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『私の冬の楽しみ方』

作者: 嶋 一彦

『私の冬の楽しみ方』

若い頃、私は冬が好きだった。お気に入りの重ね着でお洒落し、恋人や友人に会いに行く時はワクワクしたものだ。時代も街も賑々しく華やかで、聖夜から大晦日に向かって、生彩ごと強大な渦巻きに吸い込まれてゆくような、そんな活気があの頃にはあった。


近頃は情報に溢れ、物質的なものも苦労せず手に入り、人とふれ合わずして個々の世界が無限に広がる一方で、せわしさがなくなってしまったように感じる。いわゆる、風情に欠けるのだ。


そこで今冬は、私らしい冬の楽しみ方で過ごしてみようと考えた。

冬の木々を愛でよう。落葉樹も常緑樹も、それぞれの趣きを探しながら。炬燵も出そう。配線を修理して、みかんを乗せて暖まろう。そして、妻のためにシャンパンを買おう。一年の労をねぎらうために。きっと、忙しい冬になるだろう。





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