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邪神 テューポーン
ある日、空から邪神が降りてきた。
彼の名前はテューポーン。
どんな山よりも大きな体で、腿から上は人間と同じ姿だが、腿から下には巨大な毒蛇がとぐろを巻いた形をしている。肩からは、100の蛇の頭が生え、炎を吐く。
彼が地上に降りた理由はただ1つ、天空神ゼウスへの復讐である。ゼウスによりテューポーンの兄達が打ち倒されたことへの復讐であった。
地上に降りた後、テューポーンはすぐにゼウスの元へ走っていった。道中にある街も山々も全てを踏み砕き、飛ぶように走っていった。神々は恐れをなし動物へと姿を変え各地に逃げていった。
ゼウスにはテューポーンが迫っていることを感じ取れていたが、逃げることはなかった。ゼウスはこれまで複数の神を打ち負かしていき、思い上がっていた。また今度も勝てるだろうと彼は慢心していた。ゼウスは山の近くで腰を下ろし待っていた。