5-33
1日の妙な時間にくくっとアクセス数が増えるんだけどなんでだろう?
集計方法の仕様なのかな?
聖騎士の森山実留です。
聖騎士ですよ聖騎士っ!
もう厨二臭がプンプンしてしまう職業になりました。
神に仕えし騎士。
魔を打ち倒す聖なる騎士。
もう香ばしい感じがプンプンしますね。
これって黒歴史になっちゃいますかね?
本庁勤めが始まって1週間にもなると午前中の業務は
大まかにだが把握出来た。
それと言うのも書類の種類が現代日本まで多く無いんだ。
記録をする魔道具も併用しているが
情報文化がそこまで発達していないので
効率的な作りになっていったってのもあるな。
そこらにも聖騎士達の気質が現れているのかもしれない。
まぁ効率化や簡易化しすぎてて内部業務に通じてないと
意味がわからなかったりするのも結構あったのは苦労したけどね。
問題は午後の訓練だ
前半の訓練は問題ない。
寧ろスキルGETまでしてしまった。
> スキル≪聖神流騎士剣術≫を手に入れました。
> スキル≪聖神流騎士槍術≫を手に入れました。
> スキル≪聖神流騎士弓術≫を手に入れました。
> スキル≪聖神流騎士体術≫を手に入れました。
訓練で割と早目に手に入れた。
正式に剣術なんかを学んだのは初めてだからちょっと楽しくて
真面目に取り組んだからだろうか。
入手してからはスムーズに体が動くようになり
教官達から筋が良いな!とお褒めを頂いた。
正式に入団しないと初歩の部分だけの制限はあるけども
多少の金や奉仕をすれば一般人でも習う事が出来るので
冒険者等からも人気の高い。
騎士と大層な名前が付いているが礼節は最低限で
集団戦を意識した機能的な動きを主軸とする形が多く
個人技もシンプルで実践的で戦いを前提とした流派だ。
俺の場合は熟練度をあげていけば奥義なんかも
使えるようになるのだろうか?
今迄は我流だったが今後は各流派を学ぶのも良いかもな。
まだまだ初歩の型や動き方を覚えただけなので今後も修練して確かめよう。
問題は・・・・"聖戦闘衣"の習得だ。
例の個室で頑張ってみるものの個別指導も無く
他の人を参考に出来る訳でもなく上手く行かない。
なので最初の直観の通りに感覚(味覚)を信じて
自分から出ていくモノ(唾液)を
身に纏わせるイメージを強く、とても強くイメージした。
その結果。
ピローン
> スキル≪体液操作≫を手に入れました。
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≪体液操作≫
説明:でろーん、でろーんだでよ。
効果:体液を操作可能となる
効果が及ぶのは体外の物に限る。
=========================
説明は全く意味不明だが効果は便利だ。
唾液以外にも粘液も操作可能のようだ。
硬さや形状等を変化させたり動かしたり出来る。
まだ扱いに馴れていないから緻密な動きは無理だし
体から離れると途端に操作が難しくなり維持も出来なくなる。
このスキルを習得した時に俺は唾液と粘液を体中に纏わりつかせて
全身がヌルヌルネバネバした状態で表面がモコモコと動いていた。
うん個室で良かったよ。
こんな状態を見られたりしたら恥ずかしさで死んでしまう。
全身ローションまみれってどんなプレイだって話だよな。
まぁ最初から分かっていた事だけど体液を使うのは
明らかに間違った方向だったようだ。
分かってはいたけどさ・・・・。
アリスに情報収集を頼んでいるけど個室には使用中に他者が入れないような
仕組みになっているようで入れないらしい。
神シスから再召喚で部屋の中に行くって事も出来なかったぐらいだ。
無理矢理魔力を籠めれば強制的には可能だろうけど
そんな仕組みがある位だから下手うって感知されるのも面倒だな。
やはりこれは誰かに聞くべきなのだろうか?
でもクソ騎士Aに聞くのも何か嫌だしなぁ。
ちなみに教官達は簡単な感覚しか教えてくれない。
自分で掴まないと駄目なんだそうだ。
他に習得してそうな人が近くに居れば良いんだけど・・・・。
とりあえず今日の所はこれまでかな。
なんにせよスキルもGET出来たんだし少しではあるが前進したには違いない。
扉を開けて外に出た。
「あははははは
そんなんじゃ無理だよ~」
「うおっ!ビックリするじゃねーかっ!」
何故かそこにロイラが居た。
突然の事で思わず大きな声が出るが
ロイラは気にしていないようだ。
「あはははは
そんなやり方じゃ無理だよぉ」
「え?なんです」
「ん~?今の方法は違うよ~
もっとスゥ~っとねシュワ~ってやるんだよ」
「え?何を言っているか
全然わからないんですけど」
突然のアドバイスと思わしきモノを残して
ロイラはあははは~と笑いながらフラフラ何処かに行ってしまった。
なんでこんな所に居たんだろうか・・・・?
翌日の戦闘訓練にもロイラが現れた。
魔法訓練をしている時だったんだが的に向かって
爆裂魔法を放つ瞬間に笑いながら目の前に現れやがった。
見事に直撃し爆炎を身に纏い吹き飛んでいき本来の的がある所に激突する。
更に運が悪い事に他の者が放った攻撃魔法が何発も叩きこまれる。
慌てて教官が魔法射撃を止めるも
ロイスは全身を魔法で撃たれてボロボロだ。
救護班が駆けつけてきては運ばれていった。
その後は何事も無かったかのように普通に訓練が再開された。
今のはなんだったんだ?
戦闘訓練も終わりいつものように個室に籠って精神を集中させる。
改めて考えると体液を使うのは間違いだよな。
気の迷いってのは誰にもあるものさ。
うんうん。
そもそも"聖戦闘衣"って何ぞや?って疑問はあるよな。
俺の"聖属性適性"だって喰って手に入れた物だから
今一つピンとこない。
まてよ?
それなら誰かが身に纏った"聖戦闘衣"を"喰え"ばGET出来るんじゃね?
でもあれって喰えるのか?
鉄だろうが骨だろうが対象を喰うと考えれば≪捕食者≫は発動し
効果が及べば喰う事が出来る。
だが、アレは喰えるのだろうか?
そういやずっと適当に使ってきたけど≪捕食者≫について
しっかりと考えてみるべきなのかな。
=========================
≪捕食者(限定解放)ユニークスキル≫
説明:食べるの美味しいよね。
食べるの幸せだよね。
効果:対象を食材と認識すれば美味しく食べれる。
対象となる範囲は自分が対応できる物に限る。
捕食の際に対象の能力を取込む事が可能。
=========================
んん?こんな説明だったっけ?
・・・・・よく覚えてないけど・・・・。
何だかわからんなぁ。
こんなに色々と書いてあったかなぁ。
この文面から分かる事は俺が"食材と認識"すれば
何でも喰えるって事だ。
でも"対応"とも書いてあるんだよなぁ。
なんだろうか?俺の実力よりも相当上だったりすると駄目だったりかな?
"対象の能力"を取込むってあるけど確実にスキルGET出来る訳でもないし。
こればっかりは試していくしかないよな。
・・・ってどうやって"聖戦闘衣"を喰うんだって話になるか。
う~ん、今日は考え事で終わったなぁ。
まぁ明日からは今の案をもう少し進めてみるか。
ちょいと早いが帰るかと目を開けると・・・・「うおっ!!」
ロイラが俺を覗き込むようにして見ていた。
俺の頭の直ぐ上に跨ぐように座りジッと顔を見てる。
どうしてこの部屋に入れるんだ?
つうか昼間に大怪我してなかったか?
何で俺はここまで接近されているのに気が付かなかった?
そんな疑問が浮かんでくるがそれよりも
座ってる恰好と位置のせいで色々な物が観えまくりだ。
プワワンとホワワンとプリプリでツヤツヤな感じで
上も下もギリギリで・・・・ギリギリで観えている。
世の中の幸福の8割は占めているであろう山脈の峰も
全てがそこから生まれてそこに帰ると言っても
過言ではない大地の裂け目も丸見えだ。
・・・・いかん。
俺は何を言っているんだろうか。
そんな事はどうでも良いんだ。
「何をしているんです?」
「あはは
大きな食欲は全てを飲みこんじゃいそうだね」
「え?は?
なななにを言っているんです?」
「感じる事は出来るのに理解しようとしない
大きすぎる食欲は邪魔なんだね」
それだけ言うとロイラはトタタっと部屋を出て行った。
今のはなんだったんだ?
つうか部屋にどうやって入ったんだよ。
食欲ね・・・・・そういやスキルや能力を得るのって
基本的には≪捕食者≫で喰うのが前提だったよなぁ
でも剣術なんかもそうだけど普通に訓練で手に入ったりもするんだよな。
まだ少し時間はあるな。
もうちょっと考えてみよう。
"聖戦闘衣"とやらは"聖属性のオーラ"らしき物を身に纏い武具とする物だ。
だが≪聖属性適性≫は強弱はある物の一般人でも取得は可能。
となると一般人でも"聖戦闘衣"を使えるんだろうか?
・・・なんとなくだけど無理な気がする。
それに武具とかの形になるのは何でだ?
オーラを具現化すると武器や防具になるのか?
そりゃどこの念使いだって話しだしな。
最初から考えてみよう。
まず≪聖属性適性≫があれば"聖気"と言われる物に適性が出来るが
操れるようになる訳ではない。
取得した効果としては大神殿や本庁等の"神域"と呼ばれる場所で
身体能力や魔力等に多少のプラス効果があり
他には体を害する物に対する抵抗力が少し増える程度だ。
まぁ毒、病原菌、瘴気等に少し強くなるってトコだな。
これはまぁゲームっぽい効果だし納得が出来る。
そうゲームのように考えてみれば良いんだ。
それを操作し利用するのはシステム的に行う必要があるが
今はゲームじゃなく使うのは俺だ。
つまりゲーム的な効果を好きに使えるって事だ。
俗に言う裏技や抜け道やバグ技なんて呼ばれる方法も全ては俺次第。
≪聖属性適性≫って"聖衣闘衣"を習得する為の
前提条件なんじゃないかな。
つまりは"聖気"を大量に扱う際に体の負担を軽減するって感じの。
だから高い適正を持つ者は量を多く質を高く扱えると・・・。
ふむ?
じゃぁ"聖気"ってなんぞ?
そして何でこの個室で訓練する必要がある?
むむ?
あれれ?
なんか凄い初歩的な事を見逃してるような?
初めてここに来た時に何を感じた?
"漂う空気は荘厳で何か神聖な気を感じる"
"何か清んだ神聖な感じは受けた"
そう感じたハズだ。
ってかそれが"聖気"なんじゃね?
妙な恥ずかしさと自分の馬鹿さ加減にモジモジしながらも
≪魔力感知≫≪周囲探索≫≪構造解析≫≪感覚強化≫を重複起動し
周囲の空間や大気を視る。
その中に魔力とは違った力の存在を掴みとる。
なるほどね・・・・これがそうなんかね。
改めて確認してみれば普通に周囲に存在しているな。
この個室は濃度が他よりも濃いので掴みやすい。
確か教官の言葉は
「手を伸ばし自分に集めつつ自分からも引出し調和させる」
だったな。
≪魔力操作≫で漂う"聖気"らしき物を集める。
集めた物は魔力とは少し違うが似ていて操作は可能のようだ。
それを≪魔力吸収≫≪魔力混合≫を使い自分の魔力と混ぜて
反応を起こし励起させる。
「グッ・・・・・これは・・・・・」
思ってたよりも体に負荷がキツイ。
通常の魔力よりも反応が高いんだ。
≪魔力混合≫を割合を減らして調整していく。
最終的に8対1から9対1まで魔力の割合を多くした。
どうやら"聖気"は切っ掛け作り程度なのだろう。
んで最後が
「身に纏うイメージを強く持つんだ
外部から守る鎧のように敵を穿つ剣のようにだ」
だったか。
≪身体魔補≫≪魔纏≫で体に馴染ませるように覆うように意識し
次に≪武器作成≫≪防具作成≫≪加工≫≪金属加工≫を起動し
武器と防具のイメージを考え頭の中で粘土で作る様に形造って行く。
うーん、本当に具現化系の能力っぽいよね。
ピローン
> スキル≪聖戦闘衣≫を手に入れました。
=========================
≪聖戦闘衣≫
説明:我が武器は魔を穿ち、我が鎧は魔を弾く
神の名に殉ずる事が神に通じる道である
効果:聖気を具現化し武具とする事が可能
聖気の取込、増幅は自動化され
質、形、効果は本人の意識にて決定される
=========================
おお、ついにスキルGETだぜ。
確かに一般人がこの感覚を掴むのは難しいだろうし
この場所で訓練をするのも感覚を掴みやすくする為なんだろう。
寧ろ他のエリアでは"聖気"とやらを掴むのは難しいのではないか?
一度でも発動さえ出来れば発動自体は何処でも出来るようになるから
切っ掛けを覚えて習得する訓練なんだろう。
ひょっとしたら此処でしかGET出来ないスキルなのかもしれない。
ゲームだと考えれば有り得る話だ。
その土地独自の技術や魔法なんてのも有り得る話だしな。
俺は身に着けていたスキルを組み合わせて使いスキルGETしたんだが
本当にこれで良かったのだろうか?
まぁGET出来たんだから良いとするかね。
≪聖戦闘衣≫を発動すると軽装の鎧と2振りの短剣が現れた。
鎧は全体的には簡易的なシンプルな作りだが首や心臓の急所を
重点的に守るような構造になっている。
今迄の死因が様々な一撃死だったので要所を守れるようにイメージしたからだろう。
武器も使いやすさを重視した短剣だ。
右手は細身で軽く鋭く攻撃用で左手は太身で重く防御用だ。
色は艶消しの鈍い銀色で薄い灰色のようにも見える。
これは目立ちたくないと考えたからだ。
他にも身体能力も向上しているので効果は高そうだ。
だが・・・・燃費が悪い。
まだ熟練度の低さもあると思うが物凄く燃費が悪い。
当分は短期決戦用だな。
習得してみて思ったんだがコレって似た様なスキルが
他にも色々とあるんじゃなかろうか?
ゲームでも種族や職業毎に名前が違うだけで効果が同じか似てるような
スキルや技なんて幾つもあったしな。
色々とあったがこれで俺も中級5位だ。
ついにスキルGETです。
≪聖戦闘衣≫は身に着けてる防具を邪魔しないように構築されます。
上書きと言うかコーティングされる感じです。
何も付けて無いと普通に構築されます。
そこら辺は無意識でやってくれるので楽ちん便利です。




