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勢いで!勢いで書いてます!
こんにちわ森山実留です。
妹と一緒に事故に巻き込まれて死にました。
死んだら妹が旅立っちゃった後でした。
何を言ってるかわからないって?俺もわかんねーよ!
【君の妹さんはね先に僕の作った世界に転生しちゃったよ】
「転生ってなに?
作った世界ってなに?
なんなのさ!」
【だから落ち着きなよ
ちゃんと説明するからさ
妹さんはねちゃんと説明聞いてから旅立って行ったよ】
「う、そうか」
【とりあえず説明を聞いてから選んでもいいからさ】
「その別世界ってトコに行ったら妹はいるのか?」
【うん、いるよ】
「行きます!別世界に行きます!」
【はやっ!】
「良いから!早く!」
【いやいや、ちゃんと説明聞いてからじゃないと後悔するよ】
「む、そうか」
【まずね行く世界の事を話そうか
世界神グラバスが作ったとされるアースランド
人間、亜人、獣人、魔物、魔族まで何でもござれの世界
ザ・ファンタジーで魔法も変な物理法則も何でもあり
神も天使も魔王もいるようなとこだね】
「すまん、まず世界神グラバスって誰だ?」
【やだなぁ、僕の事だよ】
「そんな名前なの?」
【ううん、違うんだけどね
そういった設定の方が世界観が良いじゃん】
こ・・・こいつは世界を箱庭程度の感覚で作ったのか?
【うんうん、箱庭ってのは言い得て妙だね
イメージはあってるよ】
「・・・・・・」
【ん?続けるよ
色々な国なんかがあるけど概ね小康状態が続いてるね
もちろん小競り合いや紛争はあるけど
大がかりな戦争はもう100年位起きてないから
色々と出来るよ】
「何をどう色々とするんだよ」
【何処かの国で王になるもよし!
自分で国を興すもよし!
伝説的な冒険者になるもよし!
戦争を仕掛けて覇王になるもよし!
な~んでも良いんだ
この世界を面白くしてくれれば何でもいいよ】
「つまりは?」
【何をするのも自由だね
慎ましく質素に生活するのも良いけど
出来ればダイナミックに行動してもらいたいな】
「そ・・・そうか
そういやさっき転生って言ってたけどどういう事だ?」
【うん、さっきも言ったけど物理的な干渉は出来ないから
今の肉体をそのまま移動する事は出来ないんだ
居れ物を用意して魂を送るから最初から
やり直すしかないんだよね】
「それは生まれ変わるって事か?」
【うんうん、そうだね
でも記憶や経験なんかはそのままにしといて
あげるから大丈夫だよ
あっ、でも君と妹さんは転生しちゃうから
外見が変わっちゃうから見分けがつかないか・・・
うん、お互いがわかるようにはしといてあげる】
「それなら安心・・・か?」
【じゃぁ、次はシステムの話かな】
「システム?」
【君はRPGをやったことはあるかな?
わかるかな?あーるぴーじーだよ
ロールプレイングゲームだね】
「それぐらいわかるわ!
それがどうしたんだ?」
【うんうん、わかるなら良かったよ
その中でもオンラインゲームってやつに
近いシステムをイメージしてもらいたいんだ】
「う~ん、スキルとか職業とかを選択したり使ったりして
強くなったり生活したりするやつか?」
【そうそう、そんな感じだね
それに似たシステムを僕は作っちゃいました!】
「おおう、うん良かったな
でそれはただの自慢?」
【うんうん、自慢だよ】
「まんまかよ!」
【あはは、まぁまぁ
それでね君に転生してもらうに当たり
サービスとして付けてあげようと思って作ったんだよ
その名も"神システム"を授けちゃおう
カッコよく言えばゴッドシステムだね
ごぉっどぉしぃすぅてぇむぅ】
「いや、カッコよくなってないし」
【またまた~、でねでね
そのPRGとかのシステムを世界に取り込んでみたんだ
まぁ普通の人はわからないけど君には操作出来るようにしてあげる
俗に言うチート能力だね
現実をゲーム的に進める事ができちゃんだよ!凄いね!】
「まぁ、何となくはイメージ出来るけどさ」
【ヘルプ機能とかもあるから詳細は
実際に触ってもらった方がいいね】
「ん~、不安だなぁ
いきなりでわかるものなのかね?」
【全部、日本語ベースで作ってあるから
読めないとかは無いと思うよ】
「そ、そうか・・・・う~ん」
【じゃぁ、今の不安を言ってみてよ
解消できるようにシステムを組むよ】
「そうだなぁ、そのアースランドだっけ?
今の世界よりは物騒なんだろ?
転生して生まれ変わって妹に会う前に
死んだらどうすんだよ?」
【そ・・・そうだよね
うんうん、わかった
ちょっとまってね】
そういって何処からかPCを取り出し
カタカタとキーボードを打ち込みだす。
【他には?】
「出来れば妹にはすぐに会いたいんだけど」
【そうだねそうだね
うん、いいよ
じゃぁ最初の位置ポイントを指定して・・・・】
またもカタカタと打ち込む。
「出来れば見知らぬ世界で
寂しくなりたくないんだけど」
【なるほどね
じゃぁナビをおまけに付けちゃうね】
カタカタカタカタ。
打ち込みが続きしばらく経つ。
【よ~し、終了っと
じゃぁ要望はそれで良いかな?
そろそろ行っちゃおうか!】
「お、おう!
とりあえず本体に戻って死ぬよりはマシだろ」
【うんうん、だよねだよね
よ~し、じゃぁさらにサービスだ
転生後にスキルを一個追加しといてあげるよ
生きていく上では絶対に役にたつよ!】
「サンキューな
最初は戸惑ったけど良い奴だな
良く考えたらさ死ぬだけの俺に
チャンスをくれるんだもんな」
【そう思ってくれると嬉しいよ
じゃぁアースランドを楽しくしてね!】
「ああ、やるだけやってみるさ」
【じゃぁまたね~】
神様がPCを操作すると
目の前が徐々に薄暗くなり
完全に暗闇になると目の前に
半透明のディスプレイが
浮かびあがった。
> 神システム Ver0.89 Loading・・・
> 完了
Ver0.89って完成してんのかよ?!
いきなり不安だ。
> 転生アプリを起動します
> 初期設定終了しました
> 続いて転生処理を行います
> 手続き終了
> ようそこアースランドへ
そう表示されると同時に
眠くなるように意識が遠のいていく。
あぁ・・・楽しい世界だと良いなぁ・・・・。
・・・・・・・。
・・・・。
・・。
・。
意識が戻るとどうやら薄暗い場所だった。
少し湿った感じがあり独特の匂いがした。
でもとても暖かく気持ちの良い物に包まれている。
ここはどこだ?
よしよし、意識もハッキリしてるし記憶もあるな。
寝起きのような重い瞼をあけると
目に飛び込んできたのはフサフサの毛皮だった。
・・・・・あれ?
俺、犬に転生しました。