第弐拾弐話-まさかの十割サービスシーン-
サービスの内容は和葉の入浴シーンです。やったね
現在、ギヤさんのお店の浴槽。
和葉:「やっぱこうなるよなぁ…」
浴槽の中にはロリスとノワール、そして僕の三人…だったら良かったんだけど、そこにプラスして刀を突っ込むとなると…。はっきり言って狭いんだけれど、まぁそれは良いとして、それよりもラウのゴミを見るような目の方がキツかった。親友をそんな目で見ないでほしい…
ノワール:「…♪♪」
ロリス:「極楽極楽…ちと窮屈じゃ。主よ、もう少し足をじゃな…」
和葉:「そこは我慢してくれ。僕はお前みたいに伸縮自在な素材でできてないんだ」
というか、ロリスが刀に戻ればいいのでは…?
ロリス:「人をゴムみたいに言うでないわ」
和葉:「でもほっぺはゴムみたいに伸びるぜ?」
ロリス:「痛いわ。あとゴム言うな。もっと他にあったじゃろ、餅とか、マシュマロとか」
和葉:「食べ物ばっかだな」
ロリス:「…団子?」
どちらにせよ食べ物ではあるな…
ロリス:「主〜」
和葉:「んー?」
ロリス:「シャンプーするから手伝って」
和葉:「あぁ、うん。…思ったんだけど神力の体って汚れたりするのか…?」
ロリス:「いいや?汚れたりはせんが…まぁ気分の話じゃ。風呂は心の洗濯って言うらしいしのぅ」
ノワール:「…!!」
ロリス:「うむうむ。ノワールも主にやってほしいよな」
和葉:「はいよ。んじゃ、ロリスからな」
浴槽から体を出して、手にシャンプーを出し、少し泡立てる
和葉:「んじゃ、失礼して」
シャカシャカと。ロリスの金髪混じりの黒髪を撫でていく
ロリス:「良いな。やはり自分でするのとは違う」
和葉:「そりゃ良かった。…にしてもお前いい髪質だな」
サラサラしてるような…フワフワしてるような…こんなに集中して髪に触った事がなかったからあまり意識した事はなかったけど
和葉:「この混じってる金髪…」
なんかあれだな。あの神様の髪とそっくりな気がする。神様の髪。
ロリス:「これか?…何じゃろうねこれ。多分神力の現れの様なものじゃと思うがのぅ。」
和葉:「へぇ〜…神力の現れ…な。…お前さ、神力以外にも力があるんだよな?」
ロリス:「うむ。そうじゃが?」
和葉:「ってことはさ、全部集めたらすげぇカラフルなレインボーヘアーになるんじゃ…?」
ロリス:「あぁ〜…かもしれん」
和葉:「…ダサくね?」
ロリス:「そこは儂の美貌でカバーするわぃ」
和葉:「美貌…か。まぁ楽しみにしとこうかな」
ボンキュッボンになったりしてな
和葉:「うん。ま、こんなもんかな。トリートメントは?」
ロリス:「あぁ…?うむ…やってもらおうかの」
和葉:「了解。流すぞ」
シャンプーを念入りに落とした後、髪の水気をしっかりと切り、髪にトリートメントを馴染ませていく。
和葉:「さっきの続きなんだけどさ、神力以外に何があるんだ?お前の力ってさ」
ロリス:「わからんのぅ…まぁ、魔力は無いんじゃないのかの?刀がその役割をしておる訳じゃしな。」
和葉:「そうか…ま、集めたらわかるかな」
大方、集めるという目的を忘れてたってのは内緒にしとこう
ロリス:「そうじゃのぅ…その為にも早く旅に…むぅ?そういえば…家は大丈夫なのか?」
和葉:「家?」
ロリス:「家。あのマルーンとやらが襲ってきたのじゃから、色々不味いと思うんじゃが…」
和葉:「それなら後でラウと様子を見に行くさ。エマが用意してくれてるアレもあるわけだしな」
ロリス:「ほぉう…アレ、の。勿論、儂も連れていってくれるのよな?」
和葉:「当たり前だろ?ノワールもな」
ノワール:「…?」
ロリス:「そうかそうか…ふぁ…なんか眠ぅなってきたのぅ…」
和葉:「おいおい、ここで寝てもらっちゃあ困るんだが…」
首が傾いてきてる…
ロリス:「だいじょうぶ…だいじょうぶ…寝はせんわぃ…」
和葉:「頼むぜ…?じゃ、もう流しちまうぞ。後にノワールも控えてるわけだしな」
ロリス:「うむ…」
洗い残しの無い様にしっかりと洗い流す
和葉:「先上がっとくか?」
ロリス:「いや、浴槽に浸かっておくわぃ」
和葉:「了解。寝るなよ?」
ロリス:「ほーい」
ロリスは浴槽に入った途端目を瞑ってしまった。…バランスは崩していないようだし寝ては…いないよな?
和葉:「じゃ、次はノワールだな」
ノワール:「…!」
和葉:「よしよし。じゃ、シャンプーな」
ノワール:「……」こくり
シャンプーを手で泡立てて、ノワールの髪を洗う。
和葉:「お前の髪は…なんか不思議だな」
ノワール:「…?」
硬いようで…柔らかいような…しなやかっていうのかな
和葉:「ていうか二人共自分で出来るんだから自分でやれば…」
ノワール:「〜♪」
和葉:「…やっぱなんでもない」
シャカシャカシャカシャカ…
和葉:「……」
ノワール:「…♪」
和葉:「……そういやさ、ノワール。」
ノワール:「…?」
和葉:「2日前、鬼灯さんから手話習ってたろ?あれ、どうなったんだ?」
ノワール:「………」
コト、とノワールは頭を傾けてしまった
和葉:「えっと…もしかして忘れた?」
ノワール:「………………」こくり
和葉:「そっか…まぁ、仕方ないか」
あの短時間で覚えられてたら僕が驚くぜ
和葉:「髪、流すぞ」
ノワール:「……!」
ノワールの髪のシャンプーを落としていく。髪質がしっかりしてるから、ロリスよりも入念に。
和葉:「んで、ノワールはトリートメントするか?」
普段はやってないみたいだけど…
ノワール:「…?」
和葉:「あ〜…うん。とりあえずやっとくか」
ノワール:「……!」
手にトリートメントを…似たような事ばっか言ってる気がする。ま、いっか
和葉:「……」
ノワール:「………」
和葉:「…………………………………」
ノワール:「……………?」
ううむ…何を話したものかな。まぁ…無理に話す必要も無いか。
和葉:「……………」
ノワール:「………♪」
にしても喋らない…もう慣れたけど…喋らないならまだしも、声も出さないんだよな…あ。そうだ。ちょいとばかしイタズラを
和葉:「じゃあ、トリートメント落とすぞ〜」
ノワール:「……!」
シャー…
和葉:「うん。これで大丈夫かな…さて」
ノワール:「…?」
ガシッ!
ノワール:「!?」
和葉:「こちょこちょだぁー!」
ノワールの脇を思いっきりくすぐってみる
ノワール:「…!?!!!!…!???!!!」
和葉:「笑え笑えー!」
ノワールは大きく身をよじらせ、笑顔ではあったのだが、やっぱり笑い声を出すことは無かった
ノワール:「……?」
和葉:「むむむ…ならばもう1ラウンド」
ノワール:「…!!!」
和葉:「なっ!」
ノワールが僕の体へと小さい手を伸ばし、その間抱き着く形で僕の脇をくすぐってくる
和葉:「ちょっ!あははっ!やめっ!あははは!やめなさい!」
ノワール:「……!!」
和葉:「あっははっ!このぉ!」
ノワール:「…!!?」
和葉:「秘技!こちょこちょ返し!」
先に仕掛けたのは僕だからこちょこちょ返し返しかな?
そう考えながらノワールとくすぐりあっていると突然として風呂場の扉が開く
ガチャリ!
紅蓮:「じゃあギヤくん!一番風呂もら…」
和葉:「あはははっ!やめ……あ」
ノワール:「……?」
バァン!
とてつもない音を立てながら扉が叩き締められる
和葉:「紅蓮さぁん!!違うんです!!これには訳がァ!!わけがァ!」
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てなわけで第弐拾弐話でした!本当は半分位の予定がまさかの丸ごとお風呂シーンになりました。何でかなー?




