そこらへんはエレアスに説明している通りの
当たり障りのない内容になっている。
種族はハーフエルフで出生は不明。
目指すのはフェラルド。
目的はブタ子の護衛だ。
グリフォリアでは戦争している国を避けるために
通ってきただけ。
毎回、担当も変わりそれぞれが初めから質問してくる。
明らかに疑われているのに
何かを疑われているのかが分らない。
そんな違和感を覚える。
2日目になりレイムールが尋問の場に現れた。
相変わらず机と椅子と窓しかない寂しい部屋だ。
担当騎士が相変わらず同じ質問をして
俺が同じように返すのを壁際で静かに聞いている。
一通り終わるとレイムールが担当騎士と変わる。
「お前の本当の目的はなんだ?」
「護衛任務だと言っている」
「お前の様な者に護衛任務?
ハッ馬鹿にするもにいい加減にしろ
冒険者ランクも低い奴に依頼する者がいるか」
「元々の知り合いだからな
ランクは関係ないだろう」
「低ランクの奴がグリフェリアを横断出来る
ハズがなかろう?
装備品も似つかわしくない高品質なものだしな
何を隠している?」
「何回も話していると思うがね
一体、何を疑ってるんだ?」
「お前のような奴には関係がない事だ」
「関係が無いなら釈放してくれないもんかね?
こっちだって何回も同じ話をするのは飽きてるんだが」
「貴様が素直に話せば良いだけだろうがっ!」
「だ~か~ら~、何を話せば良いのかが
わからないって言ってるじゃん
聞きたい事も分らないのに
何を話せば良いんだよ
あれか?聖騎士って馬鹿なのか?
それとも考えを読める魔法でもあんのか?」
「ミックス風情が調子に乗って・・・・」
「ミックスってうるせーな
こっちだって好きで生まれたんじゃねーんだよ
生まれで差別する奴らは心も考え方も
乏しいのかね」
「調子に乗るなと・・・言ったハズだぞミックスがっ!」
「いやいや、言ってねーから
調子に乗って・・・って言っただけだろ?
聖騎士って馬鹿でもなれんのかよ」
「・・・・・・貴様っ」
レイムールから殺気が湧きあがり剣の柄に手を掛け
同席していた2名が慌てて場を収めようとする。
こいつ分かり易いな。
何かを疑ってるのは分るが所詮は疑惑だしな
ここで殺そうものなら責任問題に発生する。
今の俺は商人ギルドと冒険者ギルドが身分保障してくれるしな。
「アドニス様、駄目です」
慌てて止める2人に阻止されているレイムールを更に追い込んでみる。
「レイムールとか言ったっけ?
頭冷せよ
こんな所で一般人を殺したら問題だぜ~」
「き・・貴様に・・・ミックスなんぞに・・・!
名を呼ばれる筋合いはないわっ!」
抑えられて身動きが取れないレイムールが
唾を飛ばしながらも文句を言ってくる。
もう少しか?
「だからよ何回も言ってるだろ?
聖騎士ってかお前が特に馬鹿なのか?
疑ってるなら何を疑ってるかを話せよ
俺はお前らの質問にちゃんと答えてるのに
それ以外の答えを求められても分る訳ないだろう?」
「だから話せるわけないって言ってるだろうがっ!
人族ならまだしもミックスなんぞに話せるかっ!」
大声に気が付いたのか
更に騎士が1人駆けつけてきて抑えつけに加わる。
俺は最初から椅子に腰かけたまま淡々と話してるだけなので
まるで立場が逆転しているようだ。
「だからさ、ミックスミックス煩いけどさ
それが何だって言うんだ?
俺は椅子に座り、お前は仲間に抑えつけられて
レイムールは人に抑えつけられながら
ミックスと話す性癖でもあんのかね?」
おぉ、レイムールの顔が赤を通り越してドス黒くなった。
ありゃ相当怒ってるな。
一体なんなんだ?
「もういい・・・・・・・・・・・死ねっ!」
レイムールの体が光ったと思うと
抑えつけていた騎士が3人共吹き飛ぶ。
オーラのような物が体を覆い光り輝いている。
むむ?妙に神聖な気を感じるが・・・。
「駄目です、アドニス様っ!
一般人に聖戦闘衣を使用してはなりませんっ」
「五月蠅いっ!ミックスなんぞ魔物と一緒よ
ここで滅ぼしてくれる」
オーラのようなモノは
体に纏わりつき一つの形に落ち着く。
光り輝く鎧になった。
うおぉぉ、感じる魔力が半端ねぇ。
こりゃヤバいかも・・・・・。
ちろっと背中に汗が落ちる。
やべ、ラバリオの服と身体強化で耐えられるかな?
ここまで来たら更に煽るしかねぇな。
「死ねって・・・・俺は殺されちゃうのかよ
聞きたい事あるんじゃなかったのか?
そんな事よりも自分がスカっとしたいだけって
どんだけ馬鹿なんだよ」
「もう良い、喋るな
愚かなミックス如きが我らが聖女に
関係があるはずがないからな大人しく死ねば良い」
「聖女?」
「あぁ、もう面倒だな
冥土の土産に教えてやろう
聖女がな誘拐されてそれを追ってきたのだ
まぁしかしお前のような者が関係あるわけなかったな」
聖女・・・・・ってのはあれか王女の事か?
司祭じゃなかったのかよ。
そこらへんの事情もよくわかんないな。
・・・・・ん?なんだこれ?
魔力感知に何かが引っかかる。
強大な魔力がこちらに接近・・・してるっ?!
「おい、ちょっと待て
何か変だぞ?
こっちに何かが向かって来てる」
「今更、命乞いか
ハッ、愚かな奴よ
だが認めん死ぬがいい」
レイムールは剣を構え力を籠める。
刀身にも光が宿り半端ない力を放ち始める。
「いや・・・本当だって!
もうここに来るぞ」
「ええい、五月蠅い!死ねっ!」
レイムールが踏み込んだと同時だろうか
建物の外に隕石でも落ちたかのような爆音が響き渡る。
窓が軒並み割れ暴風が室内を襲う。
壁越しにも衝撃を感じられるほどだ。
「な・・・なんだ?何があった?」
流石というか何と言うか
レイムールはあそこまで激昂してたにも関わらず
冷静になり状況を確認しようとしだす。
砂埃が落ち着き。
耳が聞こえてくると。
何かの声が聞こえてくる。
「クァーッハッハッハッ!
直々に来てやったぞ」
何だ?誰の声だ?
バタバタと足音が聞こえてくると
ドアが勢いよく開け放たれる。
「大変です!魔族がっ!魔族が現れました」
え~?更にピンチじゃね?
魔族の登場です。
基本的に魔族はかなり強いです。
さて、実留君はどうするのか?




