傲慢かまして、よろしゅうおすか?
何でこんなもの買ったかなあと、後から疑問に思う買い物をしたことはないだろうか。
つい最近、古着屋でボーダーのカットソーを仕入れてきたのだが、家に帰ってから眺めてみると、縞が太過ぎて、
「牛みたいじゃん」
と、一人でツッコミを入れてしまった。
幸い着てみると、タイトめな作りで悪くない出来である。可愛い。 もう可愛いと思えば何でも着れる。
自分で目で見て確認したものなら、後悔は少ないようである。本とか、服は実際確かめないと信用できない。それでもたまに通販も利用する。
通販だと、決済確定ボタンを押しただけで後悔が押し寄せてくる。
本当にこれを買うのか? 今必要なのか? 値段は妥当か?
買ってから考えちゃうんだよなぁ。頭が冷静になるのだろうか。
一番ひどいのは、予約注文の洋服である。限定ですよとか、売り切れますよとかいう文言に弱い。
ポチッた時はワクワクするのに、 届く一週間前くらいに、やめた方がよかったと後悔する。そして同じ過ちを懲りずに繰り返す。
私は、過渡期だ。ゴーマニズム宣言かもしれないがそういうことである。
生物だから細胞レベルで私の体は常に入れ替わり、別の何かになっている。それが退化か、進化かは、さておき。
人は変わる。一瞬の後悔が示すように、その場に留まり続けることは出来ない仕組みになっているらしい。
一週間くらいしたら、細胞は入れ替わり別人になっていると思えば、多少のことはやり過ごせるのではないか。
なので、私は自分の書いたことも、選んだ洋服も考え過ぎないことにする。
ボーダーは着る。小説も書く。そういうことだ。