第漆話-嵐は過ぎ去り-
Q第2話から〜話書くの忘れてない?
Aあれは話の順番が分かりづらそうだったから付けただけなので多分今後も付けないと思います。章転換時は書くかもしれませぬ
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紅蓮:「じゃっ、帰るよ」
まさか本当に離してくれないとは…まぁいっか疲れたし少し甘えさせてもらうとしようかな…
和葉:「そういえば紅蓮さんは大丈夫なんですか?背中を刺されてましたけど…」
紅蓮:「あぁあれね、もう平気だよ。私を舐めてもらっちゃ困るね」ドヤーン
和葉:「そっすか…」
謎再生力…遺勿の効果なのかな?
和葉:「そういえば…ロリス?力の具合はどうだ?記憶戻ったとかあるか?」
ロリス:「うぅむ…ちょっとだけ返ってきたと思うんじゃが…如何せん情報が曖昧での…」
和葉:「そっか。まぁゆっくりやってきゃいいか」
時間だけは余ってるしな。しかし他のみんなは大丈夫かな。エインフェリア?とやらが動いてるらしいし…心配だ。
紅蓮:「〜〜♪♪」
和葉:「まぁでもさ、案外楽に手に入ったな。力。てっきりもっと苦労するもんかと」
ロリス:「あやつはこちらに直接攻撃してこんかったからな。最初から全力で来られたら負けておったろ?」
和葉:「そうだな…」
ロリス:「油断禁物とゆーやつじゃよ。次からはこうはいかんじゃろうて」
和葉:「肝に銘じておく…」
僕自身もう少し鍛えるべきかもしれない。本体が下っ端の魔物に苦戦するようじゃダメだな。
紅蓮:「お二人さん。そろそろ街に着きそうだよ」
和葉:「あっ本当だ。いつの間に」
紅蓮:「せっかくだしご飯食べてかない?」
ロリス:「食事か!思えば儂ら、朝しか食っておらんではないか?」
和葉:「そういやそうだな」
既に時刻は6時を回っており、空は夕焼けでオレンジに染まりかかっていた。
さっきまでの事で忘れてたけど、言われてみればお腹空いたかも…
紅蓮:「んじゃ決定だ!何食べる〜?和?洋?中?
お姉さんが奢ってあげようじゃないか」
ロリス:「儂は洋食がいい」
和葉:「んじゃ僕も洋食で」
紅蓮:「洋食ね…じゃあいい場所しってるよ。久々にあそこに行ってみよっかな」
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………まさか店の前までお姫様抱っこで運ばれるとは…自分で言ってて悲しくなってきた。恥ずい
和葉:「やっと降ろしてくれた…」
紅蓮:「〜〜♪♪♪」
和葉:「とゆうか案外普通ですね?紅蓮さんのことだからもっとやべぇ所かと…」
飲食店なのに街外れにあるのは妙ではあるけど…
紅蓮:「失礼すぎない?流石の私も傷つくよ?」
ロリス:「そんなことどうでも良いでは無いか。早う儂に飯を食わせてくれ」
紅蓮:「泣いちゃうよ?私」
カランカラン…
和葉:「すんませーん3に…あ。いや、2人なんすけどー!空いてますー?」
…ん?店員は居ないのか?
紅蓮:「あぁ多分反応してくれないよ。ここの店長は寝坊助だからね」スゥゥー
紅蓮:「おおぉい!!!メシヤァ!!いるんでしょお!!起きなさぁい!!」
ドタドタドタドタ タッタッタッ
…2階から凄まじい足音が…
バン!!
メシヤ?:「うるせぇよ!まだ開店前だぞ!?」
紅蓮:「起きないメシヤが悪い」
メシヤ?:「その理屈は無理があるだろう!?後メシヤ呼びを辞めろ」
紅蓮:「え、メシヤ(飯屋)でしょ?」
メシヤ?:「飯屋だけどさぁ!ちゃんと名前で呼んでくんないかなぁ!?…ん?」
あっ、やっとこっちに気づいた
メシヤ?:「らっしゃい!このヴァカの連れか?」
和葉:「あ、はいそうっすえーっと…メシヤさん?」
ギヤ:「あぁ…違ぇ違ぇ俺の名はギヤだ。」
褐色に白髪、赤黒く染まった目からはなにか普通でないことを感じさせる。
ギヤ:「んで、あ〜3名様だな。コッチだ。着いてきてくれ」
和葉:「ん…?今三名って…?」
紅蓮:「おや?ギヤくん気づいてたの?」
ギヤ:「何となくな。微少だが魔力の巡り方が生きてそうな感覚がある」
ロリス:「ほぉ分かるもんなのか」
ギヤ:「!?喋れんのかお前?」
ロリス:「まぁの」
なんか見えないけど凄いドヤ顔をしている気がする…気のせいだよな?
ギヤ:「へぇ…余程魔力効率が良いのかそれとも…?」
紅蓮:「ギヤくんギヤくんとりあえず席に案内してくれよ」
ギヤ:「あ、悪ぃコッチだコッチ」
ギヤ:「ほいこれメニュー。注文が決まったら教えてくれ」
そう言うとそそくさと厨房に戻って行ってしまった。開店前に押しかけてしまったのを少し申し訳なく感じる…
ロリス:「わぁー!色々あるのぅ!」
和葉:「あ、和食もあるな。カツ丼とか」
紅蓮:「メシヤー!私いつもの!」
厨房の奥から:「メシヤじゃねぇーよ!」
紅蓮:「よし。伝わったね」
いいのかそれで。ギヤさん苦労してそうだなぁ…
ロリス:「儂はハンバーグが食べたい1番でっかいやつ」
和葉:「はいよ。ギヤさーん!」
タッタッタッ
ギヤ:「はいはい。注文は決まったか?」
和葉:「んと、カツ丼と、特大ハンバーグで」
ギヤ:「カツ丼と、ハンバーグ特大ね。…そこの刀、飯食えるのか?」
ロリス:「余裕じゃ」
ギヤ:「そうか…一体どうやって食うんだか…」
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ギヤ:「へいお待ちカツ丼と、稲荷寿司、特大ハンバーグ」コト
紅蓮:「おっありがとね〜」
和葉:「おぉ!すごいボリュームだ美味しそう…」
ロリス:「美味そうじゃのう!早速頂くとしよう」
ロリス:「……」
和葉:「どうした?吸い込まないのか?」
ロリス:「大っきすぎて吸い込めない…」
サイズ制限あるんだ…
和葉:「切り分けようか?」
ロリス:「いや、せっかくじゃし…あれをしてみるかの」
ロリス:「顕現!」ボフ
そうロリスが叫ぶと、そこには僕の身長の半分しかなさそうな大きさの黒目、黒髪の中に、一束だけ金の髪を備えた、白いドレスを纏った幼女が居た。
和葉:「!!?」
紅蓮:「エェ!?」
ギヤ:「あぁ!?」
幼女:「おぉ!やれば出来るもんじゃのう」
和葉:「えっちょっどうゆう事だ?ロリスだよな?」
ロリス:「ロリスじゃよ?神力を使って体を形作ってみたんじゃが…出力が足らんのかちっちゃくなってしまったんじゃ…」
やべぇ…第2話の伏線回収しちまったよ。どうしよ
紅蓮:「神力による顕現…理屈は合っているが…はっきり言ってありえないね…」
和葉:「そんなに凄いことなんです?」
ギヤ:「不可能じゃないが、本来この程度の出力で、出来ていいことではないな…例えるなら邪神の生贄に血液が必要なのにケチャップで賄うみたいなもんだ」
和葉:「邪神ブチ切れません?それ」
ロリス:「にひへふぉむふぁいのう!ふぉのふぁんふぁーぐは!」モグモグ(訳)にしても美味いのう!このハンバーグは!
すごい速度でハンバーグが消えていく…どんな胃袋してるんだこいつは
紅蓮:「ま、まぁとりあえず食べよっか?ご飯冷めちゃうだろうし…」
和葉:「そうですね…じゃ、いただきまーす」モグモグ
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和葉:「ご馳走様でした」
紅蓮:「ご馳走様〜」
ロリス:「美味かったぞ儂も満足じゃ」
ギヤ:「そうかそうか。満足したなら俺も嬉しいぜ」
紅蓮:「んじゃ私会計しとくから先出といていいよ〜」
和葉:「んじゃ先行こうか。ご馳走様です」
ロリス:「うむ。また来るぞメシヤ」トテトテ
ギヤ:「だからメシヤじゃねぇって…」
……………………
ギヤ:「で、どうだ最近は?」
紅蓮:「悪くない。遺勿集めも順調だしね。そっちは幾つ集めたんだい?」
ギヤ:「情報は有るが…如何せんアイツらがな。」
紅蓮:「そうか。まだ確定では無いんだがね、実は…
…………………………………
外に出てみると、空はすっかり黒く染ってしまい、夜空を星が彩っていた。
和葉:「てかさ?今僕の手元にある刀と、顕現して顕現したお前どっちが本体なんだ?」
ロリス:「ん〜?あぁどっちも本体じゃよ。強いて言えば刀のほうかも知らんが」
和葉:「そうか。まぁ僕からしたら顕現してもらった方が楽だから当分はそれで頼むよ。ずっと独り言言ってる様だと悪目立ちしちまうだろうし…」
ロリス:「これ意外とめんどくさいんじゃがなぁ〜」
仕方がないのぅ…と言いながら僕の頭の上へと登り肩車の体制になるロリス。やっぱ見た目に違わず軽いんだな。重さを感じない
ロリス:「その代わり儂をおぶるならよかろう」
和葉:「りょーかい。お前軽いから問題ないしな」
紅蓮:「おやぁ?随分と仲良しだねぇ?私も混ぜて欲しいな」
ロリス:「嫌じゃ儂は主の頭の上がいい」
紅蓮:「そんなぁ…可愛いを補給したかったのにぃ…」
ロリス:「よし!行くぞ主!家まで儂を運ぶんじゃ!」
和葉:「いでででで…髪を引っ張るんじゃねぇ!」
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和葉:「じゃ、電気消すぞー…」カチ
ロリス:「ほーい…おやすみ主」
和葉:「その形態のまま寝るのか?」
ロリス:「だって刀だとふかふかを感じにくいんじゃもん」ぴょんぴょん
和葉:「まったく…1人用のベッドだから狭いのは我慢しろよ。…んじゃおやすみロリス。」
はい!てことで、めでたく第一章~完~!
ずっとやりたかったこと(顕現)が出来たので作者は満足です。さてさて次回は第二章!はてさて何が起こるのか…お楽しみに!