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出かけてたら投稿が遅くなりました。

最近は色々なモノの味を覚えた森山実留です。

好き嫌いはありますか?

自分も見た目で食べれない物があったのですが

無理やりにでも食べてみると意外と美味しかったりします。

最近のお勧めは革鎧です。

チープな味ですが噛めば噛むほど味が出ます。





宿屋に帰ると丁度、ブタ子も戻ってきた。

食事までに少し時間を作ってもらい

アイテム売却について相談する。


「迷宮でアイテムを手に入れたんだけど

 それをブタ子に売却して貰いたいんだ」


「店舗に持ち込んでも買取してくれますよ」


「うん、でも俺の鑑定ってまだ精度が低いから

 あまり役に立たないんだ

 出来ればそこら辺を助けてもらえないかなと」


「う~ん、代理売却ですか・・・・」


「うん、ブタ子の負担が大きくなると思うから

 手数料はちゃんと払うよ」


「・・・・でわ、こうしましょう


 私は売値交渉が出来ますし

 露天販売の許可もあります

 しかしそれらを使って代理販売をしても

 ミノルさんが成長しませんし

 私は託されたものを売らなくてはいけない

 義務が出来てしまいます


 なので私がミノルさんのアイテムを買います」


「ん?どういう事だ?

 あまり違わないんじゃないか?」


「まずミノルさんが鑑定を行い確かめます

 それを相場に当てはめて売値を決めましょう

 その売値から想定する店頭での販売価格を

 予想して少し値引いた額で私が買い取ります

 ミノルさんが鑑定出来ない物は私がやります

 それを一緒に見て貰い勉強してください


 これなら私は差額と交渉で利益を得られます

 売り物はミノルさんから入手出来るので

 補給の手間も省けます

 なにより私の資産となるので運用は

 自分の都合で言い訳です


 次にミノルさんの場合ですが

 相場と鑑定の勉強が出来ます

 それに店頭買取よりはいい値段になります

 

 どうでしょうか?」


「いや、俺からすると凄く有難いんだけど

 結局はブタ子の負担にならないか?」


「いえ、大丈夫です

 何となくですがミノルさんには

 商いの基本と鑑定については学んでおいた方が

 良いような気がするんです

 根拠は何もないですがね


 それに学んでおいて損はないですしね」


「ブタ子、ありがとうな」


「その代わり勉強は厳しくしますよ」



そう言って笑うブタ子は頼もしい教師に見えた。


食事の前に早速手に入れたアイテムを

鑑定し売却を行った。


残念ながら低ランクのものしかなかったが

食事にはありつけるぐらいの金にはなった。


魔物も素材があれば売れるとの事だが

ブタ子は解体できないそうだ。

俺もナイフすら持てないからなぁ。

前足を見ながらちょっぴり悲しくなる。





迷宮2日目は日の出と共に開始だ。

転移魔方陣は基本は後払いらしい。

使用後に受付で支払うそうな。

後払いなのは金が無くても

その日の稼ぎで払えるようにしてるらしい。

払えなくても少しは待ってくれるんだそうな。

融通が利くギルドだね。

もちろんあまりに目立つと駄目だけどね。


使ってみたかったので

先払いもで2階層までの

1銀貨を受付で払っておいた。




2階層も1階層と同じような感じだった。

注意しながら進んで魔物を見つけたら

狩ってを続ける。

ジミーが言うには5階層までは

ゴブリン位しか出てこないとの事だ。

なので1階層~5階層は初心者レベルとの事。


そうは言っても迷宮のゴブリンは

外のゴブリンよりも強い。

それに1階層と5階層じゃ

同じゴブリンでも結構違う。

気を抜くと昨日の冒険者のようになるだけだ。


「体を慣らしながら今日は行ける所まで行ってみよう」


「はい、今日も美味しい物が食べれると良いですね」


・・・・アリスってそんなに食いしん坊キャラだったか?






2階層から4階層はそんなに

時間が掛からずに到達できた。

≪嗅覚≫と≪魔力感知≫それに≪生活魔法≫の

使い方にコツのようなものを見つけたからだ。

単独で発動するのではなく重複して使うイメージかな。

≪魔力感知≫と≪生活魔法(風)≫で

微弱だけど風や魔力の流れがわかる。

それに≪嗅覚≫で匂いを加味すれば

なんとなく通路の作りがわかる。

間違いは多いものの虱潰しに探索するよりは

かなりの効率に違いない。



そして今は5階層にいる。



≪大声≫発動。

ゴブリンの動きが一瞬止まった隙に

首筋に≪噛付き≫、そのまま噛み千切る。


後方のゴブリンが槍で突いてくるが

振り向きざまに尻尾で槍先をパーリングし≪噛付き≫。

そのまま噛付いたゴブリンを盾にし

奥にいるゴブリンに体当たりを行う。

2体を同時に倒すと最後の1体が逃げようとする。


≪生活魔法(火)≫

逃げる奴の目の前に発火。


「■■■■■■■!」

目に感じる熱さに驚いて動きが止まったところを

後ろから齧って倒す。



「ふぅ、かなりスキルの使い方も慣れてきたな」


「数体なら余裕をもって対処できますね」


「生活魔法も使い方次第では役に立つしな」



≪大声≫と≪噛付き≫は毎回使ってるからか良くなってきた。

≪毛皮硬化≫もあえて攻撃を受けるようにしてたら

毛すらも切られなくなった。

尻尾でのパーリングにも使えるので便利だ。


≪生活魔法≫も色々と使い道を見出している。

火は料理はもちろんの事、直接の目潰しが便利だ。

髪や服に火を着けるのも良い。


水は目潰しも使えるし足元を滑らせる事も出来る。

もちろん飲み水の獲得にも有効だ。


風は匂いを運んでくれるし

土で砂を作り巻き上がらせ目潰しに良い。


土は足元に凹凸を作り転ばす事が可能だ。

石がない場合の竈作りにも役に立つ。


威力が弱くても使い道を考えれば色々と出来る。

それに使い続けたら威力も少しだが上がってきてるしな。



「さて、次は6階か」


「この下からはゴブリン以外が出てくるんですよね」


「あぁ、そう言ってたな

 結構な種類がいるらしい」


「ちょっと怖いですね」


「でも楽しみでもあるな・・・・肉が」


「実留さんもだいぶ食いしん坊になりましたね」


「う~ん、最近はやたらと食べたくなるんだよな」


「実留さんもですか!私もです!

 成長期なんでしょうか」


「アリスに成長期も何もないだろう

 大きさ固定なんだし」


「むぅ、変わらないのは外見だけですよ!」


「あはっはっ、怒るなよ

 じゃぁちょっと肉食べに行こうぜ」


「はいっ!」


そういって6階層に続く階段を下りていく。








迷宮都市で足止めをくらい。

食い扶持と経験稼ぎの為に迷宮に篭り2週間が経った。


辿り着いた階層は10階層だ。

初めて2日間で5階層まで踏破したのに

そこから1週間半で倍の10階層までしか到達できなかった。


6階層からは魔物が急に強くなり種類も増えたためだ。

5階層までのゴブリンと6階層のゴブリンを比べると

明らかに強さが違う。

ステータスで言うと2割は違うような感覚だ。


ゴブリン以外に有名所ではオークやゴボルド。

昆虫型の大きな芋虫であるキャタピランド。

クワガタやカブトムシ、蟷螂なんかに似た虫人。

他にもスライムや大蝙蝠なんかも居た。


手持ちのスキルだけでは決定打が与えれない奴もいた。

駄目なときは逃げた

何とかなりそうな時は時間をかけても倒した。


体力もギリギリまで追い込まれたし

怪我も沢山したが

迷宮内は回復も早くなるのか

ポロ草と傷薬で何とかなった。

これ以上もぐる場合は回復手段が必要かも。

回復魔法が欲しいなぁ。


そういえば試行錯誤を繰り返し

スキルが幾つか手に入った。



ピローン

> スキル≪初級魔法(火)≫を手に入れました。

> スキル≪初級魔法(風)≫を手に入れました。

> スキル≪麻痺耐性≫を手に入れました。



≪初級魔法(火)(風)≫は

≪生活魔法(火)(風)を使ってたら取得できた。

料理に戦いに探検にずっと使ってたしな。

≪麻痺耐性≫はキャタピランドや蛾型のパライズフライと

を戦ってるときに軽い麻痺を貰いながらも倒したら取得できた。


以前よりスキルを習得しやすくなってる気がする。



今のステータスはこうだ。



名前:森山実留

性別:オス

種族:ドーバードック(銀毛)

年齢:生後5ヶ月

職業:なし

称号:駆出し虫狩人、白帯指導者


≪スキル≫

捕食者

種族変更耐性

言語(犬)(アース語)

軌道予測(簡易)

大声(LV6)

嗅覚(LV8)

毒耐性(LV2)

噛付き(LV7)

指導者(LV1)

ステータス確認(LV4)

知力向上(LV5)

毛皮硬化(LV7)

魔力感知(LV4)

魔力操作(LV3)

魔力放出(神システム)

生活魔法(MAX)

鑑定(LV4)

初級魔法(火)(LV1)

初級魔法(風)(LV2)

麻痺耐性(LV1)


ちょっとは強くなってるよね?







迷宮から戻り宿屋でブタ子と

恒例の勉強会兼アイテム販売をし

食堂でもりもり食べているとブタ子から報告があった。


「ノイードへの出発が明後日には出来そうです」


「そっかー、ちょっと早くなったね」


「そうですね

 なので明日は出発の準備をしておいてください」


「わかった、迷宮はこれで一旦終了だな」


「結構稼げましたしね

 ジミーさんへの借金も返せましたし」


「そうだな、明日は迷宮ギルドに行って

 収納鞄を返して挨拶してこないとな」


「ミノルさんのお陰で私も余裕が出来たので

 その分、薬に当てれます」


「んじゃぁ、明日は準備と休養だ~」


「実留さん!屋台巡りしましょう!」








とある場所。


【あらら、迷宮は中途半端で終わりか・・・残念】


「足止め中の事でしたからね

 また行く事もあるんじゃないでしょうか」


【うんうん、そうだね~

 実留君にはもっとバーっと活躍して貰いたいんだけどなぁ】


「活躍ですか?」


【そうそう、いつかは魔王とかと戦って貰いたいよね】


「それは気の長い話ですね」


【そんな事もないと思うけどね】


「そうでしょうか?

 今も特別に強いわけではないですし・・・」


【ううん、僕にはわかるんだ

 実留君はやるときはやる犬だってね】


「犬が魔王と戦う事がありますかね?」


【う~ん、仕向けちゃう?】


「やめてあげてください」


【そうだね!僕が操作したら面白くないもんね】


「いや、そういう意味ではなかったのですが・・・」


【それにしても神システムは実際に使うと

 不満が色々と出てきて微妙だなぁ

 ちょっと弄ろうかな】


「あまり大きな事はしないでくださいね」


【うんうん、わかってるよ~】


カタカタカタカタカタカタカタ。







「ふぅ、本当にわかってくれてるのでしょうか・・・・」



迷宮のさわりだけで撤退です。

またそのうちに潜りにくると思います。

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