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一年お疲れ様
皇居に行きたい。
皇居にある三の丸尚蔵館では伊藤若冲の『動植綵絵』が公開されている。滅多に見られないので、ぜひと言いたいところだが、予約制がめんどくさい。
予約した日に行けなくなったら嫌だし、寒くて動きも鈍る。
土日にしか行けないので混むだろうし、そうこうするうちに行けるチャンスは刻一刻と減っていく。
時間は有限だなと最近感じる。当たり前だが、若い頃は案外気づきにくいものである。
残りの人生で何ができるだろう。気持ちばかりが焦り、もどかしい一年だった。
同時に自分は恵まれているなあとも思う。少なくとも自分の人生を選ぶことはできる。
YouTubeのおすすめ動画を視聴するがごとく選ばされている可能性はあるが、選択肢を絞るくらいは許されている環境にいる。
この間、電車に乗っていたら流暢な英語を話す幼い女の子がいた。彼女は車窓を指して「マンションめっちゃでかいね」みたいなことを母親に言っていた。
私が今から彼女のような英語力をつけるのは難しい。無理かもしれない。だが、行動することはできる。
まだ選べることに感謝して来年を迎えたい。