表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
123/254

4-31

年内これで最後の更新になります。

中途半端な感じで申し訳ありません。


皆さんイケメンって知ってますか?

彼奴らってムカつきますよね!!

外見が良いだけでモテやがってっ。

でも知ってますか?

本当のイケメンはそんな感覚すら覚えないんですよ。

同性からもモテるんですよ!


あ、どうもイケメンじゃない森山実留です。








賞金稼ぎ(バウンティハンター)とは公認と非公認がいる。

もちろん大抵の者は非公認だ。

俺が今から賞金稼ぎを名乗れば良いだけだ。

それに対して公認とはギルドから正式に認可された者が名乗れる。


非公認だと賞金首を倒しても報奨金が貰えないか?と言うと

そうでもなく正式な手続きをすれば誰でも支払ってもらえる。

何が違うか?

それは先程のレイニーが使った≪転送≫だ。

これは賞金首や盗賊等の犯罪を犯した者を

直接にギルド内の指定位置に

強制転移する魔道具を借り受ける事が出来るらしい。


=========================

≪転送の腕輪(冒険者ギルド限定)≫


冒険者ギルド内の指定座標のみに物質を転送できる。

転送できる物は生物や無機物を問わない。


種類:道具

等級:魔聖級

品質:良品質

作成者:冒険者ギルド

=========================


これを持っていると言うのはギルドに認められた証で

身分証にも使えるとの事。

もちろん悪用しようと思えば幾らでも使い道はある

そんなアイテムを渡される事こそが実力と信頼の裏付けだそうな。


これで一気にバイツグルに行けるかと思ったのだが


「転送するのは構わないけどギルドの留置所にしか行けないよ?

 僕が居ないと出れないし確実に犯罪者扱いされるけど・・・やる?」


そう言われたのでキッパリスッパリと諦めた。


なんにせよこの腕輪を持っていれば

旅をしつつ稼ぐ事も治安維持する事も出来る優れ者だ。

張り付けていたのはレイニーのサインと

罪状を書いた連絡票のような物だ。

それも魔道具で複製や偽造が出来ないようになっているんだそうな。


賞金稼ぎと言う名の警察機構に似た職業の認識で良いだろう。




数日間を一緒に過ごしたがレイニーは相当な実力者だ。

途中で魔獣や盗賊が襲ってきてもバッタバッタと切り倒してくれた。

素早い動きと適切なタイミングで切り込んでいく。


陽が暮れて野営準備後に俺が模擬戦を申し込むと

快諾してくれた。

スキルは使わないし魔法も基本的な奴だけにしたが

全く勝てなかった。

スキル全開でも難しいのではないだろうかって位に強い。


身体能力は今の俺を軽く上回り技術面でも負けている。

魔法はあまり得意では無いようだが対処技術が抜群だ。

俺が魔法で色々と手をつくしても尽く対処される。

使用している片手剣は魔力を込めれば

魔法を切る事が出来る相当な業物だ。


公認の賞金稼ぎがどれ程のモノ化は不明だが

ギルドが認めるだけの実力は相当だと感じる事が出来た。

そして気さくな性格な為、色々と教えてくれるのも有りがたかった。

あの若さでどんだけ完璧なんだよ。


「なるほどね~

 ミノル君はその懸賞金を解除するのが目的なのか」


「あぁ、それにしても嫌な貴族がいるもんだ」


「そうだね

 確かに禁止はされていないけど

 あまり大っぴらにやって良い事でもないね」


「だろ!こっちだってさ

 変に危険指定されたくないから殺さないで

 無力化するの大変なんだ」


「確かにそれは面倒だね

 うん、僕が手伝える事があれば言ってね」


「あぁバイツグルは知らないから

 道案内を頼むかもな」


「あはは

 道案内ならいつでも良いさ」


レイニーはそう言って食事をガツガツと食べる。

食べっぷりは年齢に相応し見事な食べっぷりだ。

そんな所にも好感が持てる。




経由する町に到着し宿を取る。

ここでも情報収集と各種仕入れをしたいので

数日滞在する事にする。

レイニーは此処でも町長や町の警備から話を聞き

周囲の盗賊や魔獣を退治するそうだ。

本当に働き者だな。


俺とラースとアリスは食材補給がてら

訓練として狩りをしたり町を散策した。


町の付近は流石に狂暴な奴は居ないが

美味しそうなのは幾つか居たので大量に狩って

宿や商店に少し卸す事で小金を稼いだ。

その甲斐あって宿での食事はサービスして貰った。

そして何故か俺も数品作らされた。

それらは好評で毎回作らされることになった。


コボルド種が宿屋の厨房に入っても

問題ないのだろうか・・・・?

疑問は解消しないままに町を出発した。


村から町に進み更には都市に向かうという事は

辺境からは遠ざかる事になる。

もちろん周囲の安全性は上がる。

気を抜くわけじゃないが凶悪な輩は

そうそう出て来なくはなるんだ。


何が言いたいかと言うと・・・・。

特に何も無くバイツグルに到着したって事だ。

もちろん途中でも戦闘は何回かあったし

大雨で進めなくなる事もあった。

逆に言えばそんなもんしか無かった。



バイツグルは地方都市の1つだ。

都市はソコソコに大きくて領主が居る。

外円部は高い壁に囲まれて強固だ。

出入り口には兵士が立ち出入りする人を監視している。

もちろん中に入るのにはチェックされる。

良く聞く列を成して並ぶとかではない。


近づくと若い警備がこちらを見てくる。

コボルド種と美少女と妖精だ。

俺だって当然警戒する。

レイニーは先に走って警備の詰所の様なトコに入って行った。




「身分証かそれに類する物を提出して貰おう」


お約束通りの威圧感。

そうじゃなきゃ兵士の意味はないんだろうけどさ。


「いや、身分証となるのは・・・持ってないな」


「亜人種で身分証も無いとなると通す事は出来ん」


「ですが私も中に要件があるんです」


「亜人種が要件?

 ふむ・・・何だか怪しいな」


「いやいや、怪しくないですって」


自分で言うのも何だか明らかに怪しいと思う。

この組み合わせだぜ?

だけど怪しくない事を証明しないと中には入れそうもない。

少しの間、あーじゃないこーじゃないと押し問答していると。


「君、ちょっと良いかな」


そういってレイニーが横からヒョコっと出てくる。


「何だお前は?」


「あぁ、君は僕の事を知らないのかな?」


ごそごそと胸元からプレートのような物を取り出して見せる。

あれは冒険者ギルドの奴だな。

若い警備さんがそれを確認する。


「僕はこの都市で冒険者をしているレイニーだ

 この者達は僕の連れなんだ保障するから通してくれないかな?」


「む・・・確かに貴方は確認出来たが

 それだけで通すのは駄目だな

 誰かの紹介状でもあれば別だがな」


ニヤリと勝ち誇ったような顔で若い警備さんが言い放つ。


「ん~、これじゃ駄目かい?」


レイニーが袖を少し捲り例の腕輪を見せる。


「は?何を言って・・・・」


ソレを見た瞬間に警備の顔つきが変わった。


「あな・・・・貴方は・・・公認ハンターの方でしたかっ!」


急に口調すらも変わり敬礼する警備さん。

ヘコヘコしだす警備さんからは威厳も何も無く

すんなりと通してくれた。

警備さんがヘボいのかレイニーが凄いのか。


きっと両方だろう。


「ありがとうな

 無事に入る事が出来たよ」


「これ位は良いさ

 でも早目に身分証は作っておいた方が良いよ

 特に亜人種を嫌う人達も居たりするからね

 国としては平等とは言いつつも

 中央以外ではナカナカね」


「あぁそうするよ

 冒険者ギルドに用事があるから

 そこでカードを発行して貰う予定なんだ」


「なるほどね

 僕も用事があるから案内しよう

 それに盗賊の報奨金も貰わないとね」


おおう報奨金を忘れてたぜ。

金は有っても困るもんじゃないしな。


レイニーの案内によって辿り着いたギルドは

デンベルグと大体同じような作りだ。

ガヤガヤとして賑わっている。

時間的に昼過ぎなので朝一のクエスト組が

帰ってきているのだろう。


「それじゃぁ僕は盗賊の手続きや

 クエスト報告に行くよ

 カードの発行はそこのカウンターでやって貰えるよ

 ミノル君の報奨金も僕の方で受け取っておくね」


「おう、ありがとうな」


「あはは、ついでだから良いさ

 今日の夜は到着したお祝いをしよう 

 お勧めの宿があるから紹介するよ」


「あんまし高い所は止めてくれよ」


「大丈夫だよ

 そこそこ安いし料理も美味い

 主人も良い人だよ」


「そっか、それは楽しみだ」


「それじゃ、また後で」


レイニーと別れた俺はアリスとラースと

受付カウンターに向かう。

亜人と美少女と妖精の組合せは目立っているが気にしない。


「すいませーん

 カード発行をお願いしたいんですが」


「あいよー」


中から現れたのは物凄い美女・・・・・だったであろう

御婆ちゃんだった。

冒険ギルドってこんななのか?


真っ白になった髪は丁寧に櫛が通されていて

服も清潔感があり元気そうだ。

どこぞの爺ちゃんとは違い腰も曲がってない。

ネームプレートにはヒリスと書いてある。


「ギルドに登録かい?」


「はい、お願いします」


3人で用紙に記入する。

ラースは俺が教えてあげる。

記入した用紙をもって奥に消えると直ぐに戻ってきた。


「ラースさんは良いんだけど

 アリスさんは以前に登録してなかったかい?

 それにミノルさんかい?

 アンタ・・・・・何かやったかい?」


「はい?どういう事ですか?」


「いや・・・・ラースさんは問題ないんだけど

 アリスさんは以前に登録してるだろう?

 照合したら出てきたんだよ

 デンベルクで登録したアリスさんだろ?

 それでミノルさんは該当する登録情報は無いんだけど

 登録しようとすると登録済ってなるんだよ

 以前に取消されたとしてもこんな事はないんだけどねぇ」


ぐぬぬ・・・・ヤバイ・・・・アリスの情報はそのままっぽいけど

俺のは中途半端な状態だそうな。

説明を聞くと用紙とインクは魔力を感知するので

それも登録情報になるそうだ。

アリスは該当情報があったが俺のは無い。

正確に言えば魔力は反応するのに

登録情報自体は検出されないと言う状況だ。

そりゃ前回はハーフエルフモドキで登録したのに

今はコボルド種だしな。


悩んでいるとヒリスさんが

大きな丸い水晶のような物を持って来た。

透明ではなく乳白色だ。


「これは魔力何かを検知する魔道具なんだけど

 手を当ててごらん用紙なんかより

 ハッキリと反応が出るはずさ」


ここまで来て拒否すると不審者扱いになりそうなので

大人しく水晶に手を置く。

手に吸い付くような感覚がヒンヤリと気持ちいい。


水晶がポッと光り出して様々な模様を描き出す。

ヒリスさんが目を瞑って手をかざす。


「ん~、各種情報はやっぱり登録されてないのよねぇ

 ただ魔力パターン何かは該当ありってなるし

 ・・・・貴方、初めてなのよね?」


くそう何て言えば正解なのか?

初めてと言えば初めてだが

違うと言えば違う。


ええーい!

ここは駄目元だ!


俺は水晶に向かって≪転生強制認識(任意)≫を発動した。



ピニョーンと言う間の抜けた音と共に

水晶の反応が変わった。


「あれ?反応があるね

 あれれ?該当情報あり??」



どうやらスキルは魔道具にすら影響があるようでした。



流石は神から購入したスキル。

魔道具にすら効果があるようです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ