5-19
GWにてちと帰省します。
更新は少々お待ちください。
こんにちわアリスです。
実留さんの5回目の転生でついに私の攻撃が
神相手にも通じる様になりました。
ゼノさんの場合は相当に出力が上がらないと無理ですが
私は通常攻撃で通じます。
神殺し・・・・一番近いのは私ですね・・・・フフフ。
アリスと共に確認したこの体は
今迄で一番の力を有している。
身体能力も魔力も反射速度も何もかもだ。
その基本となっている≪竜血脈≫の効果は
任意で変更出来るので順次試してみた。
0%
身体能力が著しく低下(多分、通常人なみ?)
何か体がムズムズすると言うかスッキリしない感がある。
角は髪で隠れる位まで小さくなるので見た目は人族にしか見えない。
5%
通常状態。
人族の外見に角がちょこっと生えている。
10% ~ 30%
手足に鱗が生えてくる。
10%だと手足の甲位だが30%だと肘、膝まで鱗で覆われる。
鱗自体は相当な強度がある上に動きは一切阻害されない。
40% ~ 70%
背中に翼が生えてくる。
40%だと小さいが70%で最大限まで大きくなる。
翼は魔力を元に浮力を発生するようで大きさに比例する。
80%
上半身が鱗で覆われ角が鋭く伸びてくる。
90%
顎から下の全身が鱗に覆われ角が更に大きく伸びる。
100%
目元以外の場所が鱗で覆われ髪が伸び
角がパチパチと弾ける紫電を纏うようになる。
そして何故か尻尾が生える。
どうみても竜人です。
間違いなく極悪人の面構えです。
%が上昇するにつれて身体能力も上昇する。
・・・・・がどうも良いとこ取りとは行かないようだ。
稼働率を上げると猛烈に腹が減り
スタミナというか体力を使うようで
影響が出る位にぐったりと疲れてしまう。
これは稼働率に比例して消耗も大きくなる。
多分、100%にして戦闘なんてしようものなら
僅かな時間で戦闘不可になりそうな勢いだ。
最悪の場合は戦闘中に意識が飛ぶかもしれない。
身体能力の確認はある程度出来たが神の血ってやつの影響が良く分らない。
スキルもGETしてないしな・・・なんだろ?
アリスに影響があっただけなんだろうか?
むぅ、俺の攻撃も通じるのかな?・・・・・機会があれば試したいぜ。
その後も魔法を構成してみたりしたが
魔力量が増えている為に色々と発動出来た。
自動構築なんで燃費が悪いのは相変わらずだけどね。
「さて・・あのガチムキさんはどうなんだろうね
今の俺で呼んで維持出来るかね」
「どうでしょう
スキルの自動構成だと厳しいかもしれませんね」
「召喚の知識でもあれば良いんだけどね
そうすれば消費も抑えれるし色々とアレンジ出来そうなんだけどね
何処かに教えてくれる人か資料でも無いかね」
「目の前に魔法陣はありますよ
アレは召喚陣なんじゃないですか?」
「そりゃそうだろうけどさ
知識も何も無いから見ても何が書いてあるのかすらわからん
法則とか書き方との理論が色々とあるんじゃない?
それに召喚陣と召喚術は違うだろうし」
「・・・・・それなら・・・・魔法陣の"解析"を
自動構築で行ってみれば良いのでは?」
「え?あり?そんなの?」
「どうなんでしょうか・・・・
出来ないなら発動しないだけだと思いますし
駄目元で良いんじゃないですか?」
「おおぉう!アリスさんが本来の役割をしてるっぽいぜ・・・」
食事を取りつつ魔力の回復を待ってから実験に挑んだ。
中心部に片膝をついて右手を添え魔力を高めていく
魔法陣を"解析"し"知識を得る"この事を思い描き詳細は自動にする。
「カモン!召喚の知識っ!」
体中から魔力が急速に失われていく感覚がある。
発動は可能なようだ・・・・・が、魔力消費が速すぎる上にデカい。
≪魔力吸収≫や≪魔力回復向上≫を発動させても全然追いつかない。
アイテムボックスから使わなそうな魔道具や武具を≪魔力消化≫で
ドンドン取込んでも足りない。
クソッ垂れ!
≪竜血脈≫の稼働率を上げていく。
10%・・・・30%・・・・50%・・・60%・・・。
俺の右手と魔法陣が光だした。
すると何かが俺の頭の中に入ってくるのが分かる。
これは膨大な情報だ。
でもその流れはとても弱々しく今にも途切れそうだ。
更に稼働率を上げる!
70%・・・85%・・・・90%・・・・。
次第に強くなった流れに脳が焼き切れんばかりに悲鳴をあげる。
だがまだ魔力が流れ込んで行く。
これでもまだ足りて無いのか?!
もうどうにでもなれっ!稼働率100%だ!
負荷が一気に上がり視界が白くぼやけていく。
膨大な知識が流れ込み何も考えれなる。
あぁ・・・・こりゃ失敗・・・かな・・・・?
ピローン
> スキル≪魔法陣の理≫を手に入れました。
> スキル≪召喚の理≫を手に入れました。
あぁ・・・・上手い事行ったようだ。
すっと落ちる感覚に包まれながら意識が遠のく。
1時間程で目が覚めると猛烈な怠さに襲われた。
100%の影響だろう。
頭もズキズキするので気持ちが悪い。
それでもお腹は猛烈に空いてる。
ドカっと座って水をがぶ飲みし適当に肉を齧る。
=========================
≪魔法陣の理≫
説明:グルグル
効果:魔法陣についての知識を得られる
=========================
=========================
≪召喚の理≫
説明:全ての者は我が手の中に
効果:召喚についての知識を得られる
=========================
どうやら"理系"は知識が得られるスキルのようだ。
頭の中で思い描くとそれらの情報が浮かび上がってくる。
答えがスラっと出てくる仕様じゃ無く問われた情報を
引き出すようなスタイルで辞書に近いかな
使いこなすのにはコツがいるが良いスキルだ。
≪創造魔法≫との相性は相当良いと思う。
応用も何も自分次第だろうけどね。
とりあえず肉を満腹まで食べたら
少し動けるようになったので魔法陣を読み解いてみる。
最初は分らなかったが少しづつ情報を集めていき
次第に理解が進んで行く。
「ほうほう・・・・これが対象を・・・・
んでんで?なるほどね!
ここは契約部分なのか・・・・
・・・・・おぉ・・・こんな指定が出来るのか・・・」
当たり前の事だがこの魔法陣は
ボスを召喚する為の召喚陣で間違いない。
召喚対象が指定されており此方側から指定出来るタイプじゃないようだ。
召喚に必要な魔力は迷宮から吸い上げる形になっているから
おっさんが怒っていたのはこれが原因だな。
それに迷宮ボスって時間で復活するからそのコストも必要だろうし
ヴァルモーブを連続で瞬殺してたらそりゃ凄い損失だよなぁ。
召喚者への隷属も条件に書き込まれていた。
これは緊急時の安全策と思われる。
迷宮側の管理に置かれるので迷宮神で制御できるようになるって事だしな。
他には召喚陣を読み解きながら気が付いた事だが
ヴァルモーブは行動まで制御されている訳じゃ無いって事で
基本的には自由意思で行動しているんだろう。
解析を進めていくと一つのアイデアが脳裏に浮かんだ。
この召喚陣を応用してヴァルモーブを呼び出して召喚契約してしまえば
呼び出せるようになるんじゃね?って事だ。
出来るかは不明だがその考えはとても魅力的だ。
となると次はロズを呼び出して召喚契約についての情報を得よう。
ニヤニヤと妄想しながら魔力と体力の回復に努める事にした。
> 召喚機能が構築され魂情報がロードされました。
> 召喚対象の情報を転送しています・・・・完了しました。
> 以後の召喚時は自動起動します。
> 召喚対象との再LINKを実行します。
> 天使族:固有名称 ロズとの接続が確認されました
> 接続情報を固定します・・・・・完了しました
知識を得てある程度は自分で魔法構築を行えた事により
召喚と維持の魔力消費を抑える事に成功しロズの召喚は発動可能となった。
もっとも竜人状態なら自動構築でも発動は可能だけどな。
脳内によくわからんアナウンスが流れたが
意識すると召喚対象のリストが浮かんでくる。
普通の魔法とは違うのは以前のスキル≪召喚術≫の影響だろうか。
≪創造魔法≫に統合されているはずだしな。
なんにせよ流れ込んできたアナウンスと情報を
≪召喚の理≫で紐解いたら何となく理解出来たたのでそう言う事なんだろう。
現実にガチムキ天使が目の前に居るんだから成功には違いない。
「全く・・・・ミノル様は・・・相変わらずです事
犬の次は何ですか?その種族は?」
「久しぶり!やっと呼べるようになったよ
ちなみに今は半竜神人とか言われる謎の種族だ」
「はぁ?何を言っているのですの?」
「まぁまぁ、とりあえず魔力も減ったから
休憩しながら説明するよ」
ロズに今迄の経緯を説明すると呆れられた。
「全く・・・・想像した事象を魔法で実現する・・・・
まるで神の如きの能力ですわね」
「俺の能力が全く追い付いてないから使いこなせてないけどな
ロズの召喚も魔力が増えて知識を得て消費を抑えてやっとだし」
「それでもですわよ・・・・この凄さを理解していないなんて
それだけで罪となるほどですわ
その身に神の血まで宿しているのに・・・・」
「そうは言っても神の血の影響とやらは不明だし
成りたくてこの種族な訳じゃないからね?
俺は選べないんだからね!」
何だかんだと渋るロズにとりあえず召喚しただけと伝えると
機嫌が悪くなったので何とか回復しお帰り頂いた。
この後に更に目標があるからな。
魔力を練り上げて意識を研ぎ澄ませる。
基本内容は魔法陣ををそのまま使うが
俺との召喚契約をそのまま結べるように一部を改変する。
改変と言っても擬似的に俺の魔力で魔法陣を上書きする形だ。
勝手に書き換え何てしたら凄い怒られそうだしな。
初回契約時に掛る膨大な魔力は迷宮に担当して貰うのも忘れない。
もちろん成功した暁にはファーバンにバレる前に逃亡する予定だ。
迷宮外で呼び出せる魔力を俺が捻出できるか不明だが
そんな事は問題じゃない!
竜を従える!
それこそが男の夢じゃないか!
幸いな事に召喚対象リストには空きも作る事が出来たから
ロズも手放さなくて済む。
竜と神の血を受け継ぐ種族で竜と天使を従える。
もうなんてゾクゾクするんだろうか。
さぁ!行こう!夢の世界にっ!
≪創造魔法≫は想像を実現する能力。
「どんと来い!ヴァルモーブ!」
少し離れた場所から召喚陣の中心に向かってトリガーとなる魔力を解き放つ。
魔力線が繋がり内容を上書きし魔法陣が反応し光り出す。
> 対象召喚陣の起動を確認しました。
> 召喚機能を自動起動し対象召喚陣とのLINKを行いました。
> 召喚契約を申請します。
アナウンスが流れた事によって召喚契約が起動したのを確認する。
よし、幸先良いぞ。
魔法陣が強く発光しだす。
続けて俺と繋がっている魔力線も光りだし
そのまま俺自身にも及ぶ。
> 召喚陣の情報を転送します。
何かが俺の頭と言うか心と言うか・・・・魂かな?
に書き込まれるのが分かるが感覚的な事なのでハッキリしないが
確かに何かと繋がる感覚はある。
とても濃厚な存在感を感じる。
魔法陣の発光は段々と強くなり直視出来ないレベルになってきた。
あれ?こんなだったっけ?
強引に効果を上書きしているのでちょっと怖い。
爆発とか魔力暴走とかしないよな?
しかもこの光は≪暗光耐性≫をもってしても視界が塞がれる。
単純な光じゃ無いのかもしれない。
> 召喚対象の情報を取得しています。
ついには視界は真っ白になり何も視えなくなった。
> 召喚対象との契約を実行します・・・・拒否されました。
> 召喚対象との契約を実行します・・・・拒否されました。
> 召喚対象との契約を実行します・・・・拒否されました。
> 召喚対象との契約を実行します・・・・拒否されました。
> 召喚対象との契約を実行します・・・・拒否されました。
・
・
・
・
> 召喚対象との契約を実行します・・・・拒否されました。
駄目・・・か?流石にそんなに美味しい事は出来ないもんか。
残念だな、そう思った瞬間に流れていく魔力が一気に増大した。
> 召喚対象との契約を強制試行します。
> ・・・・・・・完了しました
なにっ!強制的に出来るもんなの?
それに消費魔力は尋常じゃない量になっているのがわかる。
迷宮のを拝借する形じゃ無かったら絶対に無理だ。
それ以前にこの使い込みは不味い気がする・・・。
とりあえず契約出来たんだ。
速攻で逃げよう!
> 神族:固有名称 ファーバンを登録します。
> ・・・・・・・完了しました
> LINKを切断し召喚機能を終了します。
>
は?
なに?
最後の不穏なアナウンスはなに?
契約が終了したのだろう視界は元に戻り
ホールを静けさが占め・・・・てはいなかった。
「え?・・・あ・・・・え?・・・・う・・・・」
目の前にオロオロしてるおっさんが居た。
どうやら俺は神を手に入れた・・・・のか?
実留君はとんでもない物を盗んで行きました!
この迷宮の心(管理神)です。




