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お気に入り件数が500件を超えました。

楽しみにして頂けて何よりです。

強き男共の熱き血潮が滾る。

そう!それは決闘。

雄と雄が力を競う戦い。

そんな戦いに身を投じる森山実留です。

いや、でもぶっちゃけた話

どこぞのムキムキ天使の方が圧倒的に強いですけどね。







戦いのルールはシンプルだ。

武具の使用は禁止。

意図しての殺しは禁止。

相手が意識を無くすか降参で勝負ありとする。

それ以外については何でも有らしい。

魔法を使えるなら使っても良い。

そして意図せずに相手を殺してしまっても問題ない。

あくまでも偶然に死んだ場合だが。


いや、俺は殺さないよ。

だって仲間じゃん。



Aボスとリーダーの戦いは激しい物となった。

リーダーはバランスの取れた能力値なのだろう。

スピードとパワーが両立されており技術もナカナカだ。

逆にAボスは圧倒的なパワーだろうか。

スピードも技術も悪くはないがリーダーに方が上だ。

やはり身体的には大幅に向上しているが

経験はまだまだって事か。


リーダーの攻撃は相手のリズムを読み

独特なテンポで繰り広げられる。

様々な狩りを集団で行う役割ならではの動きだ。

圧倒的な手数でAボスを追い詰める。

それから何とか逃げて時折攻撃するも

スピードと技術で勝るリーダーには通じない。


「小僧、勢いがあるのは口だけだったようだな

 降参するなら見逃してやるぞ」


「グハハ、そう思うなら一息で勝負を付ければ良いだろう」


そう、Aボスの言葉通りなんだ。

リーダーが圧倒的優勢に見えるも

大きな攻撃は決まっていない。

小刻みな攻撃は決まるもののタフなAボスには通じていない。

逆はどうか?

大振りな攻撃ではリーダーには通じない。


割と地味な肉弾戦が続いた。

うん正直な意見を言おう。


・・・・・暇だ。

速く終わらせてくれないかな。

魔法でもブチかませば終わるじゃん。

どうせ脳筋だろAボスってさ。

そう思った時に場が動き出す。


「炎よっ」


リーダーの手から炎の塊が射出され

Aボスの顔面に直撃する。

咄嗟に両手でガードしたが真面に当たってればただじゃ済まないだろう。

その隙を見逃すはずもなくリーダーの突きが

Aボスの腹部に突き刺さ。

指先が突き刺さり血が溢れだす。


「小僧が世の中にはお前が想像で出来ないような

 強者が居る事を覚えておくんだな」


リーダーが勝ち誇った声を上げ

止めとばかりに突き刺さったままの腹を抉る。


まさか魔法を使えるとは思わなかったな。

ハイコボルドの説明だと魔法も使えるとはあったけど

本当にコボルドが使うのを見るとビックリするね。

それでも本当の切り札の1発なんだろう。

魔力消費による疲労が見て取れる。




「あぁ、俺もそんな強者に会えるのを

 楽しみにしてる」


グハハと何時もの笑い声がすると

腹を刺しぬいたリーダーの腕をガッチリと握られたのが見えた。


「小僧!なんでっ?!」


「グハハハ、貴様の攻撃なんぞ効かん」


もう逃がさんと言わんばかりに捕まえた腕は

筋肉がハッキリ見える位に膨張する。


「グッ」


「グハハ、これからは俺の番だっ」


掴んだ腕を離さずにそのまま遠心力を使って

リーダーを振り回し始めた。

片手でジャイアントスイングかよ。

どんだけ怪力なんだ。

筋力だけは間違いなく俺より上だな。


回転の勢いのまな何も出来ずにリーダーはそのまま

地面に叩きつけられた。


ズフォン。


鈍い音と共に叩きつけられた口からは血が飛出し

一目で大ダメージが入ったのが分る。


それでもAボスの攻撃は止まらない。

左で一本でリーダーを持ち上げ

空いている右手で殴る。


殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る

殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る

殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る


族長が止めさせるまで容赦なく殴り続けた。

右手からは返り血が滴り落ちる。


それでもリーダーの息があったのは

流石は上位種といった所か。

回復薬を幾つか提供しておく。


「グハハハハッ!

 俺が一番!俺が一番強いんだぁぁぁ!!

 食料も武器も奴隷も全部!

 全部俺のもんんだぁぁぁぁぁぁぁぁ」


「勝利の興奮に酔いしれてる時に悪いが

 まだ俺との戦いが残っているぞ」


「グハハ、今の戦いを見て無かったのか?

 お前で俺に勝てると思っているのか?」


「はは、そんなのやればわかるさ

 とりあえずコレを使っとけ」


そう言って回復薬を幾つか放り投げる。

器用にキャッチし不思議そうな顔をする。


「コレはなんのつもりだ?」


「怪我をしたお前に勝っても嬉しくもないし

 後で難癖つけられても困るしな」


「グハハ、なるほどなるほど

 前は負けた時の言い訳を手に入れるって事か」


「はっ、話が通じない馬鹿はこれだから困るぜ

 怪我した奴をボコボコにするのは気分が悪いから

 最初だけは元気でいさせてやるって言ってんだよ」


俺の明らかな挑発に顔色が変わるAボス。

ビキビキと顔が強張っていく。


「貴様、死んでも文句言うなよ」


「はは、大丈夫大丈夫

 俺は死なない様に手加減してやるからさ」


「貴様・・・・ッ!

 グフフフフ」


怒りが頂点に来たのか奇妙な笑いを

堪えながら回復薬を使う。

頭部と両腕は魔法で焼けた部分が少しづつ回復していく。

腹部も血が止まりジワジワと塞がる。


先程の戦いを見るにコイツの特徴は大きな体だ

力強さが目立つが魔法を食らっても

致命傷にならない。

ハイコボルドの全力の攻撃も

ギリギリだが耐えられる。

その耐久性こそが注意すべき点だろう。


これに技術が身に着けば更に恐ろしくなるだろう。

今でさえ熟練のコボルドに勝てるのだ

増長するのも無理はないな。



まぁ・・・・俺がへし折るけどな。



Aボスは回復力も高いようだ。

薬は使ったが回復魔法も無くあの怪我が

1時間程度で治るとは驚異的だ。

念の為、更に1時間の休憩を挟み俺との時間になった。



相対したAボスは2時間の休憩で見た目の怪我はなくなり

体力も回復したように見える。

そして時間が空いた事により少し冷静にもなったようだ。


「グハハ、傷を治してくれた事には感謝しよう

 例として全力で叩き潰してやろう」


「おうおう、やれるもんならやってみな

 怪我も治ったし言い訳も出来ないだろ」


お互いに挑発しながら相手に集中する。


「それでわぁはじめぇ」






「グアアァァッァァ」


開始と共に俺は≪大声≫を発動する。

進化した体から発する音量は相当なモノだ。

ビリビリと空気が震える。

Aボスにも唐突の大音量に一瞬の隙が出来る。


「爆音っ!」


更に音で畳み掛ける。

棒立ちから直撃を食らい鼻血と涎を出しながらも

まだ立っている辺りに素晴らしい耐久性を感じるな。


俺は駆け出しながら追撃で魔法を放つ。


「風撃っ」


圧縮した風をフラつくAボスに叩きつけ吹き飛ばす。

何もわからずに背中から地面に叩きつけられたAボスは

肺に残っていた空気を吐き出してしまい呼吸困難になる。


追い付いた勢いのままに全力で顎を蹴り上げる。

グチャっとした音と共に何かが砕ける感触が足に伝わるが

気にせずに振りぬく。

いやぁ、出っ張ってる顎って蹴り易いね。


「;jlhsぼwぺ・えfぷ」


声にならない悲鳴を上げるAボスの口周りを

限界まで粘性を高めた粘液で塞ぐ。

ちゃんと鼻だけは塞がずにしておいたのは優しさだ。


「土壁っ」


次に土魔法で空中に打ち上げる。

背中を痛烈に魔法で突き上げられるのは痛いだろうなぁ。

空中を舞うAボスにそんな感想が出てくる。


もう出し惜しみは無しだ。


以前に作っておいた木の銛を連続で≪投擲≫する。

クリムゾンには効かなかったがAボスには少しは効くようだ。

腕や足に何本か突き刺さったまま地面に落下。

その際に少し深く刺さったのが何本かあったが仕方がないだろう。


パニックになりながらも胴体部分だけは

ガードしたのか天晴な奴よ。


落下したAボスに駆け寄り全力で足首を踏み抜く。

それはもう容赦無くだ。

グキャっと音と共に砕けた事を確認する。

その後に手先も同じように砕く。


これで無事なのは胴体だけか。

耳と鼻からは血を出して口は砕け塞がれている。

右腕に2本と左腕に1本の銛が刺さり手首から先は砕けている。

左足には深々と刺さっているが右足は無事だ。

両足首とも砕けてるから立つ事も出来ないけどね。


「よし、じゃぁ戦おうか」


俺は笑顔でAボスに語りかける・・・・・あれ?

何かえらい苦しそうだな・・・・。


おおーーーーう!

息出来てねーじゃん。

あぶねぇ殺しちゃうとこだったぜ。


鼻を塞がなかったのに自分の鼻血で

呼吸がギリギリでやんの。

ふゅー、ドジっ子だなぁ。

土魔法で胴体部分を拘束し安全を確保した。


トトトッと軽い足取りで近寄り

おもむろに指をAボスの鼻に当てて一気に突き入れる。


「---------ッ!」


無言の悲鳴を上げて苦しがる。


「おうおう、そんなに喜ぶなよ

 "癒せ"

 ほら、治してやるんだぜ」


鼻の奥を治療し鼻血を止めてやる。

涙を流しながら感謝するAボス。

いやぁそんな熱い目で見つめてくんなよ。

照れるじゃねーか。


俺は優しいからなぁ。

そんな感謝の念を送られたらお返ししないとね。


身体能力を限界まで向上させ

拘束している土魔法毎胴体を蹴り上げる。

爆砕音と共にAボスが吹き飛ぶ。


そうそう俺の体は黒毛部分に関しては

相当に強度が上がっている。

自前の防具のような感じで

小手とブーツを装備しているものだ。

なので今の様に蹴りをくれても痛くないし

威力も上がっている。

自分の意志で硬くも柔らかくも出来るので便利だ。

それでも防具は欲しいけどね。



遠くではAボスが蹲ってこちらを見ている。

おおう!あの目は未だに戦意が衰えていない目だな。

あの状態でも戦いを諦めないなんて

敵ながら尊敬してしまうよ。



さぁ戦いを楽しもう。



俺は意地の悪い笑顔を浮かべながら

悠々と歩いて近づいていった。




ブラック実留君が発動中です。

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