プロローグ
「う〜ん、どうしましょうか・・・」
少女は、窓を見つめながら唸っていました。
「どうしたんです?かいちょー」
少年が少女に駆けつけ、頭を傾げました。
少女は、うーんと唸っているだけです。
「生徒会の人間が少ないなぁ、と思ってねぇ・・・」
「それは、当たり前ですよ。『アレ』を使える人間だなんて、そう簡単には・・・・」
「でも、少ないのよーー!!!」
少女は、よくテレビで見るちゃぶ台をひっくり返す真似をしながら、声を張り上げました。
いや、そう言われても・・・と、少年は困った顔をしています。
少女は、さほど落ち着かないのか、辺りをうろうろし始めました。
「う〜ん、どっかに・・・どっかにいないのか・・・」
だんだん、歩く距離、スピードが速くなっていきます。
「どこかにいないものかーー!!新しい『人材』!!」
うおおおおー!!と、少女は叫びました。
それを必死で、少年は止めに入ります。
「お、落ち着いてください!かいちょー!!」
少年の声も届かず、少女はただ暴れているだけです。
「え、えと、聞くと一年に転校生が来るとか!!」
『転校生』という言葉を強調して、少年は大声を出します。
その言葉で、少女は「しん・・」と静かになりました。
「ええっーー!!!ほんとっーー!?」
少女は、嬉しそうな顔を少年に近づけます。
「ハイ。本当です。」
にこっと、少年は天使のように微笑むと少女から一歩離れました。
少年の頬が微妙に、赤色に染まっていました。
「よーし!!期待してんだからねー!!転校生!!!」
少女は、二人っきりの部屋でいないはずの『転校生』に呼びかけました。
「近づくな、変態」
暗い路地裏。少女が一人・・・男の人たちに囲まれていました。
三人ぐらいいるでしようか・・・?少女も辛口で男たちに反抗しますが、男たちは聞いてくれません。
「そんなこというなよ〜、優ちゃ〜ん」
三人の中の一人がニヤニヤしながら、少女に近づきます。
少女は危険を感じたのか、一歩下がろうとしました。だが・・・
少女の後ろはコンクリートで出来た壁です。逃げられそうにもありません。
「さぁさ、オレたちと楽しいところへ・・・」
男が、肩を掴もうとしました。
「やめてよっ!!」
少女がそう叫んだとき、男の一人が気絶していました。
他の二人は、目をまん丸くして少女を見つめました。
―『なにをやったんだ・・・譲ちゃん・・・』
そう、言わんばかりの表情をしていました。
「私に・・・近づかないで?お願いだから。」
笑顔で、そう少女は言いますが、二人は少女が怖くて怖くて足ががたがた震えています。
少女が怖くてしょーもないのです。
「ご、ごめんなさ・・・い」
男の一人が謝りました。一人が謝ると、もう一人も口には出しませんが頭をぺこぺこ下げています。
「じゃあ、さっさと帰れ。」
二人は涙目で、頷くと、ぴゅ〜とゴキブリの如くその場から立ち去りました。
少女は、二人が帰ったのを見るとふ〜とため息をつきました。
「世の中腐ってんねぇ・・・・」
その夜は、星がくっきりと輝いて見えました。
こんにちは、これからも宜しくお願いします!
作者からお願いです。
ただいまキャラ募集しています。
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