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第21章:覚醒の扉
墓標の番人を倒し、黒き鍵の断片はついに揃い始めていた。
リオンたちはその力を前にして、深く息をついた。
「これが、最後の扉か……」リオンは指先で鍵の光を感じながらつぶやく。
彼らが辿り着いたのは、巨大な鏡の扉だった。そこには、かすかに血のような赤い紋様が浮かんでいる。
「扉を開けば、“眠れる神”と対面することになる」ユノの声には緊張が滲んでいた。
フィアは静かに目を閉じ、呟く。
「目覚めの時……神の声が世界を揺るがす」
リオンが鍵を扉に差し込む。
鍵はぴったりと嵌り、ゆっくりと回った。
扉の表面が波打ち、ゆっくりと開く。
中からは光も闇もない、静寂だけが広がっていた。だが、その空間の中心に巨大な目がひとつ――まるで全てを見透かすかのように彼らを見つめていた。
「……神よ、我らの世界の未来を、今一度選ばせてくれ」
リオンは鍵を握りしめ、決意を胸に進み出た。




