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2-21

少し切りが悪くて短くなりました。

説明がわかり難いかも・・・・。

気が付くと三人分の料理を作っている森山実留です。

スキル≪料理≫がメキメキと上達している気がしますがどうなんでしょうか。

三人とも美味しそうに沢山食べるので作ってて気分がいいのですが

毎回ありえない量です。

食費が凄い事になりそうです・・・・・。






ハイエルフの村から出発し2ヶ月が経った。


あれから色々とあった。



無事に着地してから森を抜け出すのに

半月以上は森を彷徨った。


ゴブリン、コボルド、オーク、リザードマン等の定番な魔物を

戦いながら素材と装備と肉を回収しながら進んだ。


森を抜けると街道に出たので最寄りの村に立ち寄る事にした。

キリルが大体の地理を覚えていたので間違える事はなかったので助かった。

村までは2日程で着くことが出来た。

もっとも逆方向に進んでも同じぐらいで別の村に着ける距離だったみたいだが。


事前に相談した結果

俺は人族とエルフのハーフ。

リースはエルフ。

人にはこれで通すことにした。

嘘はついていないし大丈夫だよな。

本当の事も言ってないけど。


村で森の魔物素材を売って金を少し作った。

魔物は大量にあるが大食漢が3人も居るのでなるべく残すことにした。

武器防具やアイテム類については手をつけずにおいた。


換金後、宿に泊まっていると盗賊に襲われた。

深夜に村を襲撃されたんだ。

人数としては20人位だろうか。


久々の他人が作った料理を堪能し

フカフカとは言わないが清潔なベットに横になり

快適な睡眠中にだ。


多少・・・いや・・・かなり激怒した俺は・・・俺達は

盗賊を殲滅した。


まぁ俺は上記の理由があったからなのだが

他の3人は違う理由だ。


村で手入れた物に調味料があった。

塩、砂糖、胡椒だけだったんだが

それを使って宿屋の厨房を借りて料理を作った。


明日の朝に皆で食べようって事になっていたのだが

宿に踏み込んできた盗賊の2人がそれを食べちゃったんだ。


あの時のリース、キリル、アリスの怒り方は半端なかった。

怒りを通り越して3人共無表情になる位だ。

人って怒りを通り過ぎると表情が無くなるって事を知ったよ。



キリルが雄叫びを上げて盗賊に正面から突撃して行き

リースが無言で魔法を連発する。

アリスガ上空から盗賊の位置を的確に把握し連携する。

俺はコソコソと3人の援護をしてた。


食べ物の恨みって恐ろしい。



盗賊を退治しきったのは朝方だったので

昼から今後の対応を含めて話し合う事になった。


仮眠後に村の広場で食事をしながら

話し合いが開かれたので俺も料理を作って出した。


何故か村中の人での争奪戦に発展した。

グルグル巻きにされた盗賊を放っておいてだ。


最終的に村に備蓄した食料がヤバイレベルにまで

減ってきたのでアイテムボックスから食材を提供した。

もちろん村で買い取ってくれた。

しかもちょっと色を付けて。

ホクホク。


盗賊のお礼も受け取ったので

調味料や野菜もたっぷりと仕入れた。

料理道具も幾つか購入したので今後が楽しみだ。



村を出てから幾つかの町や村を中継し

大きな都市に辿り着けた。

中継した場所でも細かいトラブルに巻き込まれたりしたが

特段問題もなく旅は続けられた。


都市の名前はデンベルグ。

大国であるローレゼリアの地方都市だ。

主な産業はうちらが居た森を含む豊かな自然からの木材や魔物の資源。


ちなみに俺が居た森の名前は"グリアリンドの深緑"って名前らしい。


複数ある鉱山から取れる高品質の鉱石等を利用した製造業が盛んのようだ。


迷宮は無いが自然環境が近い為、魔物被害等が多く報告され冒険者も多い。

その冒険者が素材を持ち帰り産業を支える。

そして良い装備を手に入れ更に素材を手に入れる。


これぞファンタジーの都市だと言わんばかりだ。

ワクワクするね。


情報収集を兼ねてしばらく滞在する事にした。


また魔物素材を小出しにし資金を作り宿を決めた。

部屋は1部屋でベットは2個。

リースは俺と一緒に寝たがるのでそうなった。

長期滞在という事で割引もしてくれる所にした。


ご飯は朝と夕は付くが昼は別料金。

そこでうちの食いしん坊共が俺の料理が食いたいと駄々をこね出した。

更に宿の夫人が私も食べてみたいと言うので一度振る舞ったらアウトだった。


暇な時だけで良いので料理を手伝う事。

料理を作る時には宿のオーナー夫婦と子供の分も作る事。

それらの条件を飲むことによって

更なる割引と食材の原価提供を提案された。

強制ではなく暇な時だけで良いので快く引き受けた。


此処までで2ヶ月が過ぎていた。

やっと妹探しの準備が出来たんだ。


デンベルグまでの旅の中で得た情報が幾つかある。


・ローレゼリアからフィラルドは遠い

 3ヶ国挟み間に海もある。


・どうやら成人の儀から3年程度経っているらしい。


・王女の生存は不明


あまり大きくない村や町の為、詳細な情報は入手出来なかった。

目的地はフィラルドだが路銀がかなり掛りそうだ。

その為にここである程度を稼ぎ装備品も整えておく事にした。



路銀を稼ぐには色々と方法はあるが

やはりここは冒険者ギルドと言うのに登録しようと思う。


クエストを受注し魔物を倒し金を稼ぐ。

これぞファンタジー!








冒険者ギルドは宿から歩いて5分程度だ。

かなり近い。

近い宿を探したと言うのが正しいが。



冒険者ギルドに入ると迷宮ギルドとはまた違う感じだ。

右手には窓口と思われるカウンターが幾つかあり

左手にはテーブルや椅子が用意されている。

正面にはクエスト情報らしきものが沢山貼ってある。

うんうん、まさしく冒険者ギルド。


入口の職員に話しかけてみる。


「すみません、初めてなんですが」


「冒険者ギルド デンベルグ支部へようこそ

 初めてですと登録ですね

 右奥の受付カウンターと書いてある所であれば

 空いている所にどうぞ」


言われた通りに受付カウンターに行くと

5ヶ所中4ヶ所は埋まっていた。

空いている窓口に行くと誰も居なかった。


「すいません~ん、登録お願いしたいんですが」


「ちょっとまっとくれー」


出たきたのは御爺ちゃんだった。

比喩じゃなくだ。

禿げ上がった頭部に少しばかりの横髪。

顎にはタップリとした髭を携えている。

もちろん見事なまでに真っ白だ。

腰は少し折れ曲がり杖をついて歩いている。


こいつは予想外だぜ。



「登録じゃったかいの

 ほいじゃこちらの用紙に記入しておくれ」


そういって紙をプルプルした手で差し出してくる。

キリルは登録済なので3人登録したい旨を伝え追加で2枚をもらい記入する。


「ふぉふぉふぉ、ミノル殿、リース殿、アリス殿じゃな」


記入された用紙を見ながニコニコとこちらを見つめてくる。


「ミノル殿はハーフエルフでリース殿がエルフじゃね

 アリス殿は妖精族としか書いてないが詳細は不明かね」


種族を突っ込まれてドキドキするも

何があるわけじゃないらしいので適当に誤魔化しておく。


「ふぉふぉふぉ、さてギルドの仕組みはわかるかね?」


事前にキリルから説明を受けていたが

念の為に説明してもらう事にする。


「まず冒険者ギルドとは互助会のようなもんじゃ

 誰かが困ってて助けを借りたい

 それを助けるから報酬を貰えるというわけじゃな

 依頼者はそれこそ金さえ払えば誰でもなれる

 もちろんギルドで裏付けし保障をとるから

 余りにも変な物は弾かれるがな」


この受付爺はモロンさんと言うらしい。

モロンさんの冒険者ギルドのシステム説明はこうだ。


冒険者はS~Fでランク別けされる。

余程の紹介状や推薦状、または実績が無ければ

誰でもFからのスタートとなる。

そこからはクエストの実績によりランクアップしてく。

まぁ良く聞く感じだ。


受注できるクエは1つ上のランクまで。

他にも受注クエの失敗は報酬額に応じて

違約金を払わなくてはいけない。

上位ランクになればなるほど特典がある。


等々だ。


そんなわけで俺は冒険者になった。

発行された冒険者カードは魔道具で偽造も改竄も出来ない。

再発行料金は結構するし身分証にもなるので大事にしろと注意された。


早速、クエストを見に行くと色々と貼ってある。


依頼書の中には見出し、概要、注意点、報酬額となっている。

俺らはFランクだがキリルはEランクだ。

やろうと思えばDランクまで受けれるが最初は慎重にしよう。


じっくりとクエストを吟味していく。

Fランクはお使いのような内容が多い。


・屋根の修理

・子供の警護

・庭の草むしり


こんな感じだ。

これがEランクになると


・薬草の採取

・街周辺の危害動物の退治


とかの何となく冒険者っぽい仕事になってくる。

さらにDランクだと


・街から少し離れた場所の魔物退治

・森の現地調査


等のように危険度が上がってくる。

クエストボードにはC~Fランクの物しか張ってなく

Bランクからは担当官がつくので

個別でのクエスト手続きとなる。

VIP待遇だね。


他にも素材の買い取り業務もやっていて

日常的に脅威になりそうな魔物の討伐なんかは

特定部位を提出する事により後付で依頼報告でも大丈夫だ。


もしタイミングよくクエストが取れれば

依頼クエでの退治&特定部位提出による常時討伐クエ&特定部位以外の素材売却で

一石三鳥も可能だ。


常時討伐クエが出てる魔物に依頼で退治クエが出る時なんて

異常発生とかなのでそうそうありえないらしいが。



少し悩んで俺はトイレに行った。

すっきりした後に幾つかの依頼書を手に取り

モロンさんのカウンターに歩いて行く。


「すいません、コレお願いします」


「早速、クエストかね

 うんうん、感心じゃ」


「はい、常時討伐クエの査定お願いします」


「ふぉふぉふぉ、特定部位を持っているのかね」


「これでお願いします」


俺は床から荷物を持ち上げカウンターに乗せる。

それはギッチギチに詰まった大きな麻袋だった。


「はい?」


「これ全部特定部位です」


俺は今迄、キリルに聞いて特定部位は別にして取っておいた。

アイテムボックス内は腐りもしないので便利だ。

いつ狩りをしても報告に必要な部位を保存しておけるんだしな。


人前で直に出すわけにはいかず

トイレで麻袋に移してきた。


オーク、ゴブリン、コボルド、その他モロモロで

全部で300体分を越えた。

個別に査定してもらい報酬を受け取ったが。

ゴチャゴチャっと出したので仕分けが大変そうだった。

奥で若い担当者が恨めしい目で見ていたのは気にしないでおこう。







ある程度の軍資金が手に入ったので

よーし、次は装備品を見に行こう。






実留君は妹探しは忘れてませんでしたよ。

本当だよ。


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