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4-18

また暖かくなりましたね。

睡魔が猛烈に襲ってきます。

なんだか色々と背負う者が増えていく

森山物留ですこんにちわ。

探したい家族を探しに行けないのに

何だか家族がドンドン増えます。

家計が凄い事になってきています。

主に食費ですが・・・・・トホホ。







3日めの朝にラースと共に母親の墓を作る。

少し小高くて見晴らしのいい場所だ。

簡単な墓だが仕方が無い。

これで納得してもらおう。

その代わりにラースは俺が預かる事を誓う。


母親の亡骸の脇には生前に使っていた荷物があった。

小ぶりの杖とボロボロのローブ、それに冒険者カード。

名前はラスターシャ・グリファーとある。

ランクはCランクだ。

杖とローブは形見としてラースが使いカードは俺が預かる事にする。

ボロボロになってはいたが元々は良い品のようだ。


「ほいじゃ帰るとするか

 儀式もクリア出来る位の獲物もあるから負ける事も無いだろ」


「何か色々とありましたが3日も経ってないんですよね」


「だな、何か色々と背負うもんが増えた気もするが

 気にしてもしゃーない」


「実留さんらしくて良いと思いますよ

 そうだ!実留さんが進化したので

 私も大幅パワーアップしたんですっ」


「おっ、まじか?」


「私の秘義"永遠の業火"によって

 今ならクリムゾンも瞬殺ですよ」


「いや、絶対にそんなに強くなってないぞっ!」


「ラースちゃんにも魔法を教えてあげないとですね

 さぁ一緒に!

 "永遠の業火っ!"」


「えいえんのごうかー」


「いやだからそんなに威力ないからねっ!

 俺の眼よりもアリスの方が中学生が爆発だからねっ!」


アリスと仲良くなったラースが笑いながら真似をする。

体はゴブリンの特徴が出ているので今が

成体だとしても中身は人間。

早熟の特性があったとしてもまだまだ子供だ。


さてこれからどうするかね。

そんな事を考えながら住処に戻った。





住処までは特段問題も無く戻る事が出来た。

俺が最大限まで感知エリアを広げたので

近づく生物は片っ端から狩って食料にしていく。

今後の事を考えたら食料は多い方が良い。

俺も食べる量がかなり増えたし。


住処にはラースを連れて行くので

アリスも堂々と出して行く事にした。

どうせ俺の外見も大幅に変わってるんだ気にするこたぁない。


まず最初に驚いたのが警備をしていた者だ。

遠目で明らかに通常種じゃない上に妖精とゴブリンのような

者を連れて向かってきているからだ。

一瞬で緊張感が走り中から武装した大人達が数人出てきた。


慌てた俺は両手を上げて何も持っていない事をアピールしながら

声をあげて慎重に近づいていく。


「あれ?ミノルか?」


そう言って出てきたのは教官だ。

一回、そうなれば何だよ~的な感じで戻って行く。

そんなんで良いのか?

どうやら元を知っていれば進化後もわかるようだ。

なるほど流石はファンタジー。


「その連れはなんだ?」


「小さいのが俺の契約妖精です

 こっちは捉えたゴブリンです

 俺の専属奴隷にします」


「うむ・・・・そうか・・・・

 妖精の方が良いとしてもゴブリンは・・・・

 ミノルの専属にすると言うのは・・・」


問題はそこなのか?!

それ以前に妖精とどうやって契約したとか

なんで進化したとかは無いの?


「それに見合うだけの獲物もあります

 族長に話しを通して貰えませんか?」


「ん・・・・わかった

 とりあえずは私から族長に話を通しておこう

 明日の朝に戻った者達の結果を発表する

 その時に改めてミノルからお願いすると良い」


そのまま中に入る事が出来たので

部屋に戻ると弟子夫が作った作品の最終調整をしていた。

どうやら防具のようだ。

ここらで取れる素材を使っているようだが

俺から見ても良い出来だ。

良く皮とか骨とかで其処までの物が作れるなと感心する。

幾つかの種類の皮を張り合わせ要所に補強を入れて

動きやすさと防御力が考えられている。

まだまだ技術は高くはないが発想力は良いな。

そのうちに腕が良くなれば俺より良い物を作りそうだ。


親子と衛子は俺達の少し後に帰ってきた。

様々な獲物や収穫物を持ち帰ったようだ。

1点豪華主義よりも手数で勝負ってとこだろう。

自分達の特性を理解し考えての行動か。

3人共成長したなぁとシミジミ思う。


アリスとラースについては説明したら

すんなり受け入れてくれた。






翌日、広間に集められる。

そこには族長と各教育担当のメスコボルドが揃っていた。

他にはオス達の狩りのリーダーが数人と警備の者だけだ。

俺はラースを入口付近に待たせ中に入った。


並びは儀式開始と同じくでAボスを筆頭に俺が最後だ。

そして何と驚いた事にAボスが進化していた。

体は大きく筋肉隆々だ。

俺も進化後は大きくなり大人達に比べても結構大きいが

Aボスはもっと大きくてゴツイ。


大人達にも数人はコボルド以上になっている者はいる。

それらがリーダーだったりするんだが

Aボスはそれよりも大きい。


比べたら俺は小さく見えてしまう事だろう。

まぁ見た目はって話だけどな。

中身はかなりの性能差があると踏んでいるが・・・。


=========================

名前:Aボス

性別:オス

種族:コボルドアッシュ・ウォーリアー



≪コボルドアッシュ≫


コボルドの派生種とされている。

通常種に比べて体がかなり大きく強靭。

知性は低くないようだが本能が強く

狂暴性があり危険種として処理される事も多い。

=========================


正に暴君と言ったところか。

俺が言うのも何だが3ヶ月程度で進化出来るなんて

こいつも才能があるんだろうな。

そして更に"ウォーリアー"って事は戦闘に特化型ってとこか。


Aボスは俺の事を見た瞬間にギョッとしていたが

自分の方が大きいと判るとニヤニヤしてた。

うん、段々とコイツが気に入らなくなってきたぞ。


全員が集まると順次報告をする事になった。

Aボスは何とオークを狩ってきていた。

これは流石に凄いとしか言いようがないな。

進化している事も考えると実力は相当に高いと思って良いだろう。

誇らしげにオークの顔(体は食べたんだろうな)を

族長に掲げてみせる。


それに比べると他の者の成果は

パッとしなかったと言えるだろう。

それでも通常に比べてレベルの高い成果なのは

族長やリーダー達の顔をみればわかる。

それほどゴブリンがオークを倒すという事は凄い事なのだ。


最後は俺の番だ。


「ゴブリンを狩ってきました」


そう告げるとブフッと遠くから聞こえる。

Aボスが笑ってんだろうな。

どうせいゴブリン程度と思ってるに違いない。


「ラース、こっちへ」


俺がラースを呼ぶと教官の手を借りて

大きな袋を引きずりながら一生懸命に運んできて俺の前に置く。


「ゴブリンの首です

 全部で42匹です

 武具も出来る限り持ち帰りました

 邪魔になるので別の場所に置いてあります」


俺の言葉を裏付けるように

教官は族長に頷く。

族長が唾を飲むのをわかり袋の中身を見る。


「これが自分の成果です」


Aボスが驚いた顔をしているが所詮はゴブリンだ。

コボルドでも狩れるし時間があれば数も稼げる。

そんな事を考えているのが手に取るようにわかる。


「グハハハ、数を集めたが所詮はゴブリンだな」


つうか声に出てる。

やはりオークという存在はそれだけ強いのだ。

お前にゴブリンの1集落を狩れるのかを聞いてみたいがね。


「あ、それと集落のボスも狩りました」


自前の袋からクリムゾンの首を差し出す。


「あ・・・・・あれは!」


大人達が全員ザワザワし

リーダー各の1人が驚愕の顔をしている。

どうやらクリムゾンは有名だったようだ。

今の動揺の際に推し進める事にしよう。


「それと契約妖精を手に入れました」


そういってアリスを出現させ挨拶させる。

更にザワつく大人達。

族長なんてフガフガしてる。

ここでもう一歩。


「ゴブリンを1匹確保しました

 集落を1つ落とした事とボスの討伐

 そして集めた武具を収めますので

 自分の専属奴隷とする事を認めてください」


場が落ち着く前に全ての要望を叩きつける。

もちろん武具は幾つかをピックアップして選り分けてあるので

必要な物は確保済だ。


そこにAボスが抗議の声をあげる。


「ゴブリンを捕獲してきたのは褒めてやろう

 成果も素晴らしい・・・・のだろう

 だがな奴隷は集落全体・・・いや!強者の物と決まっている」


相変わらずグハハと笑いながら良くわからん理屈を主張してくる。

こいつ相当の馬鹿なんじゃね?

それに強者の物ならボス倒した俺のほうじゃね?

どうやらAボスはクリムゾンの強さを知らないようで

オークを倒した自分の方が強いと思い込んでいるようだ。


「むぅ確かにぃそれぞれのぉ成果わぁてぇしたもんだがのぉ」


族長も声を高らかに俺の事を良しとは出来ないようだ。

客観的に見て俺の方が圧倒的に成果は上だと思うが

コボルドがオークを単独突破出来ると言うのも凄い事だ。

族長の気持ちはわからんでもない。

さてどうしたもんか。


「グハハ、ならば俺と戦え!

 その勝者が全てを手に入れれば良い

 武器も奴隷も妖精もな」


おいおい、それ全部俺が手に入れた奴じゃねーか。

本当は俺の事が羨ましいだけじゃないのか?

そろそろ俺も限界だ。


それに俺はこの騒ぎを利用する事にした。

一気に主導権を握る為にだ。


「お前が言う強者とは誰の事だ?

 この集落には俺達よりも強い者が居る

 お前はそれよりも強いと言うのか?」


そうAボスを餌にして集落全体で一番になるチャンスだ。


「グハハハハハ

 俺は強さを手に入れた

 絶対的な強者だ

 お前よりも誰よりもな」


予想通りに食いついて来た。

そして次の展開も予想通りだ。


「ふむ・・・・小僧・・・・俺よりも強いと言うか」


「グハハ

 俺は強くなった

 誰にも俺には勝てん」


「小僧が・・・・図に乗るなよ」


遠征のリーダーを務める一番の実力者がAボスの言動に怒りだした。

このリーダーもハイコボルドだ。

力強く落ち着いた感じは受けるが

やはりコボルドとして強者の立場と言うのは譲れないのだろう。

俺も同じ種としてリーダーがAボスとどっちが強いのかは興味が有る。




その後もスルスルと話が進み

まずリーダーとAボスが戦う事となった。

コボルド達は単純で楽だな。


リーダーかAボスの勝者に俺が挑戦する。

あくまでも俺は挑戦者としての立場を貫いた。

本当は両者共倒れになる事が望ましいが

リーダーも俺の獲物が欲しいらしく

逃がしてはもらえなかった。

逃げるつもりも無いけどね。


それにしたってリーダーと先に戦って消耗してくれるなら

俺にとってはラッキーな事この上ない。


ここまで上手い流れになるとは思わなかったな。

さてさてどうなることやら。

いきなりの頂上決戦です。

実留君は勝てるのか?!

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