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6-30

すみません

更新が遅くなりました。


今日から3日連続更新になります。

気が付くと広い南国風の解放感のある作りのハンモックに寝ていた。

海も何も無いのにさざ波の音はするんだけどね。

もうこの白い世界も何回目だろうか。


【初回を除けば5回目かな

 厳密に言えばアソコは世界の外側だけど元世界に近いしね】


そこには何時ものように顔も表情もあるのに思い出せそうもないような顔があった。

丁寧にアロハシャツに短パン姿での登場だ。

何故か足元はサンダルでは無く雪駄なのが疑問ではあるが。


「だから心を読むなって

 つうかここ何よ?南国風?」


【うんうん、そうだね

 偶には解放感のあるのも良いでしょ?

 どうせ自由に変えれる場所なんだからさ】


「解放感があるって周囲が何時もの白い世界じゃ関係ないんじゃね?」


【そこは気分の問題だね

 ちゃんと内装や環境にはこだわったんだよ】


「気分ねぇ」


【そうそう気分と言えばどうかな?

 今回は最後にゴチャゴチャしたけど影響ない?】


「最後?・・・・えっとミガを守って・・・ナイフが刺さって?

 あれ?刺さった?防いだ?確か魔弾なんかで弾き飛ばした・・・あれ?

 何かハッキリと思い出せないな」


【最後はナイフに仕込まれた毒での死亡だからね

 意識が混濁してるのかな?】


「うーん、何か他にもあったような気がするんだけどなぁ

 何だか懐かしいモノを感じたような違うような」


【そう?

 僕が世界神eyeで見た限りでは魂にも影響はないからその内にハッキリするんじゃない?】


「俺に聞くなよ

 つうか世界神eyeってなんだよ」


【あはは

 システム的には問題はないから多分、君次第って事さ】


「世界神eyeについては無視かよ!

 まぁ死んだのは間違いないか・・・・ここに居るんだしな」


【うんうんそうだね

 それで何か聞きたい事は?皆のその後?

 それとも死因とかの詳細から?】


「詳細から頼む」


【死因はさっきも言ったけど毒物だね】


「≪毒耐性≫のスキルは効果無かったのか?

 確か起動したハズ・・・・・だと思うんだけど」


【やっぱり毒の影響で記憶が曖昧になってるかも

 相当に強力な毒だったしレジスト出来なかったのかもね】


「折角魔力が増えたのに結局は足りなくてコレか」


【そこら辺は諦めて貰うしかないね

 基本的に君の強さの構成は魔力ありきだしね

 それでも人族の同年代の体に比べては圧倒的な差があるんだけどね】


「そうなのか?

 全然そんな気がしなかったけどな

 前の体の方がまだ強かったぞ」


【ベースが違うからそこまで実感出来なかったかもだけど

 転生の引き継ぎ分を含む基礎能力値は前回よりもかなり高いんだよ

 例えるなら君の世界で少年が各界のトップアスリートを全ての競技で

 手抜きしながら笑って軽く勝てる身体能力だよ

 それ位は引き継ぎ値で強化されてたんだからね】


「なんか例えがよくわからんが

 種族の壁ってのはデカいって事だな」


【それはそうだね

 でも引き継ぎ部分は基礎値扱いだしそこからの伸び率や成長率にも影響が大きいから

 修練を積めば時間の長短はあるけど前の生を越えれるハズだよ

 もっとも君の場合はスキルと原動力である魔力に頼った構成だから

 そこらへんが分りにくいってのは認めるけどね】


「転生する度に強くなるってのは嘘じゃないんだな

 分り辛いだけで」


【うんうん

 種族もバラバラだから実感しにくいだろうけどね】


「じゃぁ次は皆の事を教えてくれ

 ≪即時転生≫があっても情報を知れるかどうかもわからないしな」


【君以外は全員無事だよ

 新王君も含めてね】


「なら良いか

 約束は守ったから次は連絡さえ付けば生活面のバックアップは受けれるだろうし

 パーセラムに生まれれば更に楽だしな」


【今回は結構良い感じだったね

 色々と国自体が動く事にもなったから良かったよ

 ちゃんと刀使い君も王様になったしね】


「刀使い君って・・・・新王君かどっちかに統一しろよ・・・まぁ良いけどさ

 となるとポイントもウハウハ?」


【ふふふ、それはどうだろうね

 もう次の転生でもいいの?聞きたい事とかあるんじゃない?

 ポイント教えたら転生コーナーになっちゃうよ】

 

「なんだよそのテレビ番組みたいな流れは

 幾つか聞きたい事はあるけど ≪即時転生≫があるからそんなに時間は流れないハズだよな

 俺が死んだ後の動きから教えてくれよ?

 ・・・・・って今更だけど俺の死後の事を聞いたのにその直後に転生出来るのって変じゃね?」


【そこはホラ、僕の神ぱわぁで多少はね

 そんな細かい事は気にしないで欲しいな】 


「細かくは無いと思うんだが・・・どうせ教えてくれないんだろ?」


【あはは、分ってるじゃない

 で、どうするの?聞くかい?


「あぁ、教えてくれ

 つうかあの人形みたいの何よ?」


【あれはそのまんま人形だね、操られて動いてるよ

 君の知ってるイメージだと人形遣いって呼ばれる感じかな】


「あれが人形となると操ってたのは誰?」


【それは言えないよ

 面白くないしね】


「面白いかどうかで決めるなよ・・・

 あれだろ?どうせクリリッカとかの仕業だろ

 センドゥールもそんな事言ってた気がするし」


【ふふふ、それはどうかなぁ

 でもまぁ関わっていたのは間違いないよ 

 君が転生して連絡取れるようになる位には解決してたりするんじゃないかな

 あの先代君も随分と刀使い君に惚れてるみたいだし】


「え?あれ本気だったの?」


【そうみたいだよ】


「まじかー、親の敵に惚れられるって厳しくね」


【うーん、まぁそこは本人たちの問題ではあるからね

 でもまぁ1つ言うなら刀使い君の家族殺しには先代君は関わってないよ

 厳密に言えば先代君の意志はって事だけどね】


「どういう事だ?」


【うーん、そもそも先代君はどういった経緯で王になったか聞いてる?】


「確か若くして圧倒的な戦闘力を認められたって」


【確かに先々代君は賢王として名高かったけど強さと言う点では晩年はかなり劣ってたし

 内部から問題視されてたってのはあるね

 そこで次世代に問われた素質としては群を抜いて凄かったし

 でもそれは本人に求められた事であって"何故彼が王になろうと思ったか?"じゃないでしょ】


「王になりたかったからじゃないの?」


【頂点まで辿り着きたいと言うのを王になるって言うならそうだろうね

 でもそれが立場というよりは強さ的にと言うならどうなんだろうね】


「・・・・本人は望んで王になったわけじゃない?」


【実際の王座からの景色は望んでいた内容とは違ったってのが正しいだろうね】


「そういや最後に全力を出したいって言ってたな

 そんなんなら辞めちまえばよかったのに」


【先代君は評議会の息が掛って育成されたからね

 色々と国を思う気持ちもあるだろうしさ】


「そんなもんなのか?」


【あの国は独特の考え方が根付いているし

 国に対する想いが他種族ともまた違うのは仕方がないよ】


聞くとパーセラム王国は奴隷だった獣人族が神の加護を得て

自由を求めて戦い勝利し興した国なんだそうだ。

だからあれほど強さを求め強きを尊ぶ国となり中立国としての立場を崩さないのだと言う。

そして奴隷だったからこそ獣人族を優先するが他種族を排除や差別する事もないと。


「なるほどね・・・・元々俺が口を挟んで良いような内容でもないし

 利害関係で協力してただけだから良いんだけどミガの身は心配だな」


【大丈夫だと思うけどね

 先代君が絶対に守るとは言ってるし仮にも王なんだからさ

 まぁこれであの国の暗い部分も少しは晴れるんじゃない

 反発はあると思うけどね】


「そんなのがあんのかよ

 って国単位で無い方もおかしいか」


【ヒントだけ言うとね例の先々代君を殺した暗殺君はそっち出身なんだよね

 本来は国の不安要素を排除するってのが目的の組織だったんだけど

 何時の間にか歪んじゃったようだね】


「一部の権利者達の不利益になる事は排除するって感じ?」


【うんうん

 そんな感じだね】


「良くある話ではありそうだけどな

 となるとミガのお父さんは危険視されたって事?

 普通に田舎暮らししてただけらしいんだけど」


【まぁ武力じゃなくて交渉と取引で平和的に国を治めてたからね

 武力を推して行きたい方々には邪魔だったんじゃないかな】


「そんなんで他国の仕業だって証拠をでっち上げてまでやるもんなのかな」


【どうだろうね

 現世の者達の考えは僕にはわからないよ

 そこら辺も明らかになるんじゃないかな

 暗殺君も色々とやってるようだしね】


「それってセンドゥールは知らないのか?」


【頂点まで行くと些細な事は知らない事もい事が多いんじゃないかな

 それに件の組織は根深く広がってるしさ

 そもそも国の方針を決めたりする定めたりする独自権限を持つ評議会が動いてるんだしね

 構成員全員が一枚岩って訳じゃないけど】


「となると色々と王の知らない所で動いてる奴らが居たって事?」


【そうなるかな】


「それって叛逆罪になりかねんよな」


【実質的に言えばそうだろうね

 王の意見を飛び越えて国を動かしてるんだしね

 そもそもが知らされて無いから先代君の与り知らぬ所だしさ】


「随分と根が深い問題っぽいな」


【それも国って奴の一部だろうね

 まぁ結果がどうなるかは自分で確かめてよ

 他に聞きたい事は?】


「他はそうだなぁ・・・

 あ、あれだ!ミリー!ミリガンテって何者なの?」


【うーん、魔王娘君はね・・・・正直に言えば僕も想定してなかったんだよね

 転生はあくまでも大きな流れがあってある程度の方向を定める位しか手が出せないんだけど

 神システムによる転生への介入に魔王君との繋がりでお互いに影響しあって生まれたんだよね】


「存在自体はどんな扱いになるの?

 世界的には問題ないの?

 俺の転生は下手に操作するとヤバイって言ってたじゃん」


【生まれたとは言ったけど実際には魔王君が君の転生に引っ張られて分離したってのが正しいだろうね

 新たに生まれた意志ではあるけど新たに生まれた魂じゃないんだ

 だから世界の在り様に影響が出る事はないよ】


「どういうこと?」


【君と魔王君の魂の一部が分離して混ざって一つの魂が出来たって事

 君の魂は僕が保護してるから引っ張られたのは少ないから割合としては大部分が魔王君になるけどね】


「んー、つまり魔王の分身って事?」


【どちらかと言えば子供に近いかな

 君の魂情報が元になって魔王君から作られたって意味ではね

 僕的には面白いからどっちでも良いんだけどね】


「結局はそこかよ!

 んで今後はどうなるの?」


【ん?どうにもならないよ

 縁があれば会うでしょ

 向こうは君を求めて行動するだろうけどね

 子供は親を求めるものだし】


「なんだか厄介毎の様な気もするけどなぁ」


【魔王君程とはいかないけどこの世界では一級品の戦力だし役に立つと思うよ

 君と魔王君のどちらかを選ぶかってなったらどうなるかはわからないけどね】


「うーん、魔王も敵対してる訳じゃないし嫌いじゃないんだけどなぁ

 どうも苦手なんだよなぁ・・・・一回殺されてるし」


【あはは、それ前も言ってたよね

 でも魔王君は君の事は好きみたいだよ

 魔王娘君を好きにさせて君の役に立てばって考えみたいだし】


「そ・・・そうか・・・・なら友好的にしといた方が得かな

 実里とも最近は融和してるようだし」


【そうだね

 妹君を通して聖神教との和解は進んでいるようだね

 魔族を目の敵にもしてたし認めるには根は深い問題だからまだまだ不安定だけど】


「でもさ魔王と聖神教が完全和解したらさ魔族を受け入れるって事だろ?

 諸国や勇者はどうなんの?」


【聖神教の影響力は馬鹿に出来ないだろうし

 受け入れる国もあるだろうし拒絶する国もあるんじゃないかな

 でも勇者君はどうかなぁ・・・・】


「確か魔族を牽制する為に興した国なんだよね?」


【牽制と言うよりは魔族侵攻の緩衝国と言うか防壁と言うかね

 まぁ魔族が他種族にちょっかい出せない様にする為に作った国だね】


「その意味が無くなるって事にならないか?

 国として大丈夫なのか?」


【そんなにすぐに片付く問題じゃないけどね

 国としての方針が決まっても細部まで行きわたるのは時間掛るだろうし

 最近は冒険者や探検家が多くて賑わってるから平気じゃないかな

 迷宮や秘境も多くて実りが豊かな土地も多いしね

 それに魔王領へのアクセスポイントとしても便利だし】


「国としては大丈夫かもだけど勇者自体はどうなのよ?

 猛烈に魔王を殺したがってたけど」


【それもなるようにしかならないよ

 勇者君がどう行動しようが自由だしね

 国が安定したら王座を渡して単独行動に出るかもね】


「まじかよ・・・前にチョロっと聞いただけだけど根が深そうだな」


【僕の加護を受けてる中でまだ会ってないのが勇者君だから

 是非とも会って本人に聞いて貰いたいけどね】

 

「あんまり勇者には良い感情がないんだよね

 殺されてるしさ・・・・ってそれは魔王も一緒だけど」


【あはは僕としては大きく事が動いてさえくれれば

 楽しいから何でも良いんだけどね】


「そればっかだな・・・・」


ピピッと何かの電子音が鳴ると神の視線が一旦何処かを見る。


【あ、ごめん

 ちょっと用事が出来ちゃった

 今回は先にポイントの利用方法を考えといてくれるかな】


そう言うと何もない白い空間に扉が現れ潜って行った。

あれ?なんかあったのかな?

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