表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/254

4-11

気が付かない内に100話超えていました。

何時もお読み頂きありがとうございます。

ゴブリンハンター森山物留です。

まだ不意打ちで1回しか狩ってませんがね。

こんなモノは言った者勝ちです。

いいんです!免許制なんかじゃないんですから!

え?今から狩ってきてみろ?

いや・・・今は体調が・・・・ゲホンゲホン。









前回、ゴブリンを狩った場所で待機する。

さて今回はどれ位待つ事になるか・・・・。

アリスにも付近で待機してもらっている。


『毎回、こんなに待つなんて面倒ですね』


『あぁ、俺もそう思うよ

 今回の獲物が軽装だったら尾行してみようと思うんだ

 住処の場所がわかれば狩り易いしな』


『また蒸し焼きですか?』


『いや、今回はゲリラ戦で行こうと思う

 俺自身のレベルアップの為にな

 最終的には住処を潰すからやるかもしれないけどね』


『なるほど、まずは行動エリアの確認と言うとこですね』


『そうだな・・・・・っと来たようだぞ』


今回はそんなに待たずにゴブリンが現れた。

まだ見えはしないが探知エリアには捉えている。

ふむふむ、これがゴブリンの気配なのかな。

3人組で此方に向かってきているようだ。

周囲を警戒しつつ2匹が前を歩き

少し後ろをちょっと大きい1匹が歩いてくる。

命の強さは後ろの1匹の方が強く感じるので

多分、リーダー的な存在なのだろうか。


それにしても≪魔力感知≫より

情報を探り易いな。

併用する事によって多角的に情報を得られるのが良い。


5分程でゴブリンが現れる。

前の2匹はボロボロの槍だ。

柄は木で出来ているが先端は鉄だな。

貫頭衣のような物を着ているが防具は見当たらない。

後ろの1匹はシンプルな剣と鎧を身に着けている。

足にはブーツまで履いている。


『最低に近い位にボロボロだけど

 あれ欲しいな』


『本当に酷いですね・・・・・入ります?』


『う~ん、今更要らないともな・・・・

 まぁ奪っておこうとは思うけど

 とりあえず尾行しよう

 アリスは上から頼む』


『了解です』


アリスが木から出きらない程度まで上する。

出きってしまうと空からの強襲が怖いからな。


俺は周囲を探索しながら進むゴブリンの後をつける。

念の為に距離は遠目に取るので気付かれる心配はないと思う。


周囲に生命反応はあるが他ゴブリンと遭遇する事はなく

ゴブリン達は途中で狩りや採取をしつつ進んで行く。


『どうだアリス?

 何か見えるか?』


『前方に少し高い崖があります

 そちらに向かってるようです』


ふむ?

少しだけそちらに集中すると・・・・なるほど。

確かにこの先は崖のようだ。

登れそうな場所でもあるのか?


崖に近づくにつてで気配が濃厚になってきた。

勿論、ゴブリン達のだ。

これ以上は他ゴブリンに遭遇する可能性が高い。


アリスに合図を送り土魔法で牽制してもらう。

もちろん威力はないので急に目に砂が入る程度だ。

それだけでも3匹同時に行えば相当なパニックになる。

同時に俺の爆音を放つ。

空気の層に阻まれて音は伝わってこないが

相変わらず内部では相当酷い事になっている。

目を擦っていたので耳も防げない状態だしな。


2匹は完全に気絶しリーダーは辛うじて意識はあったが

何も知覚出来てはいないだろう・・・。

リーダーが落とした剣で首を切り

3匹とも全て収納し速やかに撤収した。

住処の場所があるエリアも何となく絞れた。

今後はエリア外周部から少しづつ狩りを行って行く事にしよう。



安全圏まで退避してから戦利品を確認する。

当初の目的であるゴブリンリーダーの武具を貰う。

剣と鎧とブーツだ。

これで小手でもあれば良かったが贅沢な事は言ってられない。

部下2匹の槍はスグにでも壊れそうだったので先端部分だけにしておいた。

他には獲物が入った袋が2個とリーダーが持っていた小袋が1個。

獲物はそのまま頂くとして小袋の中身はなんだ?

キラキラした石が3個出てきた。

あれ?これ魔核水晶なのかな?

小さいし形も歪だけど。


=========================

≪魔核結晶(欠片):無≫


自然発生した魔核結晶。

吸収量も保有量も微量。


種別:素材

品質:粗悪品

=========================


んん?結晶?水晶じゃなくて?

またもや謎だ。

この説明を見ると魔力を吸収して

保持しておけるようだな。

水晶とは何が違うんだ?

ラバリオの説明だと同じような感じだったはずだけど。


それに"無"ってなんだ?

帰って教官か族長に聞いてみるか。

俺はゴブリンをボリボリと貪りながら帰路に着いた。




住処までは念の為、痕跡を残さないように

迂回しながら帰ったので時間が掛った。

ゴブリンが狩った獲物をそのまま提出する事にした。


教官を見つけ魔核結晶について質問してみる。


「これは魔道具等に使われたりする石だ

 魔力を溜めておく事が出来る

 族長が持っているのを見せてもらうと良いだろう」


土産を持って行くのを忘れるなよ。

そう付け加えるのを忘れない教官。

う~ん、大人だ。


族長は土産を大変喜び

この集落に唯一存在する魔道具を見せてくれた。

明かりを灯す道具で形はランタンに近い。

若い時に冒険者を倒して手に入れ

今では魔力切れで動かないが自慢の1品だそうな。


台座に当たる部分をスライドさせると空洞になっていた。

どうやらここに魔核結晶を入れるようだ。

俺は別に1個だけ分けておいた欠片を取り出し族長に渡す。


「これを拾いました

 魔核結晶だと教わり族長に持ってまいりました」


「おぉ、これはぁそうだなぁ

 コイツに入れれば動くかもだぁ」


族長は結晶を受け取ると台座にセットする。

恐る恐る台座を回すと。


「おぉぉぉ、光っただぁ」


光量は低いが明らかに人工的な光だ。

その後は御機嫌になった族長が

嬉しそうに光らせたり消したりしながら

魔核結晶について教えてくれた。



魔核結晶は魔力を吸収し貯蓄出来るモノらしい。



・・・・・・知ってるから!それ説明に書いてあるから!

うん、全然新しい情報は手に入らんかった。

採掘できる場所は教えてもらったが

ここからは距離がある事と途中に手強い魔物が住むエリアが

あるのでコボルド達では手に入れる事は難しいとの事だ。


そんな物をなんでゴブリンが持っていたのが気になるが・・・。

まぁ気にしても仕方が無いな。

早速、部屋に戻って実験開始だ。

実は部屋はソコソコの広さになっている。

日々の拡張の賜物だね。

入口部分には粗末ながらも屋台のような物を作り

そこで弟子夫が受付したりしてる。

中央部は修理する場所や調合場所等だ。

奥には俺のプライベートな場所がある。

寝床があるだけだけどね。


入口の屋台部分からは侵入禁止だ。

弟子夫も中央部までだ。

奥は俺しか入れない様にしてる。

これは修理請負をする際に族長に認めて貰った。

まさかここまで広くなってるとは思わないだろうけどな。


魔核結晶は残り2個。

とりあえず魔力を込めてみるか。

手の平に乗せて魔力を纏わりつかせると吸収していくのがわかる。

おぉ、こんな感じか。

次に≪魔力吸収≫で吸い出してみる。

なるほどなるほど。

確かに吸える。

つまりはこれは魔力を貯蔵しておけるものなのか。


魔力を込めた状態で鑑定してみるも

"無"のままで変化は無かった。

これは貯蓄量の問題じゃない?


う~ん・・・・・・・・まさかね。

俺はおもむろに手の平の結晶に火魔法を発動させた。

魔法は発動せずに結晶に吸い込まれていき砕け散った。


「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ砕けたぁぁぁぁぁ」


後ろで弟子夫がビクッと振り向いた気がするが

そんな事はどうでもいい。

何で砕けた?途中までは良い感じだったのに・・・・。


これがゲームだとしたら魔力吸収 → 魔法もいけんじゃね?

というトンデモ理論だ。

しかしそれは成功したかに思えた。


「これがゲーム的な理由だとすると何だ?

 魔力吸収は出来たし火属性の魔法も吸収出来た

 後は・・・・容量の問題か?」


その後も弟子夫が業務を終了し寝床に戻り

住処が静かになっても俺は黙々と実験を続けた。

残り1個の魔核結晶を大事に扱いながら。



結論からすると最後の1個も砕け散った。

それでも現状で分かった事は幾つもあるので

ちょいと整理してみようと思う。


・魔法(属性魔力?)を吸収貯蓄する事が出来る

・魔法を吸収する場合は同程度の魔力よりも

 少ない量しか吸収できない

・攻撃魔法を当てて吸収は不可能

・一回属性を吸収すると別属性や純粋な魔力は吸収できない


これらがわかった。

何回か試すうちに何となくだが容量上限が

わかる様になった。

結晶がビリビリとしてくるんだ。

まぁ感覚なんで正しくはないけどね。


火魔法を含ませた魔核結晶はこうだ。


=========================

≪魔核結晶(欠片):火≫


自然発生した魔核結晶。

吸収量も保有量も微量。


種別:素材

品質:粗悪品

=========================


これで魔法が使えない者でも魔法が使えるという

アイテムになったって事か!と喜んでみたがそんな事も無かった。

う~ん、何に使うんだ・・・?

族長のランタンに火属性ぶち込むわけにも行かないしな。

手持ちが無いから次を入手してから考えよう。




ゴブリンから入手した武具の整備をしてから寝た。

う~ん、分らない事ばかりだなぁ・・・・おやすみなさい。

ゴブリン狩りの話は何処にいった?!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ