第25章:扉の先の影
終極の門の扉がゆっくりと開き、冷たい風が彼らの頬を撫でた。
扉の向こうに広がるのは、見たこともない異界の景色だった。
黒く濁った空は低く垂れこめ、地面はひび割れ、ところどころに青白い炎が揺れている。
遠くからは、どこか不穏なうなり声が響いてきた。
リオンは身構え、銃を構えるユノに目を向ける。
「気を抜くな。ここは神の眠る場所のはずだ。何が待ち受けていてもおかしくない」
フィアは静かに杖を手に取り、呪文の準備を始めた。
「私たちが踏み入れた場所は、神が眠る永遠の果て。ここには古の魔力が満ちている」
彼らは慎重に一歩一歩進む。だが、不意に地面が震え、周囲の空気が歪んだ。
暗闇の中から、影のような存在が現れた。
それはかつて封印された忌まわしき力の残滓、終極の門を守る“影の番人”だった。
「侵入者よ……我が主の眠りを妨げる者よ……許されぬ」
番人は形を変え、リオンたちに襲いかかった。
ユノは鋭く銃を撃ち、フィアは呪文を放つ。
リオンは鍵を掲げ、光の波動で番人を押し返す。
激しい戦闘の中で、彼らは気づく。
この場所では、黒き鍵の力も完全には機能しないということを。
しかし、彼らは諦めない。
未来を切り開くため、影の番人を倒し、先へ進むしかないのだ。