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もりもり書いてます。
アクセス数が伸びて怖いです。
皆様、初めましてブタ子です。
本当の名前は□◆◇■なのですが
わかり難くて申し訳ないです。
親しみを込めてブタ子と呼んでください。
ミノルさんが魅力的な子に付ける名前だと言ってくれました。
嬉しいですね。
あれから俺は自分の事を話した。
転生で犬になった事。
これから成り上がろうと思う事。
色々な事を。
そして一緒に転生した妹を探していると。
但し、神システムの事は伏せた。
あれは異質すぎるし俺の最後の砦だ。
アリスも生まれと同時に契約妖精として
神から与えられ
アイテムボックスも神からの
転生プレゼントと説明をした。
「なるほどミノルさんは
神の寵愛を頂いているわけですね
しかも転生できるとなると
かなり上位の存在ではないでしょうか」
「寵愛?それはどうかな・・・・」
「それは呼び方です
人によっては寵愛、加護、守護等とも言いますし
種族によっては呪いともされる場合があります
肝心なのは上位に存在する方々の干渉を
受けているという事ですね」
「良くあることなのか?」
「はい、広く認識されている事ではあります
寵愛を受ける者は多くはないですが居ます
上位の存在になればなるほど影響は大きく
なりますが数は少ないです」
「世界神グラバスと言うのは?」
「グラバス様ですか?
まさかっ、ミノルさんを寵愛されている神は
グラバス様なのですか!!」
胸倉(首)を掴まれグワングワンされる。
おいおい力は弱いんじゃないのかよ。
すげぇ力だぞ。
「ちょっとブタ子さん
実留さんが、実留さんがっ」
「あぁ・・・すみません
つい興奮してしまいました
まさか本当にグラバス様なのですか?」
「いや、違うって
俺を転生させた神は名もなき神だと言っていたぞ」
「そ・・・そうですか・・・」
「世界神グラバスの事を教えて貰っていいかな?」
「はい、グラバス様はこのアースランド世界を
お作りになられた方です
数多の神の中でも最上位に位置し
人類、亜人、魔族から生きとし生ける者
他の神々まで全てを見届け愛する神です」
あいつ、そんな設定なのかよ。
こりゃ名前は伏せといた方がよさそうだな。
「世界神より寵愛を受けた者はいるのかい?」
「はい、現存する方で有名なのはは2名です
まず勇者アミス・ロデア様
次に魔王ロージスです」
「勇者と魔王が二人とも?
対極じゃん」
「それはですね
人族と魔族でそれぞれ寵愛を受けた者が
与えられた力が強大の為
登り詰めるまで上がって行ったら
そうなったという話です」
「でも敵対しているんでしょ?
勇者だし魔王を倒さなきゃいけないし」
「いや、表向きは敵対はしていますが
今は不戦協定が結ばれていまして
お互いが国として国交しています
勇者の国であるグリンバーグ
魔王領サイラスですね」
「平和なんだね」
「小競り合いなんかは多発しているようですが
大きな争い100年以上起きていません」
「なるほどねぇ」
「後、もう一人いるんです
それが今回の私の旅の目的の一つです」
とある小国、名をフィラルドと言う。
領土は小さいものの海も山もあり資源は
豊富で豊かな国だ。
王様と王妃は民からも慕われ
良き政治者としても名高いそんな国だ。
この国には通り名がある。
フィラルドよりもそちらの方が有名かもしれない。
その名も聖神教総本山。
通り名の通り聖神教の総本部がある。
15年程前になるが
待望の子供が生まれた。
双子の王子と王女だ。
王子は小さき頃より世間に出て
色々な式典等に参加しているが
王女は一切姿を現さなかった。
説明としては王子は次期王として
幼きより公務に付き。
王女は聖神教の高位司教としての
教育が施され世間と隔離されたのだという。
しかしある時より一つの噂が流れた。
王女は世界神グラバスの
寵愛を受けた者ではないか?
その為、徹底的に世間より隔離され秘匿された。
もちろん最高神の寵愛を受けたことにより
害をなすものから遠ざける為だ。
それだけ最高神の寵愛は大きいのだ。
「その王女のお披露目があると」
「はい、15歳になりましたので
王族として大切な節目として成人の儀があるんです
そこに王子だけではなく王女も参加すると発表があったのです」
「それがどうして目的なんだ?」
「我が父が病気なのです
それには聖神教の高位司祭のみが作れる
治療薬が必要なのですが
普段は秘薬扱いの為、特別な認可がないと
手に入れる事は出来ないのです
ですが
今回の成人の儀に合わせて
聖神教が何かの発表を行うというのです
そして祝福として治療薬を特別に市場に出すと
私はそれが欲しいのです」
「発表のタイミングからみて
寵愛は本当のことかもな」
「はい」
ブタ子は地理にも詳しかった。
俺が居た森はポポロの森と言われ
浅い部分はポロ草の産地だそうな。
奥に行くと未開の地になり危険な魔物等もいるらしい。
目標としてた村はボラ村と言い。
付近の森からの恵みと街道沿いの
宿村で生活している場所。
まぁよくある村だという事だ。
ボラ村から首都ノイードは
徒歩で2週間程度の予定だそうな。
ブタ子が姫なのに行商人を
やっている理由も聞いた。
ブタ子は族長の姫として生まれるが
兄が2人、姉が3人いるので
族長一家としての役目は特に無い。
魔法も生活魔法程度しか使えないので
魔力が強い一族の中でも落ちこぼれ。
別の勢力との政略結婚ぐらいしか
使い道が無いと思われ疎まれていた。
居場所が無い日々が続いたが
ある時に商神ロゼの寵愛を受けた。
それは何でもない日常だった。
裏庭で花壇の手入れをしている時に
急に意識が遠のいた。
気がつくと暗い部屋にいた。
そこには誰も居なく
声のみが響いてきたと言う。
何処か子供のようなそれでいて
威厳があるようなそんな話し方だったらしい。
詳しい内容は覚えていないが
意識が戻ると花壇の前で
時間も全く過ぎていなかった。
どうやら商神には商売の才能を頂いたようで
それからは行商人として故郷を盛り上げようと
周囲の集落を回り行動していた。
そんな時に父が病気で倒れ
治療するも治らず途方にくれていた。
そこへ成人の儀の発表があり
あれよあれよと言う間に
商人であるブタ子が
買ってくる事になった。
半ば強制的だったそうだが。
冒険者を雇い首都に向かったものの
途中で裏切られ襲われたとの事だ。
あいつら冒険者だったのかよ。
妙に汚いから盗賊かと思ったぜ。
というかブタ子よそれぐらい気付けよ。
「そこに俺が通りかかると」
「ええ、本当にありがたいです
ロゼ様の寵愛のおかげです」
まぁ何とも都合の良いことで。
ここまでだと商神ロゼって彼奴なんじゃ
ないかって勘ぐっちまうぜ。
この世界の神って全部彼奴なんじゃねーのか。
ブタ子は色々な情報を教えてくれた。
俺も話を聞くのが楽しかったが寝る事にした。
今日はブタ子を寝かせてあげようと
付近の警戒は3時間交代でアリスと行った。
朝食を食べ支度をしてから出発となった。
「そういえばブタ子の馬車は
馬が逃げちゃったみたいだね
死体もなかったし」
「いえ、馬車は私が引いてました
なんで馬車と言うかオーク車ですね」
「はい?」
「あまり大きくないですし森の民の馬車なので
すっごく軽いんですよ」
「えーと、冒険者の3人は徒歩で?」
「いえ、ちゃんと上に乗っててもらいました
周囲を警戒しないといけないですからね」
「「それ騙されてるって!」」
アリスと俺がそう叫ぶのも無理はないと思う。
ゴトゴトと3人はボラ村を目指す。
昼過ぎには村の入り口が見えてきた。
入口には警備の為か若者が立っている。
ブタ子に聞くと亜人の行商人は
珍しくは無いとの事。
そのまま入口まで行くと
若者が慌てた様子で槍を突き出しながら大声をあげる。
「まて!まてまて!
怪しい奴だな何の用だ」
「怪しくなんてございません
私は行商人のブタ子です」
「いやどう見ても怪しいだろ」
そこには犬と妖精が乗っている車を牽く
ブタ子の姿があった。
これで怪しまなかったら警備員失格だって!
明日は更新できないかもしれません。
楽しみにしている方、申し訳ないです。




