喧嘩ではなく闘いなんです
いつも、書こう書こうとしてるけど、書かない自分がいます。
「んん・・・」
鼻からくる鈍い痛みで僕は目をさました。目のピントが合っていないのか、目の前が霞んで見えた。
僕は目を擦りながらあくびをし、もう一度目の前を見た。自分の見知った部屋の天井ではなく、白い天井が目にはいってきた。
「って、なんかありきたりな感想だなこれは」
「何変な事言ってんだお前は、鼻と一緒に頭もやられちまったのか?」
僕が1人言を言っていると、横から不愉快な内容と不愉快な声がした。
声の主が誰だかわかっていたが、声のした方向に顔ごと目線を移動させた。
「何やってんだ健太?」
分かっていたが横には健太がおり、マンガ片手に僕の方を見ていた。
あと何故か両頬には湿布がはられていた。
「ん~お前が起きるのを待ってたんだよ」
あれ、こいつってこんなにいい奴だっけ。なんか嬉しいんですけど。
「まぁ、女子に殴られ過ぎたからね、湿布貰おうと保健室に行ったら、お前が寝てたからさ、暇潰しにここにいたんだけどね」
「返せ、僕の感謝の気持ちを返せ」
感謝した自分が馬鹿だった、まぁ別にいいんだけど。
「起きたなら帰ろうぜ、もう昼過ぎてるからな」
「もうそんな時間か」
僕は体を起こしながら、壁にかかっている時計を見た。時計はデジタル時計で、12時23分を示していた。
「4時間近く寝てたのか僕は」
「そうだな~、てかあのあと大変だったんだぜ」
「?、何が大変だったんだ?」
「あん時柊先生が佑樹を殴っただろう、そしたら獄寺がキレちゃってさ、柊先生に殴りかかっていったんだよ」
何やってんだろう愛は・・・軽い頭痛を覚えてしまった。
「でも凄かったぜあの闘いは、まるでドラゴン〇ールのような攻防戦だったぜあれは」
もう喧嘩ではなく闘いなんだな、と言うか愛に対抗できる柊先生も化け物だよな。
「それで、どっちが勝ったんだ」
僕は気になる勝敗を健太に聞いた。
「いや、チャイムが鳴っちゃってうやむやになってさ、結局引き分けだったよ」
「そうか」
引き分けか、愛と同じくらいの人がもう1人いることになるなこれで。
・・・はぁ~嫌だな~。
僕はネガティブになりながら、保健室を見渡した・・・ん?
「そう言えば、保健室の先生は?」
「ん?あーあのおっさんなら帰っちまったよ」
「そうか、帰っ・・・えっおっさん?」
「そうなんだよ、最悪な事にこの学校の保健室の先生は男なんだよ。はぁ~夢も希望ないよな~まったく」
少なからず僕もショックを受けた。普通は女性の方だろ、あの校長の嫌がせかこれは。
っと、どうでもいい事を考えていると、保健室のドアが開き、
「あの~大丈夫ですか~」
そこには、不安な顔した古泉先生がいた。
「鼻の方は大丈夫ですか~」
「あっ大丈夫ですよこれくらい、慣れてますんで」
自慢じゃないが、愛のせいで痛いことには、 慣れているからな。
「でも、あんなに血が出てて、先生心配になって」
あっヤバイまた泣きそうになってる。
「ちょ!古泉先生落ち着いて!あんたが泣くと」ドカーン!!
「ぐべぇ!!」
「潤先生ー!大丈夫ですか!」
「柊先生が来てしまう。ってもう来たー!」
保健室のドアがぶっ飛び、健太に直撃した。うわぁ~痛そうだ。
「田中ー!!また、潤先生を泣かしたな!!」
「あっやっ誤解です誤解!」
「問答無用!次は病院送りにしてやる!!」
ギャーまた殴られるー!
「待ちなさい!」
ピタッ。待ちなさいの一言で柊先生が止まった。良くわからないが助かった~。
僕は声のした方を向くと、
「柊先生。先程も言ったと思いますが、ゆうに手を出すと殺しますよ」
そこには愛がいた。助けに来てくれたのは嬉しいけど、その殺気はどうにかならないかな、めっちゃ恐いし、古泉先生なんかマジ泣きしてるし。
「出たな貧乳小娘、いいだろうまずお前からぶっ殺してやる!」
「貧乳ではなく美乳です!この垂れ乳!」
「胸が無いからってひがむな小娘!」
「あればいいってものじゃないですよ!」
「ないより、ある方がいいだろう!羨ましいか!」
「その胸剥ぎ取ってやるー!」
うわぁ~さっき健太が言ったドラゴン〇ールのような闘いが始まってしまった。
あと、どうでもいいが闘いの様子がかかれていない気がするのだが?
『いや~闘いを文章で表すのって難しいからね~』
まぁ分からんこともないが、
『だから、変に書くより書かない事にした』
やる気無いな。
まぁ、天の声はほっといて帰るとしましょうか。
「古泉先生。僕は帰りますんで」
「えっえっじゃあれはどうするの?」
古泉先生が指した先には、いまだ激しい攻防戦を繰り広げている、愛と柊先生がいた。
「触らぬ神祟りなしですよ古泉先生」
「・・・そうだね、帰ろうか」
古泉先生も理解したようで、保健室から出ていった。
さて、僕も帰るか。
古泉先生のあとを追うように僕も保健室から出ていった。
帰路につき学校の校門まで歩き、ふと足を止め後ろを振り返り保健室を見た。
すると、保健室の窓を破りながら、イスが外に飛び出していた。
・・・何も見なかったことにしよう。
僕は家に帰るため足を動かした。
『次回!遂に作者が登場する!・・・かも』
どんな終わり方だよ、おい!
・・・はぁ~明日学校行きたくないな・・・。