表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の残響  作者: マンガン&ChatGPT
第4部:終極の門と永遠の果て
34/36

第34章:再構築の光

塔が崩れた瞬間、世界は“停止”した。

空も大地も、風さえも凍ったように沈黙する。


だが次の瞬間、黒き鍵が放った光が、時間そのものに裂け目を作った。

そこから流れ込むのは、かつて存在しなかったはずの“可能性”。


「見ろ……世界が、生まれ変わっていく」ユノが息を呑む。


崩れた大地は再び形を持ち、空は深く澄み、森は芽吹き、海は波を立てた。

失われた街や人々の記憶までも、断片的に戻ってくるようだった。


だが同時に、かつての世界と決定的に異なることも分かる。


未来は、誰の意志にも“定まっていない”。


フィアは再生の中で、微かな涙を拭った。

「これが……“第三の道”」


「終わらせるのではなく、奪うのでもない。

自分たちの手で、世界をもう一度形作る……それが俺たちの選んだ道だ」リオンは静かに言う。


しかし、その“創造”の裏側で、黒き鍵に溶け込んでいた最後の力――

「灰の王」の記憶が、リオンの中で疼き始めていた。


その声はかすかに囁く。


「まだ終わりではない。お前が“選ぶ者”である限り、

始まりは永遠に繰り返される……」

リオンは額を押さえ、ふらつく。

フィアが支える。


「リオン?」


「……大丈夫だ。ただ、全部が終わるには、もう一つだけ――必要なことがある」


彼は視線を空に向けた。


最後の“扉”が、まだ開いていなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ